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第75回カンヌ国際映画祭コンペ部門の気になる5作品

第75回カンヌ国際映画祭が閉幕しました。
現地には取材にいけないのですが、毎年カンヌの公式ホームページなどでコンペ作の内容をすべてチェックしています。
今年は「なにみるマガジン」で、コンペ作21作品の一覧記事をアップする予定です。
内容をチェックすると、結果的に全作品を鑑賞したくなってしまうのですが、noteでは、その中で特に気になった5作品をご紹介します。

☆パルム・ドール受賞☆『Triangle of Sadness(英題)』

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(2017)でもパルム・ドールを受賞したリューベン・オストルンド監督作。
『ザ・スクエア』では、現代アートをシニカルに皮肉っていましたが、今回の『Triangle of Sadness』では、インフルエンサーとか、インスタグラマーが標的かな?
内容は、ヒエラルキーとパワーバランスがテーマとお見受けしました。

【スタッフ】監督・脚本:リューベン・オストルンド

【キャスト】ウディ・ハレルソン、ハリス・ディキンソン、ズラッコ・ブリッチ、オリヴァー・フォード・デイヴィス、チャールビ・ディーン

☆グランプリ☆『Close(原題)』

トランスジェンダーのバレリーナの心の葛藤を繊細に描写した『Girl/ガール』(2018)のルーカス・ドン監督の長編2作目。
『Girl/ガール』に魅了されて「はやく次回作が見たい」と思っていた監督でしたが、やはり好みのテーマを持ってきてくれました。前作に続き主人公は10代の少年。今回は友情について描かれているようです。
今回のコンペ作の中では、一番見てみたい作品でした。

【スタッフ】監督:ルーカス・ドン
脚本:ルーカス・ドン、Angelo Tijssens

【キャスト】レア・ドリュッケール、ケヴィン・ヤンセンス、エミリー・ドゥケンヌ、イガー・バン・デッセル

☆グランプリ☆『STARS AT NOON(英題)』

「彼女の出演作はすべて鑑賞する。」と決めているマーガレット・クアリー主演作。グランプリに選ばれたので、内容的にも期待が持てそうです。
マーガレットは、ニカラグアで取材するジャーナリスト役。デニス・ジョンソンの小説が原作。

【スタッフ】監督:クレール・ドニ
脚本:アンドリュー・リトヴァック、レア・ミシウス

【キャスト】マーガレット・クアリー、ジョー・アルウィン、ダニー・ラミレス

☆審査員賞☆『EO』

「ロバが主役」と聞いた時点で期待値が高まります。
とってもいい顔したロバなんですよ。憂いをおびた黒い大きな瞳がキュートな癒し系です。
ロバのEOが、旅の途中で善人や悪人と出会い、喜びや苦しみを経験する様子を、ロバの目を通して描くというストーリーにも注目です。
大好きなイザベル・ユペールも出演します。

【スタッフ】監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本:エヴァ・ピャスコフスカ・イエジー・スコリモフスキ
【キャスト】
サンドラ・ドルジマルスカ、イザベル・ユペール、ロレンツォ・ズルゾロ、マテウシュ・コシチュキェヴィチ、サヴェリオ・ファッブリ

『Armageddon Time(原題)』

予告編が見つからなかったので、カンヌのプレスカンファレンスを貼っています。(後でじっくり拝見)

ジェームス・グレイ監督の前作『アド・アストラ』(2019)は、個人的な評価は微妙だったのですが、父と息子の関係性が切なく描かれていて、その部分がスキでした。
今回の『Armageddon Time』は、1980年代のニューヨークが舞台なので、監督の青年期の実体験が含まれているんじゃないかと期待しています。
出演は、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャスティン、アンソニー・ホプキンス、ジェレミー・ストロングと超豪華。

第75回カンヌ国際映画祭コンペ部門21作品は、自分のIMDbページでリストにしています。

コンペ部門以外にも気になる作品があったので、次回へ持ち越します。


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