治安が悪い地域の歩き方
海外旅行は治安が不安という方は多くいます。
また「治安が悪いところに行ったけど大丈夫だった!」と豪語する方もいます。
さて、知らない国での危険度、どうやって調べればよいのでしょうか。
私は、過去に治安が悪いとされているところに何度か行ったことがあります。まだISの勢いが強かった時代のシナイ半島、悪名高いメキシコシティ、深夜のニューヨークのハーレム、イスラエル、ヨルダンなどなど。
さて「治安が悪い」という言葉で一括りにされるこれらの都市、私が行くかいかないかの判断をどこで下しているのかを書きたいと思います。
行ってはいけない地域が明確な場合
スラム街だけは行ってはいけないとか、裏通りは通ってはいけないとか、分かりやすく線引きがされていることがあります。
現地の人ですら行かないような地域です。
よほどない限りは、そこに足を踏み入れることはないでしょう。
危ないとされているメキシコシティも、夜中ですら警官が何十人も街角にいます。人が多い道を通り、できるだけ大通り近くに宿を取れば、トラブルに巻き込まれにくいでしょう。
結論:常識的に行動すれば行ってよいケース
スリ、窃盗、詐欺などの金品に関する犯罪が多い地域
これは日本も含めて、混雑しているところではスリには気を付けるべきですし、海外なら荷物から手を離さないなどは基本中の基本だと思います。
ローマのスリで有名な橋で、子供たちに化粧ポーチを強奪されたことがありますが、周りのイタリア人の大人が大声を上げて駆け寄ってきました。
それ以外にも、いろいろな人に「あなたのカメラを狙っている人がいるよ」「あなたの後ろをつけている人がいるよ」と教えてもらったりしました。
どの国でも必ずスリなどの犯罪を犯す人はいますし、大多数の人はそれを良くないと思っているものです。
お金を首から下げてパンツに入れる…みたいな過剰な対策をしている人もいますが、そこまでやる必要はありません。荷物はできるだけ一つにまとめ、お金を分散して持つなどして対策すれば、さほど問題はありません。
結論:常識的な自衛で十分、怖がりすぎる必要なし
治安の悪さが旅行客に関係がない場合
バンコクでデモが起こっていた時期のこと。
報道を見て、デモの激しさにたくさんの人が旅行をキャンセルしていました。
しかしこの時、デモが起こっている場所はバンコク内でも狭いエリアでした。都市全域でデモがあったわけではなく、お寺や王宮などの観光地は影響がありませんでした。
旅行客を狙う犯罪があるわけではなく、この場合はその地域に行かなければ問題はありません。
もちろん、デモを見に行くとかしてはいけませんよ。
結論:ほぼ安全、下調べしていきましょう
観光客が狙われやすい地域
エジプトでの話。
ISがシナイ半島を支配していた時代。シナイ半島でも比較的安全とされる南東のダハブに滞在、海沿いを移動して飛行機に乗り、その後陸路でルクソールに向かいました。
外務省の安全情報サイトでも、この地域だけギリギリ通れました。
この時期、韓国旅行客の観光バスが爆破されたり、キリスト教の教会が自爆テロの標的になっていました。
観光客が狙われる場所では、ツアーに参加せずに、一般の人が使う交通を使って移動する方が安全です。テロの標的になっているところの観光は諦めてください。
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また、日本人は普通にしていてもとてもおしゃれです。特に日本人男性はみんなおしゃれでかなり目立ちます。
観光客と分かるような大きなスーツケース、場違いな露出の高いドレス、高価なブランド品などを身に着けるのはあきらめましょう。
現地交通を使える人のみ、入念に下調べして、気をつけて旅行しましょう。
結論:個人旅行で、安全情報を確認してから行く
女性1人だと危ない地域
イスラームの一部の国、インドなど、女性1人で歩くには危ない国があります。
ツアーの利用、男性と一緒に行く、一人旅なら夜は出歩かないなど、自分の身を守って旅行しましょう。
また、私たちの感覚と逆の場合があります。
閑静な住宅街より、夜遅くても人通りが多い繁華街の方が安全なことも多くあります。
タクシーなら安全と思う方も多いですが、女性1人のタクシー利用は国によってはかえって危険です。たくさんの連れ去り事件が起きています。
結論:現地ツアーの利用、日中に行動するなど自衛して旅行しましょう
運が関係する地域
普段はほとんど問題ないけど、たまにテロが起こって人が亡くなるような地域があります。イスラエルやヨルダン、エジプト、トルコ、インドネシア、意外なところでフランスもテロがしばしばおこる国です。
これは難しいところで、例えば高速道路を車で走る、バイクに乗るよりも、テロに遭う確率は低いんです。
それでも、事件に巻き込まれたら自分も周りも後悔する。
私は行きますが、人に勧められるかというとなんとも言えません。その人の価値観だと思います。
行ったけど大丈夫だったよ!というのも意味がないですね。
少なくとも、両手がフリーで、何かあったら走って逃げれるくらいの荷物量で行くほうが良いですね。
結論:旅行に慣れていない人が、大きなスーツケースで行くところではないかもしれない…
いくつかのパターンで治安を見てきました。
どこに行くにしても、必ず外務省の渡航情報サイトを確認の上、行き先を誰かに伝えたり、たびレジに登録をして出かけてください。
正しく知って、正しく怖がり、無理のない旅行を!
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英語翻訳:富田梨恵
ネイティブチェック:Shōn Sensei
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