ニュージーランド隔離生活1日目

2020年12月17日(木)、朝曇りその後晴れ

 到着までの流れはこの記事で。

 朝、6時半頃に一旦目が覚める。日本との時差を考えると、一昨日までであれば自分の体内時計は夜中の2時半ということになるが、既にこの時間に目が覚めるサイクルになりつつある。早くに外が明るくなるのもあるだろう。

 とりあえず朝食(8:00〜9:30の間に運ばれてくる)までは早すぎるし、二度寝をしようかと思ったがすぐに寝付けず、とりあえずインスタントのコーヒーを淹れる。備え付けのものは日数分ないので、日本から買ってきておいてよかった。ビールとかウィスキーが好きに飲めないのは我慢するが、それに加えてコーヒーまで飲めないとなれば恐らく発狂するだろう。発狂したらホテルを抜け出すのと同じぐらい問題なことなので、買っておいてよかった。

 コーヒーを飲みながら、またベッドに戻り枕をふたつ重ねてそれにもたりかかりながらスマホでニュースなどを読んでいるうちに、うとうとし始める。と気持ちよくなっていたのもつかの間、また廊下が慌ただしい感じを醸し出して自分の部屋のドアもノックされる。"Room service!"、また例のでかい紙袋へ入れられて朝食が運ばれてきたのは、9:30ちょっと前だった。自分の泊まっているのは最上階だから、サービスも一番最後なのかもしれない。

 肝心の朝食はというと、スクランブルエッグ、ベーコン、ハッシュドブラウン、焼いたトマト、それと無駄にパンが違うの3つ、フルーツだ。無論多すぎるのでパンは残す。焼いたトマトは生っぽい臭みというかあれ旨味なんだろうけど、それが消える代わりに酸味が増す。スクランブルエッグなんかはちゃんと作ってあって、存外いける。

 朝食を食べている間に館内放送があり、今日は昼過ぎと夕方に一度エントランスがロックされるということだった。また到着があるのだろう。

 朝食を終え、出たゴミをそのまま紙袋へ入れて部屋の前へ出しておき、タバコを吸いにエントランスへ下りる。国防軍の人に部屋番号を伝えて外に出る。若干曇り気味だが、半袖でも寒くない気温だ。この後エントランスがロックされるからか、車止めのところでウォーキングをしている人は結構多い。そしてタバコを吸うのに、マッチの残りの本数に気を遣う。というのも、仁川のどこかにライターを忘れてきてしまったからだ。前回書いたとおり、ホテルに来るまで買い物をする機会は皆無でライターを買う時間などなかったので、残っているマッチでやりくりしなければならない。パンフレットを見たらどうやらホテルで売っているらしいけど、10ドルもするのでなんだか買う気にならず、これならいっそのことタバコを朝と夜だけにしてみるのも悪くない、と思った。

 部屋に戻ってきてすることも無いので、またコーヒーを入れて昨日の記事の続きとこの文章を書き始める。午前中はそうこうしているうちに終わった。

 あっという間にランチが運ばれてくる時間になる。ランチで久しぶりに白飯にありついた。ナスとじゃがいもがなんだか甘辛く炒めてあるやつが細長い米の上に乗せられているどんぶり的な飯で、これも半分ちょっと食べてあとは残す。コーラが付いてきたがこれも冷蔵庫へしまっておいた。

 ランチを食べてすることもないので、せっかくだからバスタブに湯を張って浸かろうと思い蛇口をひねる。結構すぐに湯が溜まり、体感的に40度ちょっとの温度に調整してしばらく浸かっていると、汗が出てくる。外に出られない中で、食事の他の数少ない楽しみだ。

 15分ほど湯に浸かって、汗を流して着替えてまたすることも無いのでベッドに横になる。昨日の疲れも残っているのか、少しウトウトする。ウトウトしてばかりだ。こんなことならTENGAのひとつでも日本から買ってくるべきだった。しかしホテルのネットが5Mbpsも出ないので何も期待できない。仕方がないので、スマホで購入してダウンロードしておいた眉月じゅんの”恋は雨上がりのように”を読みながらまたウトウトする。この漫画を通して読むのはかれこれ四度目だ。

 またそうこうしているうちにあっという間に19:30、夕飯の時間になる。今度はサラダと、豆をちょっと辛く煮た南米の料理と白飯だ。これは食が進む。スプライトも開けてゆっくり飲む。パンはまた残す。機内食もそうだけれど、なんで米の食事にもパンが付いてくるのか、まったく理解できない。朝食のパンを夕飯のゴミと一緒に出し、夕飯のパンをとりあえずキープする。なんとなく勝手がわかってくる。

 夕食後、本日2本目のタバコを吸いに表へ出る。朝決めたように、毎日朝晩2本だけというのを実行することにした。こんなときでもないと減煙すらできないというのは情けない話だが、少しでもメリットがあればこの先も吸わずにいられる気がする。とりあえず今の所特に吸いたくてイライラするみたいなことはない。ただ、時間を持て余すだけだ。薄々気づいてはいたが、タバコは別に吸いたくて吸っているのではなくて暇つぶしに吸っていたのだ。吸えないなら吸えないで別に構わない。


 今日は一日中Jah Wobbleの"Nocturne in The City"を聴いているが、まったく生活の邪魔にならくて良い。学生の頃来日したので、今はなき下北沢Gardenに見に行くはずだったのが向こうの都合でキャンセルになって結局見れず仕舞いだったのを思い出す。

 またコーヒーを飲んで、冷めたバスタブの湯を半分ほど抜き熱い湯を入れる。普段風呂場にスマホは持って入らないが、この部屋は洗面所にすぐバスタブがあるのでいつもやらないことをやってみる。youtubeを見ながらゆっくり風呂に浸かり、また汗をかいてシャワーで流す。備え付けのシャンプーは自分の紙の長さだと数日で終わりそうなので、日本で買っておいて正解だった。

 隔離生活1日目はこうして特に何をするでもなく、旅の疲れを癒やすのに費やした。明日はスーツケースにバラして入れたギターを組み立てようと思う。かしこ。

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