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二人の音

年末年始は制作をお休みして、先週辺りから徐々に連絡を取り始めた頃。私がサンプルをお渡しして、それを吟味している間に思うことがあったのか、kasaiさんが「僕は音楽のその先に行きたいっぽいです」と。それは薄々感じていたし、私もその気持ちはあるんだよなぁと思いながら、今まで以上に原型を留めていない曲が返ってきて、あまりの良さに思わず笑ってしまった。

kasaiさんは独特のリズムとハーモニーが持ち味だと思っていて。正直私消えてしまうんじゃないか、なんて思ったのですが、今まで彼の楽曲をそれなりに聴いている私が感じるものと、自分の曲の個性を考えると、確かに二人の音だなぁと実感する不思議な曲になりました。私が思考したボイシングすら崩されているのに(笑)
今回返ってきた曲に私はノータッチでリリース。手を加えるなんて勿体無い。それくらい完成度が高いと思っています。

私自身、調性音楽のバイアスから逃れられず、壊し方も定まらないまま月日が過ぎて行く中、彼が私の音楽を粘土のように自在に変えてくれるので、それに救われています。行き先が決まっていない音楽を私は作りたいと思っていて。彼はそんな感じなので、原型を留めない曲にされても不思議と嫌悪感はないです(本当に)。もっと違う形にして欲しいし、それを見たいし聴きたい…って私の願望を言ってどうする(笑)

3曲目にして、もう方向性が固まってきた tohk ですが、二人の音を紡いでいく中でまた新しいものが見えるかもしれないし、そうじゃないかもしれませんが、こんな調子で続いていくと思うので、いつもと違う音がいいなと思った時はぜひ聴いていただけると嬉しいです。


tohma

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