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小さな命を愛しむ

毎年5月10日〜16日は、愛鳥週間。
野鳥のことを知り、愛しむ一週間。

現在生きている鳥たちは、恐竜から進化した。
たしかに鳥の脚などは、恐竜を感じる。

私は、幼稚園での2年間、チャボを抱っこして過ごした。
今でもどことなく思い出すのが、その温かさだ。
チャボ(ニワトリの一種)は空を飛ばないので、鳥にしては割と重い。4、5歳の私は、ずんと重く温かく、つやつやの毛で覆われたその生き物に夢中だった。

小学校にいたニワトリは、飼育係だったけれど、抱っこした覚えがない。
幼稚園のチャボたちは、非常に穏やかだったのだと思う。
ニワトリをペットとして小型に改良したのがチャボと聞く。納得がいく。

後から知ったのだが、
鳥は多くの哺乳類より体温が高い。
うさぎが38〜40度くらい。
ニワトリは40〜42度くらい。

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愛鳥週間中の七十二候は、
『蚯蚓出(みみず いずる)』。
一昔前は、ミミズは非常に身近だったようだ。
もちろん、畑や土を触るお仕事の方は、今でもミミズは何も珍しい存在ではないだろう。

コンクリートに囲まれた生活であっても、ミミズを見たことをない人はほぼいない。
でも、弱ってしまっていたり、干からびてしまっていたりと、かわいそうなミミズを道路で見かけることが多い。
元気に進む様子をじーっと観察できる機会は、少ないかもしれない。

土の中に住むため、私たちの目にはつかない。
でも、地域によっては、だいぶ数が減っているのだろうと想像する。

ミミズは、鳥をはじめ、多くの生き物たちの食べ物になる。
分解者としても、生態系を支えている。


私はかたつむりが大好き。
可愛らしい見た目だけでなく、ゆっくり、でも確実に前に進む姿に魅力を感じている。

ミミズも前にしか進まない。
びっしり生えた細かい毛により、前にしか進めない仕組みになっている。ストッパーのように働き、後ずさりはできない。


―――


私が中学生になった春、実家の軒下にスズメが巣を作った。生まれて間もないヒナが一羽、駐車場に落ちてしまった。
なんだかんだ私達も出入りするので、親鳥も降りてきにくいのか、何時間もほっとかれている様子。
このままではまずいと、私が近くの獣医さんに連れていった。

「スズメは診てあげられないけれど、育ててあげたら」
と言われ、我が家のスズメさんになった。
今思えば、お忙しい中、ちゃんと診察室に通してくれ、お金も取らずに中1に説明してくださったことに頭が下がる。
当時、私は野鳥に関する法律のことは何も知らなかった。

おばけのQちゃんのようなその子は、元気な大人スズメになりましたよ。
若干体は傾いたままで、最期まで我が家にいた。
手乗りインコの要領で母が面倒みたので、母によく懐いた。
野鳥だから、インコのような肩乗り、手乗りにはならない。それでも、ちゃんと育ててくれた人は分かっている。

―――

スズメを最近見かけない。
巣を作れる軒下や瓦屋根が減り、
道路はコンクリートにどんどん変わっている。

スズメは雑食。
くちばしは短くずんぐり。
スズメと聞くとお米をあげるイメージがあると思う。
種をつまむのに適した形になっている。
イモムシのような小さな虫も食べる。
桜の蜜を吸うこともあるが、短いくちばしは蜜まで届かない。桜の花がそのまま落ちていたら、メジロではなくスズメさん。
桜は種で増やすことはないし、ゆるしてあげてほしい。

―――


鳥を見たい、鳥が好き、という人は多い。
この機会に、好きな鳥や、身近な野鳥のことを少し調べてみるのもよいかもしれない。

何を食べているのか、
どこに住んでいるか、
どこに巣を作るのか、
一羽、それとも群れで暮らしているのか、
さえずりと、普段の鳴き声(地鳴き)…

知って、“想像”すれば、
見えてくる世界もある。
環境の変化によって困っているのではないか、などと、
気がつける世界がある。

そうしたら、“創造”できる。

小さなスペースを畑にしたり、
除草剤や農薬は使わないようにしたり、
食べ物となる植物を植えたり、
またはむやみに減らさないようにしたり、
巣の作りやすい場所を作ったり。

食べ物をまくこと、
ある巣のヒナが巣立つように守ることは、
対処療法の気がする。痛み止めを飲むような。
もちろん、ときには必要だ。

環境をつくることは、時間はかかる。
でも、怒りながらつくる人はいないだろう。
小さい命を愛しむとは、
そういったことだと思う。

それに、
鳥はとっても目がいいから、ちゃんと見ている。
ちゃんと見つけてくれる。

まるまるの目でね。


バードフレンドリーコーヒー


コーヒーを育てるために森林を切り開くことは、渡り鳥が休む森を奪うことになる。
生産性を求めなければ、伝統的な方法(木陰栽培)でコーヒーは育つ。
カルディのこのコーヒーは、渡り鳥保護に収益の一部が使われるそう。
パッケージも素敵なので、飾ってあります。

2024.5.14

私は紅茶が好きで、コーヒーはたまにしか飲まない。
週に1、2回、ドリップします。

胃が弱いわけではないのだが、酸味が強いものだとムカムカしてしまう。
空きっ腹のときは飲まないようにしている。
私のような人は、酸味の少ない、深煎りを選ぶといいそうですよ。(市販のほとんどのコーヒーには、袋に書いてあります。)

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