【フォトエッセイ】観光ツアースタッフによる写真集

画像1 高原は兎角温く、春雨は土草の香りを地表に纏わせていた。
画像2 雨予報ではあるが、この地の観光協会が主催するツアーは実施された。皆、現地まで車を走らせ、自然を愛でるのを楽しみにしていた。
画像3 桜は一週間前にピークを迎え、今は健康色な新芽が、枝の隙間から顔を覗かせた。
画像4 白い丘陵をバックに、白桃の花弁は華々しく散っていた。今日来なければきっと見れなかった、来てよかったと思うために、私は朝っぱらから仕事をしているのだろう。
画像5 あの賢人も幼き時をここで過ごしたらしい。あの人の原体験はこの桜並木と思ったが、この桜並木は17年前より、地元の有志方々の努力と未来への希望を込めて植えられている。故に貝原益軒はこの景色を知らない。
画像6 その社は樹木に守られながらひっそりと佇んでいた。私はツアーに参加した老人と、ここの由来や松についての談話を交わしながら、その美しさに魅入った。
画像7 歩き、撮り、とにかく腹をすかせた私は、お弁当を心の底から楽しみにしていた。ここのおばちゃんが作ってくれた手前弁当は、山菜や主食がバランスよく包まれていた。至福、そうそうこれでいいんだよ。
画像8 食事はみんなで食べると美味しい。当たり前のように言われているが、これを続けるのは各々の能動的な努力が必要なんだろう。また来年ここに来よう。別れ際はさよならではなく、再会の約束だった。

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