KIND OF RED感想文 それは詩人の世界への、赤い招待状

※youtubeの全曲解説は見ずに、そのまま読んで聞いた感想を書きました。まるっきり同じだったらすまん。わけがわからないかも知れないのもすまん。言いたいことは、この作品は個人的には最高に思えたので買ってくれ。聞けばわかる、それだけだ。以下から始める


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逃げろ、詩人の世界へ引きずりこまれるぞ 

――山本パンダ――

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まず世界は遮断される


断片の言葉で、ここにあるだけの世界を感じるようにしなければ、詩人のように、今そこにあるものの空間・時間を自在に切り取れないからだ

朱に交われば赤くなるという

なら、赤を通せば、あらゆるものが違って見えるかも知れないという試みを始めてみる。ぜんぶを自分のものにできるかも知れないという希望で遊ぶ
例えば、思想歴史風景etcと一つずつ赤を載せていく中で、赤では消せないものを見つける

私は、それを知っている

名前を出すこともできるし、何かを語ることもできる
だがこれが正解かを何度も照らし合わせる、受験本の赤シートのようになった世界では、そこに記せること以外に私は何も知らないとも教える

名前を知ってるだけで、私は隣にあるモノを知ったことになるか?
書かれたものを知るだけで、私は遠くにあるモノを知ったことになるか?
赤い遺伝子を持つ花が小さく疑う

だから、立ち止まれ

花の疑問を聞く為に
優しい瞳を得て、他人と世界の距離を測る為に


さぁ、感覚と言葉の丁寧な試行錯誤の旅を始めよう
眠るようでいて、決して眠らない感覚の中にいよう

そして私は目覚める

『本当』を、何も覚えてないことを知る
人の認識も循環も、白い地面ではなく赤い水に揺らぐようだと私は想う

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世界は断片であり、少ない語彙に閉じ込めることもできる
だけど少ない言葉でも、多様な感覚を受け取り広がっていくこともできる
そうすれば目に見えないものでも、前提を疑う問いを投げ掛けれる瞬間が、時々起こる

その答えはなくとも、問いは膨らんでく
その答えはなくとも、自分は見えてく――見えないこともわかる――



だから知りたくて呼吸をする――その呼吸には血が混じっていた――

『最初』『最後』『世界』みたいな大きな言葉の後に、いろんな言葉をつけて何が見えるか穴を覗いてみる
それは記憶で、それとも空想で、もしくは見えてない、見えるものが誰でも違う不思議な穴
いろんなものが見えて、だけどよくわからなくて、大量に流れて、わけがわからなくなる。だけどそれをわかりたくて、形にしたい意思はある
その穴から離れると、普段の社会が奇妙なものに見えて


気持ち悪くなって吐いた――また赤混じりだ――


忘れようとしても、考えないようにしても、言葉は断片でも止まらない
日常に戻り生活するも、そのルーティンも違ったもののように一つ一つ解体されていて、不思議な動きをしてると思えてしまう

しかしいつか落ち着いた気持ちになる――まだ言葉と、眼前に見えてるものはズレてしまっているけど


私はぼんやりと周りを見ている。前よりいろんなことが良く見えていた


いつしか眠ってしまっていて、いろんなことを思い出したりもして、あの時違っていたら、私が何か行動を変えてたら違った未来もあると気づけて

だから私は今、詩を造り、好きに語ることができる

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これはアトラクションだ――詩人へと至る過程を体験して帰れるもの


だけど無事にとは行かない。だって今、あらゆる光景に赤が混じっているように見える。
脳を中から引き出され、締め付けられたかのような微かな頭痛が続いている


そんなあなたは、このテーマパークから追い出される
そして問われる
これを怖いと忘れるか
詩人になり、世界をテーマパークにしてしまうか


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ははは
妖怪はあなたじゃないか、久世孝臣


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