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障害者雇用で一般企業に就労している知的障害者の方の特徴

仕事で知的障害を持つ成人の方と接しているなかで、生活介護や就労継続支援などを利用されている方が多いのですが、なかには、一般企業に障害者雇用されて勤務している方もいらっしゃいます。

いわゆる福祉就労ではない、企業で働く知的障害者の方にはどのような要素があるのか、あくまで主観ではありますが、ご紹介します。

・「社会人である」「職場で仕事をしている」という意識がある
・仕事への責任感を持っている
・業務量が多めにある日や、少し疲れ気味な日などであっても「仕事なのでやらなければいけない」という認識があり、実際に成し遂げる
・困ったときに相談するスキルがある
・他人と円滑な人間関係を築こう、築きたいという意識がある
・疑問に思ったことがあれば確認する
・客観的に見て違和感のある行動や言動が少ない
・一般的なマナーやルールは当たり前に守る
・いわゆる非常識なこと(仕事中に暴れる、無断欠勤、等)はしない
・職場でどんな仕事をしているのか説明できる
・職場でのエピソードや、一緒に働いている人のことなどについて話せる
・「こういうことが苦手」など、ある程度自分を分析できている
・周囲を困らせるレベルのこだわりはない
・「仕事」と「休みの日(仕事以外の時間)」の意識がしっかりある
・苦手はあっても、その仕事に必要な理解力はある

ちなみに、一般企業の障害者雇用の方というと、知的障害が軽度という印象を持ちがちですが、私が知る限り中度の方もいらっしゃいます。

こうやって上げてみると、やはり「結構レベルが高いんだな」とは感じます。※障害者雇用で働くことが難しい方のレベルが低いという意味では決してありません

その企業に雇われて仕事を任され、給料を受け取る立場にあるということは、つまりそういうこと(会社が求める一定のスキルを備え、生まれ持った障害ゆえのできないことや苦手なことがあっても、社会人として通用するレベルに達している)なのだな、と。

逆にいえば、(障害の程度や特性にはよるものの)大人になるまでにこういったスキルを段階的に身につけていけば、一般企業で通用する人材になれる可能性は高まるのではないかな、と感じました。

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