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Courseraでオンライン授業を4週間受けてみた感想と総評 (向いている目的と向いていない目的について)

こんにちは、Minimal Order(ミニマル・オーダー)です。日頃はAbleton LiveFenderのエレアコSpliceなどを用いて音楽を制作しています。仕上がった音源は、SpotifyやApple Musicなどに公開しています。

はじめに

今回は、先般の記事「バークリーでAbletonを、ロンドン大で映像を学べるCourseraを、今年こそ使い倒してみたい」でも触れたMooc(大規模公開オンライン講座)の"Coursera"を実際に4週間つかってみた結果を整理・シェアしてみたいと思います。

Courseraとは

東京大学、イェール大学、スタンフォード大学などの名門大学や Google、IBM などの優良企業がプロデュースするコースをオンラインで受講できるサービス (同サービスHPより)

であり、大学に加え企業・研究機関を含めると200以上の組織が計5,000以上の講座を提供しています。そしてもちろん、世界のどこからでもオンラインでの参加が可能です。*前記事より再掲

ここからは実際に私が、Berklee College of Musicの"The Art of Music Production"を受講・修了して感じた利点・欠点を整理してお伝えします。

Courseraのオススメできる点◎

1) 締め切りがあるので学習のペースをつくりやすい

「1週目では〇〇を学び、課題を提出し、2週目ではXXを学び、課題を提出し」という予定表がきっちりと組まれているので、「学びが日常に」「学びが習慣に」なります。

「図書館で自習」というよりは、「授業を受けてみんなと並走しながら学びたい」という目的に沿っています

2) 気持ち良いほどに体系立っている

音楽の本を全く読んできていないわけではないのですが、講義の中身もとてもわかりやすく「なぜこの教え方を誰も書いてくれなかったんだ?」とか「なぜこの部分を入門書籍のイントロで触れていなかったんだ?」といった感想の連続でした。

印象的だったのは、音楽制作の授業でまず最初に、

音楽制作者にとって一番大切な能力は
「音楽を通じて感情を伝える力」
"The Ability to convey emotion through music."
 (The art of music production講座 - Courseraより)

と、釘を刺されたことです。
第一に大事なのは「上手さでも、かっこよさでもない。」わけです。
音楽教則本の入門編でギターのタブ譜の話を読む前に、こんな話にふれたかったものです。。

他にも、
「プロミュージシャン」と「一般の人」両者が音楽を聞く際に活動する脳の部位はどのように異なるか。 であるとか

音楽が聴衆の感情に与える影響を確認するための技巧(Kinesthetic)に関する研究。制作者が自身に投げかけるべきといとしてのIdentity(あなたは何?)、Vision(何を達成したいの?)、Intention(どうやって達成したいの?)

など、講座のどの場面を切り取ってもトピックの目的や論理分解が明確で、非常にとっつきやすかったです。

3) 自分の成果物に対してピアレビューを受けられる

すべての講座で、ではないかもしれませんが。提出課題に対して、他の受講生からのフィードバックを受けることができました。

私の受けた音楽の講座で言えば、「制作者としてのビジョンや作品に込める意図を言語化した文章と、作品そのものが一貫しているか」や「その週に習った要素を作品の中に落とし込むことができているか」などを問われる課題を提出し、評価・レビューを頂きました。

講座を通じて制作した楽曲は、近日中にシングルとして仕上げ、Spotify等々にもアップしてみようと思います。

4) Linkedinなどで公式に活用できる修了証明書を貰える

各講座は、修了後に証明書(Certificate)を取得できます。
各コースの説明ページには

「〇〇%がコース終了後に新しいキャリアをスタートした」
であるとか
「〇〇%が、コースがキャリアアップにつながったと答えている」

といった統計データもあって面白いです。

Coursera有償版の現時点での難点△

1) 自分のペースで学べるわけではない

これはオススメの点1「締め切りがあるので学習のペースをつくりやすい」の裏返しです。

ペースメイクしてもらえる反面、「今週はちょっと予定が詰まっているので休みたい」みたいな調整は効きません。

2) 翻訳機能は不十分なので、一定の英語力が求められる

これは文字通りで、まだまだ英語以外の翻訳/字幕は精度が低いようです。
なので、まるまる1授業英語で受けたことがある、もしくは、少しでもいいので仕事で英語を使ったことがあるといったレベルは求められます。

あるいは、英語の勉強も兼ねて一石二鳥と捉えても良いかもでしれません。
聴講版は無償なので、いくつか講座を覗いてから有償プランの要否を判断してみるってのも手です。

3) ピアレビューの質がまちまち

これはお互い様なので、1受講者の自分も気をつけなければ行けないのですが、他の受講者から受けるレビューの質・量にばらつきがあります。
しっかり読んでもらったなと感じるレビューもあれば、ほんとに読んだのかな?とか、言い回しが結構辛辣だな。。ってのも。

もちろん多くの人が英語を外国語として受講していると思うので、多少の不慣れさはしょうがないです。ピアレビューに対しては、そこまで期待しすぎないほうが良いかもしれません。

まとめ

●こんな目的に向いている:学びをペースメイキングしてもらいたい。短期間で体系だてて学びたい。修了の証明書を転職や昇進にも活かしたい。
→Coursera 有料プラン向き

●向いていない目的:完全に自分のペースで学びたい。英語は使いたくない。
→Courseraの無料聴講や、その他オンラインの情報、書籍などでの自習

おまけ

ちなみに、1講座終えたので、一休みしようと思い解約ボタンを押したのですが、押した途端「延長するなら半値にしますよ」という表示が出ました笑

最初の有料講座を終え、継続して2講座目をとるつもりの方も、あえてサブスク解約ボタンを一度おしてみると良いかもしれません。

参考

Courseraのホームページ↓

近日中に講座で制作した音源を仕上げて、配信予定です↓

Courseraという会社について、よくまとまっています↓


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