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Voicyの組織開発施策の1つ、クロスファンクショナルチームを運営した3年間で得られたこと

Voicyカンパニークリエイターのみのりーです。
このnoteでは、Voicyで2021年から組織開発の一環で取り組んでいる人事施策の「CFT=Cross Functional Team」(以下CFTと記載)について紹介したいと思います。が、人に読ませる長めの文章を書くのが久しぶりですので、読みにくかったらごめんなさい!

私の文章より、Voicyという会社をより広く知ることができるのはVoicyの採用サイトですので、もし途中で離脱しそうになっても、せめて、下記のページの記事を1つでも読んでいただけたら嬉しいです。うちの採用広報をしている”はる”が頑張って書いてくれている読みやすい記事がたくさん載っていますので、何卒… 🙏
https://recruit.voicy.jp/story

さて、私は2017年にVoicyに入社してから、約8年間の時間をVoicyの組織開発・インナーコミュニケーション担当(通称:カンパニークリエイター)として、人事・総務・情シス領域の仕事をしてきました。8年で様々な仕事をさせてもらってきましたが、人事/組織開発の領域の中でも私が続けていて良かったな〜〜と思っている施策、CFTについてご紹介したいと思います。
スタートアップにお勤めで、組織開発を担当されている方の助けや、これから組織開発に力を入れていきたい会社さん、または個人的に会社をより活性化させたいと考えている方、上司から無茶振りで組織横断の施策を依頼されている方、Voicyで働くことに興味を持っている方などに読んでいただけたら嬉しいです!


CFTってなに?

野村総合研究所で定義された用語の意味としては、

とあります。しかしVoicyでは選出されたメンバーではなく、手挙げ式でメンバーを募り、全社的に組織をアップデートするための施策を複数の部門のメンバーが混ざり合う形でチームを構成しています。

以前から代表の緒方が「社員がもっと能動的に組織に関われる場作りをして欲しい。」と話していたため、Voicyのメンバー全員が任意で組織づくりに参加できるようにしました。CFTは、Voicyをより良い組織にすることを目的とし、半期ごとにチームとメンバーを変更しながら活動し続けています。
2021年から今まで、具体的にどのような施策をやってきたかというと、

  • メンバーコミュニケーションを活性化させる「音声の社内報運営」チーム

  • 社内の”感謝” ”称賛”のメッセージを送り合う「ピアボーナス浸透」チーム

  • 14の行動指針を作成し社内の推奨される行動を言語化した「行動指針」チーム

  • チーム配属後のオンボーディングをスムーズにする施策を考える「チームオンボ」チーム

  • リファラル制度を浸透させる「リファラル」チーム

  • 移転したばかりのオフィスの有効的利用を考える「オフィス利用促進」チーム

  • 新入社員と既存社員の交流を深める「社内イベント企画」チーム

など、ここには書ききれないほどの施策を行ってきました。
こう振り返って見てみると、人事やコーポレートのメンバーだけではうまく行かなかっただろうな、と思うような施策ばかりです。


思い出深い施策、ピアボーナス浸透

特に、過去のCFTの施策で、記憶に残っているのは2022年下期に行ったピアボーナス浸透施策、「ボ祝儀チーム」の取り組みです。
※Voicyではピアボーナス制度を「ボ祝儀」と読んでいるので、ここから「ボ祝儀」と表記します。
※ボ祝儀のネーミングの由来は↓

チームの組成方法としては、手を挙げたメンバーが3〜6人と、カンパニークリエイターチームのメンバーが1人入る形で組成していて、あえてリーダーは手を挙げたメンバーのうちの1人に担ってもらうようにしています。リーダーは会議の進行をメインで進めたり、チームを代表して前に出て発表したりと、重要な役割をお願いしています。普段人事や組織の仕事をしていないメンバーがリーダーをすることによってプロジェクトを進める当事者意識が高まり、チームの実行力や意見の活性化に繋がり、いいこと尽くしです。

話をボ祝儀チームに戻します。
2022年下期のボ祝儀チームのメンバーは、
リーダーさみちゃん @voicy_sasami
べーさん @HASEBE_YUKI
おぎ @ogi2ogi
くりさん @knzm612
の4人と私でした。

初めはこのチームの目的を「組織のエンゲージメントを高めるため」と置いていましたが、感謝や賞賛を送ることは直接エンゲージメントには寄与しないのでは、と話し合いを重ねる中でわかってきたため、途中から目的を心理的安全性を上げる方向にチェンジ。なんとなくで理解していたエンゲージメントの本来の意味や、心理的安全性の意味を深く考えることができました。この認識合わせに時間はかかってしまったものの、チームメンバーだけで考え抜くことは良い経験となりました。

その後は、行動するのみ!ということで、

  • 全社に改めてボ祝儀の意味をプレゼン

  • ピアボーナスの新しい交換商品(期間限定のVoicyオリジナルグッズ)を増やす

  • ボ祝儀を送りやすくするためのハッシュタグ企画

  • これまで個人がもらった感謝のメッセージを1つのPDFにまとめる

  • まだボ祝儀を送ったことがないメンバーへのヒアリング

など、とにかく目標を達成するためにできることを全てやり切りました。

結果、その行動のおかげでボ祝儀の意味を伝えるプレゼンでは、社員からの反響も好感触でしたし、これまで50%ほどしか送られていなかったボ祝儀の総数が、74.4%にまで上げることができました。

ボ祝儀チームの成功要因としては、お互いの良いところもできていない部分もフィードバックし合えたからだと思います。チームメンバーは全員手を上げて取り組んでいるだけあって、組織を盛り上げようとする熱量が高く、前向きな意見やフィードバック、賞賛が飛び交っていたことが印象的でした。

特に、リーダーのさみちゃんのマインドや動き方が素晴らしかったんです。細かいタスクのリマインドはもちろん、その声かけの方法もやる気を上げるようなメッセージですし、同じチームのメンバーからのフィードバックも真摯に受け止め、自分のものにする吸収力も高く、他のメンバーの細かな動きに対しても賞賛してくれていました。

こうやってVoicyMindを体現し、組織の雰囲気を率先して良くしてくれるメンバーが人事以外にいることが、Voicyの強みだなと改めて感じました。
(さみちゃんは最近Xでの発信を頑張っているようなので、ぜひフォロー&投稿にいいねお願いします!!!)

https://twitter.com/voicy_sasami

チーム横断のCFTをうまく進行するには

約3年間、CFTを運用してきて、うまくプロジェクトが進むチームの共通点を見つけました。

1つ目は「役割を明確にしている」こと。
なぜなら、初めてCFTに参加するメンバーとしては自分のメイン業務ではないことなので優先度が低い状態なので、ふわっと任せても解像度が高くない状態です。「まずあなたの業務はこれ!」と明確にすることによって、自分ごと化しやすくなります。

2つ目は「目的から全員で考えない」こと。
上記で紹介したボ祝儀チームでは、結局みんなで目的を考え抜いたことで良い方向に向かえた稀な例なのですが、本来施策の目的はリーダーとなる人が考え抜き決めるべきだと思います。目的が定まっていないと、チームの向かう方向が変化してしまい、無駄な時間を使ってしまうことになるからです。特にCFTの施策は皆さんのメイン業務ではない時間を使わせてもらっているからこそ、目的は人事側で考え、無駄な時間はないようにしなければならないと思います。

3つ目はかなりHow寄りですが「1チームの人数は5人までにする」こと。
これまで30チームほどCFTで運営してきましたが、5人以内で活動したチームの方がより活発に意見が出たり、タスクの進捗や目標達成に意欲的に動けていました。人数が少ないからこそ、1つ目に紹介した役割が自然と決まり、明確になったのも一つ理由としてあると思います。

また、CFTは組織軸ではとても良い施策ではありますが、事業数値に直接ヒットするものではありません。会社として事業を進めるために集中しなければならない時期はベンチャーであればどの会社でもあると思います。そんな時には、潔くCFTの運用を一時的にお休みし、事業にかける時間を捻出することも必要だと感じました。

個人としての学び

CFTを運用してきて、私個人の学びとしてはたくさんあるのですが、一つに絞るとすると「1人ではできないことはたくさんある。自分以外の人にもっと頼っていい」とわかったことだと思います。
自分はVoicyに社員数10人以下のタイミングで入社したからこそ、以前はできないことを依頼されたとしても、できないです、なんて言えませんでした。人が少ないから、やるしかなかったからです。そのため、自分のキャパやスキルを超えたことを引き受けることも多かったなと思います。そのおかげで成長できたこともたくさんありますし、周りに迷惑をかけたこともたくさんありました。
しかし、今は会社の人数も50人を超え、自分よりも専門性が高く、様々な経験をしてきたメンバーがいるからこそ、もっと頼ったり、教えてもらうことによって、施策がうまく回ることを実感できたからこそ、頼ることの大切さを知ることができました。メンバーのみなさんには、本当に感謝しかありません。

最後に

この3年間でVoicyの社員数は30人から約2倍に増えているのですが、この時期に組織横断のプロジェクトを行うことには大きな意味があったと思います。

30人の組織までは自然とチームを越境したコミュニケーションや仕事ができていたのですが、30人を越えてきたあたりから、それが難しくなってくるからです。CFTがあることで横の繋がりを持ち続けつつ、組織を良くするという共通の目的を持ったメンバーが集まってプロジェクトを進めることで、人と組織に興味を持ち続けられたからこそ、組織がサイロ化せず、一体となって事業を運営できたのだと思います。

ということで、Voicyで行なっているCFTについて、この3年間で考えたことや学びをつらつらと書いてみました。

Voicyで働くことに興味を持ってくださった方はぜひ採用サイトからご応募いただけたら嬉しいです😊
https://recruit.voicy.jp/

水橋と話してみたい、情報交換したいという方がもしいらっしゃいましたら、XをフォローいただきDMいただけますと幸いです!
https://twitter.com/minorii_jp


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