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綺麗売り? 汚れ売り?

婚活女子の間では、ゴマブッ子さんの「綺麗売り」という言葉はキーワードかもしれませんね。

「素の自分は墓場まで持っていけ」のアドバイスでわかる通り、お相手男子にウケる自分を作って、そのイメージを一生キープする婚活法のことです。

私の場合は、「綺麗売り」をしなくていい人を選んでしまいました。名付けて「汚れ売り」。結婚を考えた時に、もう一人イケメン・エリートの対立候補があったのですが……。その人には「綺麗売り」をしなくてはいけないので、今の夫と結婚した方が楽しそう、と思って……。

結婚の目的が「親を黙らせること」だったので、早い話、相手は誰でも良かったんです。子どもを持つつもりもなかったので、DNAの質も問わず。

夫の身長は私より低く、顔は崩壊系で、大学の偏差値も私の方が遥かに上でした。でも、私には仕事が一番だったので、結婚相手のお品書きなんか関係ないですから。

その意味では、結婚で子どもを持ちたい方は大変だなぁ、と感心します。ただ、ちょっとバイオに興味を持てばわかることですけど、私は中学生の頃からバイオ(生物)オタクだったのでシェアしますね。

身長はダイレクトに遺伝が関係するので、これは如何ともしがたいです。けど、ダスティン・ホフマンさんとかキムタクさんとか、身長は高くないけどビジュアル系でスターになってますよね。

私は日本では芸能関係の仕事をしていたので、砧スタジオ(テレビの収録スタジオ)でキムタクさんの実物にお会いしたことがあります。いや〜、カッコよかった……。ジーンズにグレーの半袖Tシャツをお召しで、体を鍛えていらっしゃるのが一目でわかりました。カッコ良さって、自分で作るものだと思います。

昭和時代の成功した男性の平均身長は、一般より断然低いことが知られていました。(現在のデータは知りませんが)身長の低さを撥ね返そうと頑張るため、と言われていたのです。

つまり、身長はそんなに気にする必要もなく、しかも、遺伝率は60〜70%です。頭の良さの遺伝率も同じぐらいらしい。せっかく高身長や高学歴と結婚しても、子どもが似る保証はありません。

それ以外の遺伝率については、すべてこれより低くなります。だったら「遺伝が何よ?」って感じ。美人の母親の子どもがそれほどでもない例は、いくらでもありますよね? 男親だって、同じでしょう。

ラットの迷路実験で明らかになったのですが、賢こくすばしこいラットの母親から生まれた子は、男親は関係なくおしなべて優秀なんだそう。誰かのDNAに期待するより、自分の育児方法を工夫した方が早いです。

日本のサッカー・ジュニアチームの選抜では、母親の運動神経が見られることは周知ですよね。

私の娘も、私と同じ大学を卒業しました。「DNAは両親のいいとこ取り」ぐらいに、楽天的に考えたっていいと思います。

第一、相手に難癖をつけるあなた様は何様?って話。 ナルシストでなくても、人間誰しも「自分はかなりのもの」と思ってはいるでしょう。加えて、女性には遺伝子をきちんと選別する責任があります。どうしようもない遺伝子を複製するべきではないのです。

だとしても、みんなが理想とするDNA、「綺麗売り」をしてまで手に入れる価値があるのか? 「注意1秒、怪我一生」と言います。子どもを作るのは一瞬ですが、その後「死が二人を分かつ」まで「きれいな私、勤勉で性格が良い私、家事上手な私」を維持しなくてはいけません。

お相手のことが死ぬほど好きだったら、これらの維持はやりたいことだし、苦もなくできること。としても、その恋心が終生続く保証は、これまたありません。

実は、その理想は「愛やDNAのためではなく見栄のため」ってことは、いちど疑ってみた方がいいかも。

独身者が結婚相手に求める理想は、大規模調査で上位3位が男女で完全に一致したそうですね(2021年)。とくに、女性が相手の外見を求める傾向が近年強まったとか。

これは確かに、一理あります。好みのダーリンが常に視界に入れば、和めるし、さぞしあわせでしょう。うーん、チビデブハゲの夫を持つ私には、見果てぬ夢。

ですがそもそも、結婚生活で1日のうち相手の顔を見る時間て、そんなにないはず。見なくて済む方法もあれこれ。

私みたいに別々に住むのは難しいとしても、例えば食事は横に並んで食べるとか、寝室は別でとか。私の日本の家はカウンター式のダイニングで、夕食どきはバーみたいに暗くしています。会話を楽しめば問題なし。

東京宅のダイニング。左下黒板は夫の手書きメニュー。

「綺麗売り」をしてまでも売りたいお相手がいるなら、究極のロマンでしょうけど……。なければないで、自由気ままな「汚れ売り」っていう手もあります。

とはいえ、リアル・イケメンの存在は世の宝。文句なくモチベーションを上げてくれますよね。外の世界でなら、なんと無料です!

名付けて「綺麗買い」。ホストクラブとか追っかけとかではなくて……。お金も労力もかけず、そこらのイケメンのオーラに触れるだけでルンルン気分になれたりするからおトク。

経験上、イケメンがいる場所にはなぜかイケメンが集まってきます。類ともはホント。だから、ちょっとリサーチを入れるとキラキラかも。

お仕事関係でも街中でも、「タダ」でお会いできるイケメンて、いくらでもいるんですから!