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0532.いちばん美しい変容の話


わたしがこれまで目にした中でいちばん美しい変容である「それ」は、ブッダスクールという場所で起こった。正確にはその場所を”経て”、ただ”起こった”。

ブッダスクールの話をすると長くなってしまうので割愛するけれど、ひとことで言えば ”「自己の本質に目覚めるためのプログラム」 を、現代にフィットする形で提供" しているスクール、である(公式サイトからの引用)。

わたしはそのスクールにサポーターという立場で参加していて、受講生のみなさんと約半年間のプログラムを走り抜けていた。同じく第1期サポーターに名を連ねていたのは、なみちゃん、ひなこちゃん、純子ちゃん、恵美子さん、いもさん。

サポーターと言いつつも、基本的な「自己認識」や「自己統合」のプログラムやワークの土台となる概念の理解はしていたとはいえ、わたしたちも実際に講師であるつうりさんの講義を聞き、学び、ワークをしながら必死で食らい付いていった日々だった。

なので、受講生の方々と同じように、サポーターであるわたしたちにもやっぱり大きな変容というものは否応なしにやってきていた。
わたし?
わたしはそうだな、何年も書きたくて書きたくてたまらなくて、それでもなにも書くことができなかった日々から、今こうして生きているのは、やっぱりスクールの存在が大きかったと思う。

でもね、わたしがこれまでに目にしたいちばん美しい変容は、わたしの「それ」ではない。もちろん喜ばしいし、今は毎日楽しいし、それはそれで美しい変化だと感じる。けれど、それはやっぱりわたしの中では「そりゃ、お役立ちだよな」という印象が否めない。ちょっとどこか、それでメリットを得ちゃっているからだ。


わたしが心から感動した変容は、純子ちゃんの「それ」だった。

純子ちゃんは、それはもうバリバリの専門的な職業についたザ・キャリアウーマン!全国飛び回ってたり、All Aboutとか専門サイトでしっかり「その道のプロ」として問題解決を生業としている人だった。

話していても、純子ちゃんは本当にその職種を愛しているんだな、と思ったし、天職だと感じたし、それ以外のことにほとんど時間を使っていないであろうことにもうなづけた。

けれど、プログラムが進んでいく中で、純子ちゃんはどんどん他の一面を発揮し出してきたのだった。それは、「絵」。

絵を描くワークのときの純子ちゃんの絵はいつも素晴らしくって、躍動感があってビビットで大胆で可愛らしく、見るたびにびっくりしてしまった。こんな絵が描けるなんてすごい。もっと描きたくなったりしないのかな?といつも思うほど。

そんな感じで、ちょこちょこ彼女の絵による表現を見る機会のあったプログラムもやがて終わりを告げて、受講生たちは卒業し、第1期サポーターだったわたしたちもチーム解散となってそれぞれの生活や仕事に戻っていった。

ふとなにかの拍子に、純子ちゃんの近況を聞いたところ、彼女がとても可愛らしくそして恥ずかしそうに「それがね.....」と打ち明けてくれたのを聞いて、思わずぽかんと口を開けてしまったと思う。それくらいびっくりした。

それは、彼女が「突然、キンプリにハマってしまった」という話だった。いや、突然アイドルにハマることはびっくりでもなんでもない。わたしが口をぽかんと開けたのは、さらに彼女が「それで、毎晩毎晩ずうっと、キンプリの絵を描き続けているの」と教えてくれたこと。そう言いながら見せてくれた彼女の描いたアイドルたちのポートレートが、もうとにかく「すごい。すごすぎる」というしかない出来栄えだったからなのだった。

ものすごいクオリティーのきれいな男の子たちの絵が、ものすごく大量に描かれているのを見て、わたしは言葉を失ってしまったのだった。

感動しちゃって。
感動のあまり、なにも言えなくなってしまったのだ。


なんてすごいことが彼女の中で起こったんだろう。
「それ」に比べたら(比べることではないけれども)、わたしの「文章が書けるようになった」とかってちょっと予定調和ですらある(笑)。

純子ちゃんの変容は、だれもが予想だにしない形で起こったのだ。
彼女は、そりゃあ多少は「より可能性を開いた自分になりたい」と思っていただろうけれど、それは「もっと仕事で飛躍したい」とか「豊かさ」とか「自由」とか、そういう「こうなれたらいいな」という想定の範囲内のことだったと思う。

けれど蓋を開けてみたら、彼女は自分の世界の中に「こんなにも輝いている男の子たちがいるんだ」という”今まで知らなかった美しさ”を見出して、それを夜な夜なうっとりじっくり眺めながら、その魔法のような手先の表現の才能を使って、この世界に”描き出す”ということを、やり始めた。

それが、この先になにに結びつくわけ?とか、考えずに。
それで、いつか収入につながるの?とか、考えずに。
この時間の投資は、いずれ回収できるのかしら?とか、考えずに。
やがて仕事に。そしてお金に。
なぜならこの資本主義社会で多忙な現代人として、唯一価値あるとされる行動は、効率化と利益の追求なのだから。

みたいな、

物心ついてから何十年も、わたしたちをえんえんと縛り続けた”呪いの声”を、聞かずに。

純子ちゃんはただ、毎晩、自分の内側にあるふつふつとあふれて湧き上がってくるような喜びとともに自分を動かしてあげることを、選んで。
そしてそれをただ生きていた。
過去のキャリアどうすんの?とか未来の展望どうなってんの?とかさておき、少なくとも彼女は、その瞬間完全に「今」を生きていたのだった。


「それ」が、わたしがこれまで目にした中で、いちばん美しい変容。


そしてわたしは「それ」を、「それ」に関わることを、この人生の中で一生やっていきたい、と強く思ったのだった。


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