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海外でパスポートを紛失した話

やっちまいました。
パスポートがありません。

まさかとは思いながら本当に失くすとは思っていませんでした。
海外の某空港から別の空港へ移動していた時に落としたのか、飛行機から降りてからないことに気づいたのですが時すでに遅し。

確かに鞄に入れた記憶はある。
おそらく現金が入っていたので、
機内で寝落ちした一瞬の間に盗まれたんだと思います。

紛失に気づいた瞬間、頭の中は真っ白。
リュックの中もトートバッグの中も、こんなとこにあるはずもないのに〜(by山崎まさよし)
次の乗り継ぎまでは約4時間。
ざっとどのような対応をすべきか調べたところ、まずは空港警察に確認をして落とし物センターへ行って、、、だと。。

辿り着けるのか??
どこに聞けばいいの??
当日中に日本に帰れる??
英語で説明できるの??
飛行機はキャンセルして予約し直し??

色々な不安はあるもののとりあえず動くしかないと思い、問い合わせセンターがあるarrival gateへ。
パスポートが見つからなければ、最悪再発行まで帰国できないかもと思いながら一旦空港を出ました。

問い合わせセンターに到着し、なんとか拙い英語でパスポートを機内に忘れたことを伝えるも、担当者のお兄さんは半分諦めモードの顔。
10min程度待った結果、落とし物センターに届く可能性はあるが、連絡が届くのは3時間後〜1日後になってしまうとのこと。

これでは絶対間に合わない。

届いた場合の連絡先だけを伝え、「次の一手」つまりパスポートを持たずして入国だけできないかを考えました。
Googleで調べる限りパスポートがなければ入国できず日本にも入れない。当たり前。
こちらの手持ちは現金(ユーロ)、チケットの控え、日本の免許証しかありません。

今の状況を整理して考えたところ
以下三択しかない状況です。

#1.大使館でパスポート発行
→移動時間の都合で当日中の帰国は不可能。
土日を挟むと更に厳しくなるかも。

#2.パスポートが見つかるまで待つ
→すぐに見つかれば被害はないが、いつまでも待たされる可能性が有りホテルの延泊費用も発生。

#3.ダメ元で空港警察に通してもらう
→パスポート無しで通れないか交渉して、無理矢理通過する。

一縷の望みしかないですが
時系列を考えるとまずはダメ元で空港警察への交渉をトライして、もし難しければ最悪大使館へ駆け込もうと決意。

チケットの控えから紙のチケットを再発行してもらい、パスポート無しで通れないかサービスカウンターで聞いてみました。
厳しいだろうとは言われましたが、空港警察へ取り次いでもらい、場所を教えてもらいました。

空港内を歩いて10分。
警察所の入口に到着し、インターホンを押すと若い男性警官の声が聞こえてきました。
これまでのあらましを伝えると
「落とし物センターへ行け」とのこと。
この国ではよくあるたらい回しです。

絶対ここは押し負けては行けないと思い、
「可能性は全て試したがダメだった、パスポートチェックの関係者と話ができないか」と伝えました。

そうすると「中へ入って」と言われ鉄製の厚い自動扉がガチャリと開きました。
通された室内は荷物受け渡し用の小窓だけがある小部屋で、ガラス越しに声の主である30代くらいの若い警察官が立っていました。

状況を再度身振り手振りを交えて説明したところ、
「「原則は」パスポートがなければダメだ」とのこと、
特例として写真付き証明書、航空券、そして現地警官の承認があれば出国できるようで、彼の一存で私が無事帰れるかどうかが決まることを理解しました。

なかなかYESと言わない警官、出発時刻までは残り僅かでかなりアウェーな状況。
このままだと異国の地で更に数週間延泊することになり仕事にも支障が出るためどうしてもそれは避けたい。

多少目の前の警官には迷惑に思われても良いから粘り勝ちしようと思い、ひたすらお願いし続けること10分。
ついに50代くらいの上司らしき人が現れて、男性警官に怪訝な顔をしながら耳打ちをする仕草を見せ始めました。
もはや私もプライドなどなく、「Please help me Sir!」と直接上司の警官に懇願しました。

最終的に向こうが根負けしてくれたようです。
少し待ってくれと言われて、通過用の黄色いパスを渡されました。
無事出国できた瞬間でした。

その後順調にセキュリティチェックも終わり、警察から航空会社へ連絡が事前に届いたのかもしれませんが、私だけ搭乗時にはパスポートの提示を求められませんでした。
奇跡的に当初乗る予定だったフライトに間に合い、再発行の手間はあるものの現金3万円程度の被害で済みました。

日本帰国時は無事帰って来れたことに安心しました。
パスポートを持たないまま到着したものですから、通常は一瞬で通過できるパスポートエリアも結構時間がかかってしまいました。
帰国証明書を書いてもらいその承認をもらえればようやく出国できます。
ここで顔写真付き証明書がなければ大使館直行らしいので、日本の運転免許証はスマホケースに入れてて良かった。。。

手のひらサイズの証明書にこれだけ重要な意味があるのだと思い知らされました。

今回は私の慢心も原因にあり、改めて気を引き締めていきます。
一方で、このトラブルも良い学びになりました。パスポートを海外で失う経験なんてなかなかできないですからね。

・パスポートは肌身離さない!
・パスポートのコピーは複数カ所に忍ばせる!
・英語で押し負けない!諦めない!
・万が一の解決方法としてお金は大事(笑)

今後も安全にやっていきたいです。
諸々再発行面倒ですが頑張ります。

では。

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