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筋肉00.減量と増量における筋トレの考え方

 私の考え方では減量と増量において、筋力トレーニングはどちらにも必要です。

 増量の場合は筋トレを行う必要があるのは、みなさんも当然のことだと感じると思いますが、減量中も筋トレは欠かせません。減量中は筋肉が分解されやすい状態なので、「筋力トレーニングを行って、筋肉に刺激を与える」ということによって、筋肉の減少を最小限に抑えることが重要です。

1.刺激が必要な理由

 筋肉は「筋繊維再生系」と「タンパク質代謝系」というメカニズムがメインで働いて大きくなるとされています。
 これらのメカニズムを促進させるためには、筋肉への刺激が欠かせません。

「筋繊維再生系」というものに関しては、「超回復」という言葉で認知されている方も多いかと思います。読んで字の如く、筋繊維が再生する際のことです。単純なイメージとして、壊れた筋繊維が再生する際に、元の太さよりも太くなるというようなものです。

「タンパク質代謝系」に関しては、筋肉の分解と合成のことを指しています。筋肉はそのほとんどがタンパク質でできており、分解と合成を繰り返しています。そして、合成される量が分解される量を上回った際には、筋肉の量が増えます。そのため、筋肉を増やしたい場合には合成される量を増やして、分解される量を減らすことが重要です。

 運動習慣のない人で筋肉の量が増えないのは、筋肉への刺激が足りておらず、上記のメカニズムが促進されていないことが要因です。促進させるためには、筋力トレーニングによる刺激が適しています。

2.筋力トレーニングによる刺激

 筋力トレーニングによる筋肉の成長には、下記のようなトレーニング刺激が絡み合っていると考えられています。

1.メカニカルストレス
2.代謝環境
3.酸素環境
4.ホルモン・成長因子
5.筋繊維の損傷・再生

 それぞれの詳細は省きますが、これらの刺激が十分に与えられることによって筋肉は成長すると考えられています。十分な刺激というのは人によって変わりますが、トレーニングでの負荷や頻度を高めることによって、個人に合わせた刺激を得ることができます、

3.終わりに

 前述したような刺激と、刺激による成長メカニズムの促進によって、筋肉は成長します。

 しかし、人体では筋肉の分解も起こっているため、分解される量が多ければ良い成果は得られません。
 筋肉の分解をゼロにすることは不可能です。そのため、増量・減量のどちらを行っているときでも、筋力トレーニングで刺激を与えて筋肉が合成される量を増やし、分解される量をできるだけ少なくするようにしましょう。

4.参考文献

・石井直方(2017)『石井直方の筋肉の科学 ハンディ版』ベースボール・マガジン社


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