大企業病だけが「企業の病」じゃない
みなさん、こんにちは。
みのる@パニーニコンサルティングです。
僕のテーマである「企業の病」は当たり前ですが、僕がはじめて見出した概念ではありません。呼び方が違うだけで「企業の病」は以前からよく知られていましたし、問題視もされていました。それが大企業病です。
今回は大企業病という言葉があるにも関わらず、僕がなぜわざわざ「企業の病」という表現を使っているのかをお話ししたいと思います。
大企業病とは
それを説明するあたって、念のため、大企業病とは何かを確認しましょう。大企業とは、社内政治や縦割り行政、保守的な事業判断が蔓延した非効率な企業体質のことです。管理が行き届かなくなるくらい肥大した会社や経営が安定している会社、つまり大企業がかかる病気と言われています。これが名前の由来です。見たまんまですね(笑)
僕は「企業の病」を「ナンセンスな仕事観が害を与えている状態」と定義しています。(詳しくはこの記事を。)社内政治などは、まさに僕のいう「ナンセンスな仕事観」のひとつです。これらが蔓延している状態は、周りに「害を与えている」ということができます。
言い方が違うだけで、大企業病も「企業の病」も同じ状態を指しているのです。なのに、僕があえて「企業の病」と呼んでいるのには大きく2つの理由があります。
小さな会社でも病気にかかる
一つ目の理由は大企業病にかかるのは大企業だけじゃないということです。もともとは大企業だけがかかる病気だったと思われますが、今では中小企業やスタートアップでもかかることがあると言われています。
これは多様性を持つ会社が増えたことが影響していると、僕は考えています。業務が多様になると経営者が全てを把握することが難しくなるため、小さな会社でも管理が行き届かなくなるという現象が起き得るということです。
大企業病という言葉は、どうしても「大企業以外は関係ない」ように見えてしまいます。このような誤解を生みやすい表現なので、僕は大企業病という言葉はできるだけ使わないほうがいいと考えています。
大企業病は末期症状
大企業病の例として社内政治の蔓延などが挙げられますが、これはすでに会社全体が蝕まれてしまっている末期症状です。人間を思い浮かべていただければわかると思いますが、病気はまず体のどこか一部が悪くなり徐々に全身を蝕んでいくものです。
病気は早期発見するに越したことはありません。そのためには末期症状にばかり目を向けていてはダメなのです。会社の一部を犯す小さな病気にも目を向けていく必要があります。「企業の病」は大企業病として知られているものよりも、もっとたくさんあるのです。
大企業病という言葉には「社内政治とかが蔓延していることでしょ」というイメージがついてしまっています。小さな病気にスポットをあてる上ではそういう固定観念が邪魔になってしまうのです。これが僕があえて「企業の病」という表現を使っているもう一つの理由です。
おわりに
僕は今となっては大企業病という表現は相応しくないと考えていますが、不健全な企業体質を問題提起しようという試みがあったことは素晴らしいことだと感じています。(実際にはそんな目的ではなく、不健全な企業体質を揶揄するために作られた言葉なのかもしれませんが......)
ただ、残念ながらその試みは企業が自ら体質改善に取り組む文化を定着させるまでには至らなかったように思えます。僕の活動は改めてそこにチャレンジするものだともいえます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。この活動がどうなるか、たま〜に気にしていただけると励みになります。
さて、今日はどこにパニーニを探しに行こうかな。
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