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ツンデレの潜在能力は 「ツン」 と 「デレ」 の比率で決まる 『ジキハイ』からみる人はなぜツンデレに惹かれるか

ついにU-NEXTにも手を出してしまった。

こちらのラインナップにはNetflixやPrime Videoにない作品が数多くあって、しばらくは観る作品に不自由はなさそうだ。


まずは「愛の不時着」以来惚れてしまったヒョンビンの主演作品制覇を目指し、U-NEXT独占の「ジキルとハイドに恋した私」を鑑賞中。

このドラマは解離性同一性障害(多重人格)を患うソジンと、彼の副人格ロビンを中心に展開する。タイトルが軽やかなので明るいラブコメかと思いきや、中盤が意外に重い内容で良い意味で裏切られた。心理学の世界に踏み込みつつ、サスペンス仕立てで物語が進む。精神を患ったソジンの成長物語としても見応えがある。

財閥子息で会社役員でもある冷徹な男 「ソジン」 と、人助けが性分の無邪気で素直ないい奴 「ロビン」 を、ヒョンビンが見事に演じ分けているところも素晴らしき。


さて、現在19/29話まで鑑賞したが、物語中盤を過ぎた頃からソジンのツンデレ具合がなかなか素敵になってきた。
ここでは、その「ツンデレ」について思うところを書いてみる。


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そもそも、ツンデレの男(女も?)に惹かれてしまうのはなぜなのか?

それは一人の人間に相反する性質が混在することに意外性を感じるから。
つまり"ギャップ"にときめくのだ。

冷徹と思われている人間が稀に優しさを見せるとそれは過大に評価され、実態以上に価値があるように思えてしまう。

この「冷たい人だと思っていたら(ツン)、時々ものすごく優しい(デレ)」という類のギャップは、人の心を惑わせるのだ。


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ドラマの主人公ソジンは、過去のトラウマが原因で冷徹な上に自己中心的な性格。
そんな彼がちょっと人に親切にするとその効果は絶大。
ツンデレが功を奏し「本当は優しいところもあるんだ」と評されることになる。

そもそもソジンは「冷徹なイヤな奴」というマイナスイメージからからのスタートなので、他人からの期待値が低い分効果がある。

つまるところ、ソジンのツンデレ潜在能力は非常に高い。

逆に、ロビンのように人助けが生きがい・性格が良い・優しいなど、ポジティブな要素が詰まった男だと人を惹きつけるツンデレになり損ねる。

たとえば、誰かに冷たい態度をとれば「優しい人だと思ってたのに」と幻滅されてしまう。日頃の優しさより、たまたま見せた冷めた姿の方が印象に残ってしまうのだ。良い人なだけに失うものが多い。




ちなみに、ドラマの前半では嫌な男にしか見えなかったソジンの「ツン」の割合ほぼ100。(→ 「ツン 100」の場合、ただの「ツン」でありツンデレではない)。

しかし、彼が自分の過去のトラウマと向き合い成長していく過程で人に優しさを見せるようになると一気に魅力が倍増する。(→ 低い「デレ比率」が 「ツン」を引き立てるツンデレ効果)

一方のロビンは「デレ100」。そんな彼が人に冷たくしてみても魅力が増すことはない。(→ 低い「ツン比率」は「デレ」のポジティブな部分を妨害するだけ)

つまりツンデレは「ツン」 と 「デレ」 の比率によってその潜在能力に差がでるのだ。 

ツン>デレ
 が正解。

「ツン」の比率が高く「デレ」の比率が低いほど魅惑のツンデレになる。


それにしてもヒョンビンの演じるツンデレ男子は最強。
最終話に向けてソジンのツンデレぶりを楽しむべし。




写真:渋谷にて

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(day 72)


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