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2023年の振り返り/マッチョに売上を伸ばしたい

 こんにちは、minimumsのニシノ(夫)です!一年あっという間、今年は特に早く感じた1年でした。今回は2023年を振り返りつつ、来年の展望について書いてみたいと思います。

↓↓↓2023年上半期(1〜6月)の振り返りはこちらから↓↓↓



2023年の振り返り

活動について(満足度100%)

今年もたくさん頑張りました!

 2023年は大きな目標として、
「今持てる技術と知識で限界MAXまで頑張る」
「販売機会を増やし、時間と労力を適宜分散する」
ことに重点を置いて活動してきました。

 世間的にも値上げラッシュとなった2023年は、私たちも大きな打撃を受けました。材料として主に使用している木材、革(合皮)、アクリル板等は軒並み20〜40%ほど値上がりし、原材料不足で仕入れ自体も困難な状況が続きました。   
 仕入れ値が変われば当然作品の原価も変わるため、minimumsとしても販売価格を10-20%ほど値上げしようかと悩みました。しかし便乗値上げも散見する昨今、本当に自分達は企業努力をしたのか、値上げするしか方法はないのか、という疑問がどうしても頭をよぎります。

 そこで単純に制作数を増やせば材料費値上げによるマイナス分を売上で上回れるんじゃね☆という、脳筋ストロングでマッチョな方法を選択し、まずは量産工程の見直しとスケジュール管理の改良に着手しました。


 量産工程の見直しについては各作品の工程ごと(加工、組立、革張、仕上げ)にかかる時間を細かに算出。より綿密なスケジュールを立てることで、限度がある作業時間を効率的に活用できました。
 また、定期的にお手伝いをお願いしていた友人が産休に入ったので(業務連絡:無理のない範囲で復帰を切望しております)、8月に実施したワークショップで母校の学生に事前準備〜当日作業を依頼しつつ、単発で増産のお手伝いをしてもらえました。

 これにより自分達の作業時間を大きく変えることなく、制作数を増やすことができました!

 次に増えた作品をより多くの方にご購入していただけるよう販売機会も増やしました。通販での毎月の再販数を増やし、年2回の受注販売を実施した他、コロナも落ち着いてきたので東京や大阪といった県外イベントに精力的に出展したり、ハンズやイベントでワークショップを実施しました。受注販売では完売が早い作品や再販未定の過去作を多くご購入いただけました。


 また、2022年までは年2回の地元大型イベントに重点を置いて活動してきましたが、そこに大きく割いてきた時間と労力を、時期や場所を考慮して他イベントにも適宜分散させることにしました。
 一部イベントに重点を置きすぎると忙しさの波が尋常ではなく、なんとか無事にイベントを終えても今度は燃え尽き症候群でホゲーとなり、次のイベントや通販の準備が手につきません。このホゲー時間は実に勿体無いと常々感じていました。
 スケジュール管理をして時間と労力を分散させることで、忙しさの大波を中波に抑えることができます。今年は一年を通してずーっと忙しかった印象ですが、急激な忙しさを抑え込むことができたので、心身ともに健康的に過ごせました。

 受注販売やワークショップなどの新しいコトに挑戦しつつも、今までやってきたことを全て昇華させることができたので、活動の満足度は100%だったと自画自賛したいと思います!


数字で見る推移について(満足度95%)

イベント出展、通販ともに過去一ご好評いただけた2023年

 イベント出展では2021年→2022年では東京や大阪への進出で売上を大幅に伸ばしつつも、通販作品に時間を割けず体力的にも疲弊してしました。
 そこで今年は出展回数を2022年10回→2023年7回と減らし、新作準備にしっかりと時間を確保して1イベントあたりの準備数を増やしました。出展回数を減らしつつもイベントの売上単価をあげることができ、イベント出展売上は前年から10%増。労力を減らして売上を伸ばすことができました。

 通販(minne)では月ごとの再販も順調に伸ばしつつ、夏と冬に実施した受注販売会で多くのご注文をいただけたおかげもあり、前年から大幅アップの売上73%増となりました。

 一方で材料費値上げと増産により経費は2022年から15%増となりました。しかし、工夫と力技で値上げもコストカットもしない「脳筋ストロングでマッチョな方法」で、イベント出展と通販を合わせた総売上は40%増を達成できたので、選択は間違っていなかった、と感じております。


SNS、通販の推移

 SNS(X)においては、仕様変更の影響かフォロワー数の伸び率は低くなったのですが、再販やイベント前の告知時のインプレッションの数値はよく伸びてくれたので、効果的に宣伝できたような印象でした。
 また、minneのフォロワー数、お気に入り数も順調に一定の割合で伸ばすことができました。minne内で主だった作品の特集はなかったのですが、「minneとものづくりと」においてインタビュー記事を掲載してもらえたことで、多くの方にブランドを周知することができました。


作品について(満足度70%)

イベント出展時に使用した新ブース1/1サイズ

 今年も玄関ポーチや風車小屋、販売ブース、置き時計といった新作をイベント出展時にお披露目という形で制作しました。販売ブースは実際の1/1ブースと連携して開発したおかげもあってか、イベント、通販でも大人気で、来年の主軸を担ってくれそうです。

 一方2022年9月からイベント、通販で販売してきた階段1/12スケールの人気の天井が未だ見えず、受注販売でもかなりの数を制作しましたが、常に即完売状態でした。
 制作数は時間の許す限り作り続けた結果、段数で言えば今年だけで4,810段。東京タワーの外階段で約600段(高さ150m)なので、東京タワー8本分…!?。ハンドメイド作家どころか土木関係者でも私より階段をつくった人はいないはずです(笑)

 こればかりは需要が尽きるまでつくり続けるしかないですが、階段に付けるオプション的な作品や、新たな階段シリーズを熱望するお客さまの声もいただいているので、来年は階段の新作にも着手していきたいと思います。

 その他作品としては、2月のハンズのイベントあたりから、ミニチュア作家のmoricoさんとのコラボ作品を様々つくりました。

 お互いのファンを巻き込んで双方に新たなファンをつくることができ、12月クリマでは合同出展も果たし、大きな成果を得られました。コラボ作品やコラボ出展は昔からありましたが、今後のハンドメイド界においてリニューアルした潮流となりそうです。

 作品については、例年以上に数をつくれたものの、新作や新色を例年より多くつくれなかったことや、階段の需要に供給を追いつかせることができなかったので、満足度は70%でした。


売上アップを目指す様々な方法

自分に合った方法は何か

 個人事業主である以上、売上向上は使命。売上を伸ばすには、
①販売価格を変える/値上げ、材料のコストカット&見直し(品質低減)
②人員を増やす/パート、アルバイトを雇う、正社員雇用
③制作数を増やす/時間を有効に使い、モリモリ頑張る
④販売機会を増やす/新規でイベントや通販サイトの開拓、受注販売
 が主に挙げられます。

 私たちminimumsが選んだのは「③制作数を増やし、④販売機会を増やす」ことでした。②人員を増やすことも検討しましたが、作品のクオリティを下げたり、せっかくminimumsを応援してくれているファンが離れてしまう要因となるため、2023年においては繁忙期の単発的で部分的なヘルプに留めました。

 そして①販売価格を変えて値上げすれば売上は簡単に増えます。2023年は作家だけでなく世間でも多くの企業が値上げをしました。作家側は仕入れ値のマイナスを手っ取り早く回収できますが、景気も悪い中、買い手側は損をする一方。

 人と同じことをしたくない天邪鬼な私としては、一作家、一消費者としてもお互いに疲弊せずにWIN-WINになる方法はないかな、と模索し続けた1年でした。


販売価格はブランドを写す鏡

 販売価格はブランディングに関わる重要な要素です。minimumsも立ち上げ直後は薄利多売で展開し、安い安いと言われる度に適時値上げをしてきました。しかし最後に値上げしたのは値上げラッシュ前の2021年。ようやく自分達に見合う適正価格にできたと思っています。

 効率的に売り上げを伸ばそうと高級志向に走ったり、値上げをしたりするのは、今までのminimumsらしくないかなと思うし、minimumsを応援してくださるファンの皆様はきっと、手抜きせずにモリモリ頑張る私たちを含めてファンでいてくれている気がします。
 自分の価値を客観視せず、本来の自分を見失うような値上げは値上げにあらず。楽して売上を伸ばしても、それはminimumsにとっての成長ではないような気がしました。

 力技と工夫で制作数を増やし、ご購入していただく機会を増やすことで売上を伸ばすことができた2023年でしたが、当然皆様にご購入してもらえなければ売上も伸ばせず、不良在庫を抱えるだけでした。

 応援してくださる皆様あってこそ成り立っているminimumsなのです。

 本当に、ありがとうございました!


2024年の展望

 2024年も通販、イベント出展(5月デザフェスは日曜日のみですが復活当選しました)、受注販売等と、今年と変わらずモリモリ頑張りつつ、新しいことにも挑戦していきたいと思います。

①作品リクエストを受け付けてみたい

 7月に実施した受注販売向けて事前にアンケートを行いました。このアンケートは、受注販売でどれくらい希望数がありそうかを事前にお聞きするもので、特に何かご意見をいただこうと思ったわけでもなく、何となーく最後に備考欄を付けておきました。
 すると、受注販売に関する感謝のお気持ちや仕様に関するご意見を、A4サイズで10枚びっしりになるほど、多くの方が書き込んでくれました。私の一生の宝物です。

 その中で、こんな作品が欲しい!とのリクエストもいただけました。サーカスの像が乗るような台や、ジュエリーボックスの棺桶ver、イベント時にサイズ見本として作成した人型など、え、面白そう!となるアイデアがたくさんありました。つくってみたいと思いつつも、他にもご意見があるのではと、まずははやる気持ちをグッと抑えました。
 作品リクエストを受付て投票制にし、「ファンの皆様がつくるminimumsの新作」なんてのもワクワクしてきています。詳細詰めて、せっかくなので皆様に呼びかけてどこかの機会で実施したいと思います!


②色をリニューアルしたい

 以前の記事でも書きましたが。現在使用している革(合皮)の内、オフホワイト、ミントグリーン、モカカラーが急遽廃盤となってしまいました。現状のカラーラインナップを維持できなくなるので、各色在庫がなくなり次第販売終了とし、2024年4月を目処に新カラーバリエーションを展開予定です。

 色を変えるだけでなく、他素材でも面白そうな展開ができそうなので、じっくりと考えながら検討したいと思います。1月中旬ごろから通常作品の再販開始するので、現行カラーで欲しい作品がある方は、お早めにどうぞ…!


③ボタンと額縁展開したい

奥様企画の「ボタンと額縁」

 ハンドメイドイベントでの新しい展開を考えようと、12月のクリエーターズマーケットでお披露目した「ボタンと額縁」シリーズ。こちらはアンティークボタンが大好きな奥様主体でスタートし、私はサポートに回った、普段のminimumsとは立場を逆転させた企画でした。

 今までのminimumsからすると異質な作品でしたが、クリエーターズマーケットでは大変好評で、「ボタンの新しい魅せ方だ」とボタンを販売するブランドの方にもお褒めいただき、大興奮の奥様でした。

 最近はご自身でアクセサリー化する方も増えたので、ボタンをお好みのアクセサリーにしたり、飾ってボタンそのものを愛でたりと、素材一つで色々な楽しみ方もできるなぁと、私自身とても勉強になりました。

 今後も新たな試みとしてイベントでの展開のほか、通販でも展開したりしてみたいと思います。(頑張れ奥様!)


最後に

 何度も書きますが、ファンの皆様のおかげで2023年は大きく飛躍できた一年でした。売上などお金のことをたくさん書きましたが、それはあくまで結果であって、それ以上に作家として有り余るほどの喜びに満ちた一年でした。ありがとうございました。

 ファンの皆様には感謝しかないのに、日頃から私たちの体調すら気遣っていただき恐縮です。ご安心ください。どっこい生きてるminimumsです。

 来年もモリモリ頑張りマッスル!

※本人とは異なる体型です


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