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アサーティブコミュニケーション


私は以前台湾企業に勤めたことがある。


1990年代初め。「台湾」についてよく知る人もいない時代だ。
オードリータンさんは小学生?
日本の中小企業を退職し、台湾人の友達の紹介で入社した。
のんびり仕事をしているんだろうな~、なんて思っていたら全く違った!
入った会社は台湾で一部上場している台湾国内有名メーカーだった。
当時「24時間働けますか?ビジネスマーン」なんてCMが流れてくるようなモーレツビジネスマン全盛期、日本支社の社長は24時間働いているんじゃないか?ぐらいなとても仕事熱心な方だった。
台湾3ヶ月研修に行くと、組織はアメリカンナイズされていて、なんだかすごい。みな英語ができる!
英語で海外取引先とやり取りしている!
そして女性達がとーーーっても強かった。

自分について発言しないと袖にされる


そのことは会議でよくわかった。
みな自由にまあよくしゃべるし、女性でおとなしそうに見える人こそ大人数の場所になると豹変しましたか?ぐらいに気が強くなる。
そして、彼ら彼女から自己主張を学んだ。
とにかく発言してみる。言いにくいことをサラッと言う。

私は外国語は好きだけど話すことが苦手だ。
とてもコンプレックスで、なかなか思うように中国語を話すことができなかった。
台湾の風土はもともと福建省から移民できた中国人が多いので、福建語で会話している人は多い。
「あなたの国語(北京語)は上手よね」みたいな会話を台湾人同士話しているのを耳ダンボで聞き、パラダイムシフトが起こった。
そうか、ここでは私も似たようなもんかもしれない。日本人だけど、いいよね、ともかく話さないとね。発音にこだわらなくたって良いんだね。中国語の発音は語気が強い。台湾人でさえ上手く発音できない捲舌音がある。

そして彼らは話しにくいこともストレートに言ってくる。
多分日本人なら躊躇することも言ってくる。
20代後半にそのような文化にもまれたことが私の仕事の姿勢の土台となっている。

けど、これを日本の会社ですると大ヒンシュクになるのだ。

その後数社は渡り歩いたが、ラッキーなことに部署の人数が少なかったり、割と発言しやすい会社にいることが多かった。
壁にぶつかったのは現職の中小メーカー。
昭和の古い体制が色濃く残る、
アレコレ言えばいうほど浮いてくるような感じだった。私もだんだん忖度してきて大人しくなって行った。
同じように働き、私の方が成果を出しているのに、同じ時期に入った同僚がいい仕事が貰える。
まったく理解できなかった。

妬みの気持ちで苦しんでいた時期に、あるコミュニティに入り、色々な知識を得て
 日本社会は「男性社員は下駄を履かせてもらえる」のだと、気がついた。(気がつくの遅すぎ)
そして更に、アサーティブコミュニケーションを知った。

相手を尊重して発言することを実践。


と、聞こえはいいけど、我慢していたことを言うので心が震える。でも言うようにした。
相手を尊重というよりも自分の尊厳を守るために「言ってやろうじゃないか!」
という気持ちだった。
そんなことを実践していると、自分が我慢して黙っているのは損なこと、それで恨んでいることもつまらないことだと思った。

さて、台湾企業に居て言うこと言えた私なのに何故アサーティブが必要だったか。
・事実は相手の立場になって考えてから話す
・自分の主張ばかりにならない
これが以前の私には欠けていたのだと思う。
それでもまだまだ実践あるのみで、失敗も多い。

今度の社内評価面談で、主張したいことがあるので、アサーティブに言うにはと考えている。


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