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『自信がある』ってとても幸せなこと

自信があれば、精神的に安定して色んなことに挑戦ができる。
挑戦するための土台が自信だと僕は思う。

ところが、失敗を繰り返していくと、その土台はいつの間にかどんどんと不安定でスカスカの土台になってしまう。
不安定な土台の上には何も建てられない。

それでも時間は止まらないから、いつの間にか何かを建てないといけないタイムリミットになっている。でも、「今は土台が不安定なので建てられません。」なんて通用しない。
その時に属している社会から何かを求められる。

それは「学校」だったり、「職場」だったり、「家族」だったりする。

集団生活のルールとマナーを守って過ごす
協調性とコミュニケーションをこなしつつ、課された仕事を時間を守って終わらせる
家庭のルールや求められる理想像に応える、など…


それらの求められているものは、社会では一般的には問題なくこなせて当然だと思われているものばかり。

が、実はそうじゃない。
問題なくこなせない人たちもいる。

普通とはとても難しいものだ。


気付けば失敗が続き、普通からドロップアウトし、成功体験は殆どない。
「どうしてやらないんだ、できないんだ!」と叱咤されて、残り少ない自尊心はまた小さくなっていく。

そうして出来上がるのが「どうせ自分がいたって何の価値もない。」と思い込んでしまう人間。



僕は学校で家で職場で、散々失敗を繰り返し、それはそれは数え切れないほど怒られた。
しかも、大半は「何でそれができない!」と言われるような内容だった。

時間を守る、約束を守る、がその殆どだったと思われる。
期日を守る、スケジュール管理をする、寝坊をしない、忘れ物をしない、他の人が普通にできる事がなんと難しいことか。

夏休みの宿題は最終日の夜から始めて、徹夜でこなしたし、
平日の宿題なんて存在すら忘れて提出しなかったし、
テスト勉強は、当日の教科を前日の夜中から朝までにしてたし、
修学旅行は当日の朝に準備をしようとしたし、
明日は仕事だと頭で分かっていても、ついつい夜中まで遊んでしまって寝坊してしまう。


学校ではそれでなんとかなったとしても、仕事となるとそうはいかない事ばかり。
そもそも学校ですら、それでなんとかなったなんて、怪しいものだ。

一時期は、自分が生体機能を維持するための食べ物や飲み物、空気ですら勿体無いと本気で思って自殺未遂もした。

毎日楽しそうに登校する小学生や中学生、定時に出勤するサラリーマン、みんな前を向いているように見えた。
それが羨ましかったし、妬ましかったし、自分と比較して怖かった。

そうなったら最後、もう何にも挑戦なんてできない。
朝も昼も夜も外に出られない。他人と会えない。

土台がスカスカのまま、無理矢理建てていくとあっという間にこんな事になってしまう。二次障害だ。



幸い僕は齢30を超えてようやく時間を守る、約束を守るができるようになってきた。
良かった、僕はその程度でなんとかなった。

今僕が仕事で関わっている子どもの中にはそれよりももっと困っている、或いは生きづらさを感じて、自信を失っている子たちが何人もいる。
「産まれて来なきゃ良かった。」と話す年長さんの子と会った時はギュッと胸が痛んだ。


産まれつき普通をこなす事が難しいから、怒られてばかりで、自信を失うのか。
親から褒めてもらえないから、自信を失って、普通が難しくなってしまうのか。

何人もの子たちをみてきたが、発達障害か愛着障害かの判別は今でも難しい。

どちらにせよ、自信という土台がなければ何にも建てられない、ということは変わらない。

今できている事を他人から見つけてもらえて、褒めてもらい、認めてもらう。
そんな体験を心底求めている子たちばかり。

「すごいね!元気に挨拶が出来たね!」
「前よりも字がすごく上手になったね!」
「力が強くなったな〜!すごい!」
「今日も会えるだけで僕は嬉しいよ!」

そうやって、今出来ているところを見つけて褒めると、決まって子どもたちはとても良い笑顔を見せてくれる。



安定した精神状態で、挑戦しようと思うことは、きっととても幸せなことなんだと思う。

だから、僕は子ども達を沢山褒めてあげたいし、認めてあげたい。

子ども達を沢山褒める自分自身も褒めたいし、認めたい。
褒めて欲しいし、認めて欲しい。
そして、嫁に逐一帰って仕事の話をして、「褒めて!」とお願いする。


この「褒めて!」が出来ることこそが、生きやすくなる為の大事な方法だと感じている。

そうして安定した土台の上に色んなものが建ち並び、人生が色を帯びていく。
最近になって、自分の人生にようやく色がついてきた気がする。


自分らしく生きる第一歩とは、『自信を持つこと』。
そのために、「周囲の人が褒める」ということが必要不可欠なのだ。

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