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夏の終わり、セプテンバー


久しぶりに文章を書く。

9月になった途端すっかり涼しくなって、今年の夏は1ヶ月間しかなかったみたいだ。

1回涼しくなった空は、気温が30℃を超えていてもなんだか夏とは違う気する。

今年の夏を思い出していつか愛しく思える日が来る、って夏への想いを綴った2ヶ月前の私が言っていた。

まぁきっと、そうなるんだろう。



今年は、プールにもフェスにもビアガーデンにも旅行にも行けなかった。
でも、手持ち花火ができた。
親友と花火したいねと朝メッセージやりとりをして。今日、やっちゃおうか!と急遽会うことになった。

手持ち花火を裸のまま抱えて一駅分電車に乗り(レジ袋有料なの忘れてた)、近所の土手で花火をした。


かれこれ9年くらいの付き合いの彼女と芝生に寝転びながら近況について報告し合う。

大人になったな、なんて思う。
まだ心は子どものまま、置いてきぼりなんだけど。カタチだけが模られて、私の中身は必死についていく。

本当に彼と結婚して良いのかな、とか。
好きな人と別れたはずなのに家に泊まってしまった、とか。
9年前にはこんなことなかったよね、って。
こんな悩みを持っている私たちがおかしくて、少し笑えてくる。

あの時私たちがしていた恋の話は、少女漫画の詰め合わせだった。

いまはどうなんだろう。


つらい恋なんて、かなしくなる恋なんて、
ただ体力を消耗して時間だけが過ぎてしまうだけだ。わかっているのに。

この幸せなひとときの裏には、つらい時間が約束されている。

私はそのひとときを諦めることが出来ず、肝心なことも言えないまま。
未来なんて、どこにもいけないって80%くらい思っている。

期待する自分が可哀想で、馬鹿で、笑えてきて、だからせめて、どこにもいけないってわかってるって思いたいのかもしれない。
本当はもうちょっと、また一緒に歩きたいって思っているのかもしれない。
だから会うんでしょう。


やめたほうがいいと友達としては思うけど、あなたがしたいなら、それでいいのよ。あなたの気持ちが一番で、あなたが良いなら私はとめない。もう大人だもの。


そうか、もう私たちは大人なのか。



私が歩いているんだ。



9月ってなんだか不思議だ。
夏を超えられない私を、まだ大丈夫だよっていいながら、ゆっくりゆっくり秋へ運んでいく。

甘やかされているようで、それでも時間は確実に進んでいる。


本当は、振り向いた先にではなくて、前を向いた先に、キラキラを見つけたいんだ。



「夏」ってだけでキラキラしてた あの気持ちが好きなの
「もう少しだけここにいさせて」 そんな顔で僕見るの


やっぱりセプテンバー

夏でも秋でもないセプテンバー



写真は、今年の夏とともに終わってしまったとしまえん
昨年の写ルンです




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