見出し画像

東方天乙統女について考察

↓この記事は以下のものを抜粋したものをまとめたものです。

【注意】
・東方天乙統女の考察についてネタバレありで書いています
・考察優先なので敬語は一切ありません
・オフィシャルガイドブック限定ドラマトラックのネタバレがあります
・自分だけの考察がありますが、除外するのが勿体ないと思ったので書いてます

公式プロフィール

東方天乙統女のマイクとスピーカー

東方天 乙統女(とうほうてん おとめ)/49歳
内閣総理大臣/中王区「言の葉党」党首

国から武力を完全廃止し、女性中心の社会を築きあげると同時に「ヒプノシスマイク」を広めた現政権のNo. 1で日本初の女性総理。

財閥のトップである父と他財閥の令嬢である母の間に生まれ、「女は男を立てて生きていくことが大切だ」をモットーに育てられてきた。しかし中学生で父親が政治家に金を渡している事を知り、「自分にとって都合のいい未来になるのなら政治家を動かす」という父親の考えと男性を中心とした社会に違和感を覚えるようになった。大学で密かに政治について勉強し、戦争や女性議員の活躍について母親に話すが、「男性がすることだから考える必要はない」と政治に無関心であることを聞かされた。さらに父親の独断で婿入りが決まり、政界で期待の星となる飛鳥帝(あすかみかど)と結婚をすれば、東方天家にとって大きなメリットになると娘の目の前で話した。父親は娘を婿入りのために用意された人形としか見ておらず、母親は「慣れてしまえばどんな痛みも恐怖も耐えることが出来る」と言って乙統女を慰めた(この発言から母も愛のない政略結婚だった可能性が高い)。乙統女の気持ちを何ひとつ考えてくれない両親に絶望しかなかったが、飛鳥帝に出会ったことで考えは前向きに変わった。女性の社会進出は重要だと考え、否定され続けてきた自分の考えを否定することなく聞き入れてくれた帝に乙統女は惹かれ、2人は愛を育んで結婚した。結婚後は帝の協力もあり、女性のみの政党「言の葉党」を立ち上げ、長男の帝統を出産し、幸せな日々を送っていた。しかし数年後、帝の様子がおかしくなり寄り添うことができなくなった。父親が自分の地位を狙う親族を不当な理由で逮捕させて排除し、帝は裏で父親の指示に従っていたことを知ったが、乙統女は何もできなかった。その後、東方天家の支援を受けている軍事開発技術者の山田零(後の天谷奴零)に出会い、父親と夫が行っている悪事の証拠となる書類を渡した。乙統女は警察に証拠書類を提出し父親を逮捕させるが、帝には帝統のために自首して欲しいと話し、帝は家族のためを思って妻の望みを受け入れた(実際に自首をしたほうが減刑されやすくなるので素直に受け入れた帝の判断は正解だった)。帝統は母方の「有栖川家」に引き取られ、「有栖川帝統」として生活していくことになった。乙統女は自身の理想を叶えるために零が開発したヒプノシスマイクを使ってクーデターを起こし、自らの手で前総理を倒してH歴の内閣総理大臣になった。

中学生・大学生・妻・母親と歳を重ねていく乙統女様を演じた小林ゆうさんの演技がすごい…ラップも上手にこなすし、言葉ひとつひとつに丁寧さがあって、実力があるってこういうことなんだなぁと思い知らされました…。

マイクについて考察

中王区のロゴとマークが飾られ、シンプルとエレガントを兼ね備えたスタンドマイク。モデルとなった種類は「カーボンマイクロフォン」と呼ばれる最古のマイク。「カーボンマイクロフォン」は発明王のエジソンが開発した炭素を使った原子的なマイクであり、遠距離での音声通話を可能にし、ラジオ放送や電話の受話器に使われるなど深い歴史を持つマイクである。49年という長い時を生きてきた東方天乙統女という人物を表すのに相応しいマイクだと私は思う。乙統女が使っているタイプはアンティーク型であり、マイクの種類とタイプ、そして中王区のマークで自身を表現できているのは彼女の品の良さが関係しているのかもしれない。

左が乙統女のマイク、右上が昔のカーボンマイク、右下が現在のカーボンマイク

スピーカーについて考察

キーワードとなるのは5つ。

【10時10分を指す時計】
【蓄音機】
【花のスピーカー】
【フラワーアーチに絡みつく黒い棘】
【ヒビが入った歯車と壊れた歯車】

全キャラクターのなかでも闇が深く禍々しさを感じさせるスピーカーだが、どのような意味が込められているのか。順を追って考察していく。

【10時10分を指す時計】
時計業界で10時10分は「針のデザインを全て見せられる」「見た目が美しく見える針の配置」という意味があり、展示品の時計は全て10時10分に設定されるようになったとか。奇妙な都市伝説だとアメリカの偉人である「エイブラハム・リンカーン」「ジョン・F・ケネディ」「キング牧師」の3人が偶然にも10時10分に死亡しており、3人の偉業を称えるためにアメリカでは販売する時計を10時10分に設定するようになったとか…。他にも妊娠から出産までの期間(10月10日)や乙統女が帝と出会った日、又は結婚式を挙げた日など様々な考察ができるが…一体、何を示しているのかは不明。

帝統の出産時刻の可能性もあったが…7が付く男なので7時7分7秒に生まれてそうなので…無しに(7月7日生まれ、身長177cm、体重77kg、下着の柄777)。


【蓄音機】
蓄音機は最古の録音再生機である。カーボンマイクロフォンと蓄音機には大きな共通点があり、発明したのがエジソンであることだ。これもカーボンマイクロフォンと同じ、長い時を生きてきた乙統女に相応しいスピーカーだと考える。同じ発明家の機械を使うということは同じブランドで揃えている感覚に近いのではないかと考えて調べた結果、「ディドロ効果」と呼ばれる同じ物で統一することに満足感や安心感を覚える人間の心理効果だと判明した。この心理効果はファッションやインテリアなど様々なものに利用されており、同じメーカーやブランドで揃えてしまうのは「ディドロ効果」が関係しているからである。彼女のことだから幼い頃から絵本の代わりに伝記を読んで育ち、最古の機械について勉強した結果、カーボンマイクロフォンと蓄音機に繋がったのかもしれない(ってかそうであってほしい)。
最初にスピーカーを見た時、蓄音機にも鏡台(ドレッサー)にも見えたが、違うと感じてすぐに除外した。鏡台は嫁入り道具の1つでもあり、女性を象徴させることから母親に「男性を立てるためにお化粧を覚えましょうね」という意味を込めて乙統女様にプレゼントしたかもしれないし、専門の講師を呼んで化粧を教えたのかもしれない。女性は化粧を施さねばならないという「女性への抑圧」もスピーカーに込められていたりして…。


【花のスピーカー】
Twitterでは百合の花だという考察が出ていたが、私は水仙にも見えた。両方とも花びらの形や重なり方が似ていることもあり、どちらに似ているのか花に詳しい知人に意見を聞かせてもらったが、どちらの花にも似ているから判断するのは難しいと言われた。だが、水仙の学名には「ナルキッソス」と呼ばれるナルシストの語源になっていることから水仙ではなく、百合の可能性が高いと判断した(もし水仙だったら自分の力を過信しすぎているとか?)。百合の花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」、聖母マリアに捧げられた花であることから「母性の象徴」とされてきた。またフランス王家では百合の紋章が使われており、古代から神聖な花として扱われていたことが分かる。百合は世界から愛されている花でもあり、国を守る母という意味で百合の花を使ったのかもしれない。

上は乙統女様のスピーカー、右は水仙の花、左は百合の花

【フラワーアーチに絡みつく黒い棘】
これは限定ドラマトラックに出てくるシーンから来ていると考える。婿となる飛鳥帝を招いて東方天家で食事をした後、父の提案で乙統女と帝は2人で庭を散歩することになった。全国から取り寄せた珍しい木や花がある自慢の庭だと話しており、そこには薔薇を使ったフラワーアーチがあったのかもしれない。その時、自分の思想を否定することなく聞き入れてくれた帝に惹かれた思い出をそのままスピーカーで表現したのではないかと。人から見ればほんの些細な出来事に思うかもしれないが、彼女にとってこの出来事は「自分という人間を理解してくれた素晴らしい男性との出会い」だったと考える。黒い棘は痛々しい雰囲気があり、帝が罪を犯したことによって「あの頃の帝さんはもういない。大切な思い出は永遠に封印しよう」という意味でアーチに絡みついているのかもしれない。


【ヒビが入った歯車と壊れた歯車】
時計はたくさんの歯車によってできており、夫の帝と息子の帝統との時間を意味しているのではないか。「最愛の夫が罪を犯した」「私を理解してくれる人はいなくなった」「世界を変えるために息子を手放さなくてはならない」など壊れた歯車=家族との時間が壊れてしまったことを示しているのではないかと考察される。



この記事は音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』の
コンテンツ利用ガイドライン
に基づいて執筆しました。


最後まで読んでくださってありがとうございます!あなたに頂いたサポートは、今後の活動費として大切に使わせていただきます!