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ただの日記 峯丸ともか 2021年2月


2月7日(日)

尾崎世界観さんが芥川賞候補になったというニュースを見て、「どんな小説を書くんだろう?」と気になった。
図書館で借りようと思ったが、読みたいと思った本は貸し出し中だった。そこで尾崎さんの『苦渋100%』という本を借りた。
「4月〇日、ラジオ収録のあと〇〇さんと飲みに行った」というように、その日あったことを書いてあるだけの日記だった。
なのに、読んでいてめちゃくちゃおもしろい。
「あ、これマネしよう」と即座に思いつく。
今日から毎日、日記を書いていこうと思う。ルールは一つ。
「誰かに読んでもらおう」、とか、「褒めてもらおう」、と思わずに書くこと。素の自分で書く。
というワケで、シンプルなただの日記を書くことにした。

2月8日(月)

きのうNHK大河ドラマ『麒麟がくる』が最終回を迎えた。
2020年1月からスタートして、コロナでの撮影中止期間を経て、2021年2月7日が最終回。この1年間毎週レビューを書かせていただいた。計44回分だ。
もう書かなくていいという解放感とともに、もう書けないのかという寂しい気持ち、両方に襲われた。
朝になって、気持ちが少しスッキリした。また新たな一年がはじまる。

2月9日(火)

朝起きて、「ヘイsiri、きょうの天気」と聞いてみた。
「現在、晴れで気温は3度です。」と言われた。
「3度って寒いよね。」とsiriに言い返すが、
「なんのことか分かりません。」という返事。
帽子、マフラー、ユニクロのダウンジャケット、手袋という完全防備スタイルで朝のウォーキングにでかけた。

たしかに晴れていて、日差しも暖かい。「ホントに3度なのか?siri?」と疑いつつ、荒川の土手から公園を一周する短縮ルートで30分歩いた。
汗だくになった……。
気温3度なのに、汗だく。更年期障害なのか、siriが間違っているのか??

2月10日(水)

映画レビューがうまく書けない。いや、うまく書こうとするからいけないのかもしれない。なんにしろ書けない。2000文字で書くという縛りがある。それ以外は自由なのに書けない。
「大好きな映画ならかけるのかも?」と思い、バレンタイン・デーも近いし『ショコラ』(2000)について書いてみようと思った。
やはり書けない……。
天才ならばイップスなのかもしれないが、凡人なのにイップス。どうすりゃいいんだ。
こうなりゃ開き直るしかないか。書けないなら書けないなりに、書き続ければいいんだ。これから毎週映画レビューを書くことにした。
自分が読みたいと思ったものを書いてみよう。→それが難しいんじゃん。

2月11日(木)祝日

今日は祝日だ。夫は会社員なので休日になる。在宅勤務もそろそろ1年だ。土日もあまり外出できないので、夫はかなりの出不精になっている。ストレスもだいぶ溜まっているようだ。
天気もいいし、なんとか散歩させなければと思い、
「そばでも食べに行くか?」と聞いてみた。
すると、「うーん、そばね~」という気のない返事。出不精だ。
「じゃあ、ハンバーガーとか?」と次の案を提出。
「どこのハンバーガー?もっとプレゼンして」と言われ、内心「なにお~」と思いつつ、プレゼンして「行く」と言わせた。
帰りに駅ビルに寄って、バレンタイン・デーのチョコレートを買った。
出不精顔も、だいぶ満足した表情になっていた。

2月12日(金)

夫婦でアマプラのドラマ『ボッシュ』にハマっている。シブいオヤジが主人公でなかなか面白い。いつ頃からだろうか、カッコいい男に憧れるようになったのは。「つき合いたい♡」とか恋愛対象ではなくて、「自分もああなりたい」と思ってしまっている。

幼少期の頃から、憧れる男のタイプに周囲の女子からの共感は得られなかった。弁慶、裸の大将、ランバ・ラル、リュウ・ホセイ、ポアロ……なぜか、太めの男ばかりだ。

最近では、ジェフ・ブリッジスやブレンダン・グリーソンが、マジでカッコイイ。ジェフ主演の映画『トゥルー・グリット』(2010)をソファーで鑑賞していて思わず、「かっこいいなぁ、この人」とつぶやいてしまった。
すると夫が、「へぇこういうシブい人が好みなんだ」と聞いてきたので、「いや、自分がこうなりたいと思って……。」と思わず本音を言ってしまった。
ジェフは、ヒゲぼうぼうのアル中保安官の役なのだ。
「アゴヒゲ、2本しか生えてないから見た目は無理かもね」と言われた。
2本じゃ無理か……。残念。

2月13日(土)

Netflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』を見た。実在した黒人女性歌手マ・レイニーが白人のレコードレイベルでレーコーディングをする様子を描いている。
戯曲みたいな構成だなと思ったら、原作は戯曲だった。黒人劇作家オーガスト・ウィルソンの「Ma Rainey's Black Bottom」(1984)を映像化した作品だ。
こんなに素晴らしい戯曲を書く劇作家を知らなかったこと自体に、自分の知識のなさを恥じる。早速図書館でウィルソンの本を予約した。
「ブルースってカッコイイ!」などと、簡単に口にはできなくなる歴史的な重みを感じる内容だった。こういう文句なしで素晴らしい映画を、みなさんにちゃんとお伝えできるような記事を書いてみたい。

2月14日(日)

バレンタイン・デーだ。お昼に夫がおにぎりを作ってくれた。一言でおにぎりといっても、このおにぎりは特別なもの。
夫が大阪の飲み屋さんで食した「しめのおにぎり」を再現してくれている。
具は梅干しだが、梅干しにみりんとなんやらを混ぜて、特別に美味しい梅のアンが入ったおにぎりだ。
焼き鮭と明太子、味噌汁と共にいただく。
信じられないほどうまい!

2月15日(月)

『ミセス・アメリカ』全9話を見た。フェミニズムと一口にいっても、関わり方はさまざまなんだな。専業主婦、独身、子供アリ、子供ナシ、同じ女性でも立場がちがう。立場が違っても相手を見下したり、敵対したりせずに、対話する姿勢が問われるのか。フィリスが、子どものいない女性を「みじめで残念な女性」といっていたが、とても傷つく言葉だな……。

2月16日(火)

先日、ある雑誌の座談会の企画に参加させてもらった。その最終稿を見せてもらった。海外ドラマについて語り合えるって本当に幸せなことだ。
また、座談会に参加したいなぁ。自分でも企画してみようかな。

2月17日(水)

コロナ過の引きこもり生活で、曜日感覚を忘れないため、毎週水曜日は「カレーを食べる日」にしている。
カレーといっても、レトルトカレーか冷凍のカレーうどんなので、手間が省けて一石二鳥。
八幡屋礒五郎のガラムマサラを振りかけて食べるとレトルトカレーのうまさが倍増する!!
1年間続いているのは、やはりカレーが美味しいからかな。

2月18日(木)

今日は病院の日。かなり混んでいた。血液採取のとき毎回聞かれるのが、名前&生年月日と、「アルコール大丈夫ですか?」という質問。
アルコール消毒でかぶれたりしないかの確認なのだが、私の前のおじさんが、この質問に「毎日飲んでます」と答えていた。
看護師さんが笑っていて、「いい人だな」と思った。

2月19日(金)

『ビッグ・バン★セオリー』の最終回をみた。アメリカでは2019年5月に終了しているから、1年8か月後の放送。ちょっとタイムラグがありすぎる。
早く見たいけど、終わっては欲しくないという不思議な気持ち。
待ちきれなくて、シーズン1の第一話をもう一度見ようと思ったら、あっと言う間に5話まで見てしまった。エンドレスループにハマる前になんとか脱出した。

2月20日(土)

今週は体調が良くなくて、あまり動けない。ウォーキングにも行けずにストレスがたまる。先週末は夫のストレス解消につきあったけど、自分のストレスも解消しないといけない。
映画館にもカフェにも行きづらいし、姪とも遊べないから、どうやって解消しようか。

2月21日(日)

土日の過ごし方が難しい。
自由に過ごせない気がする。
コロナ禍の生活がこれ以上つづくなら、なにか自分なりの打開策を見つけなければいけない。

2月22日(月)

チェロの音楽を聴くと心が和む。癒される上に、重低音が響いて力強さも感じる。今日は一日チェロを聞きながらパソコンに向かっていた。

2月23日(火)

祝日。天気も良くて夫婦で散歩した。中川の河津桜が満開だった。ピンクで美しい。ソメイヨシノはまだ芽吹いていなかったが、この暖かさが続けば来週あたり咲き始めてしまうかも。今年はお花見できるのかな。

2月24日(水)

月刊テレビジョンさんの4月号が発売された。座談会に参加させていただいて、海外ドラマについて語ったものが記事として乗っている。
担当者様は、海外ドラマファンをもっと日本に増やしたいという目的で始めたnoteの【海外ドラマファンのためのマガジン】を見て、「こいつは海外ドラママニアにちがいない」と思って座談会に呼んでくださったのだ。
純粋にうれしい。座談会でもマニアぶりは発揮できたと思う。
みなさんにもっとマガジンを読んでもらえるように、記事の内容も向上させていかなければいけない。ただ、基本の自分が読みたいものを書くというスタンスを忘れずに。

2月25日(木)

今年10歳になる姪がポワロにハマっているらしい。ケネス・ブラナーの『オリエント急行殺人事件』(2017)を見て、アガサ・クリスティの原作も読みはじめとか。子供向けバージョンの小説もあるらしく、それを読んでいるみたい。
私には子供がいないけど、こんなふうに血のつながった姪と、同じものにハマれる日がくるとは思ってもいなかった。
なんだか贈り物をもらったような気がしてうれしい。

コロナで延期中の映画『ナイル殺人事件』が公開されたら一緒に見に行く予定だ。ポワロ全作を読んでいる先輩として、おすすめ作を教えようかとも思ったが、表紙を見たりして自分で選んでもらいたかったので教えなかった。好みは違うだろうし。
ただ、一緒にポワロを見に行けるだけで十分幸せだ。

2月26日(金)

猫が大好きだから飼いたい。でも、マンションで飼うのはかわいそうで飼えない。外に出られないのに窓の外をずっと眺めているしかないというのが、かわいそうで。
Youtubeで猫を眺める日々がつづく……。

2月27日(土)

今更ながら『アウトプット大全』と言う本を読んでみた。
どうやったらアウトプットをもっと早くできるかずっと考えてきて、たくさんの本も読んだけど、この本はかなり役立った。
物理的なやり方を変更するというのが一番近道かも。
もっと辞書機能を使用するとか、あたりまえのことを、充実させてみようと思う。
あと、頭の中の整理をうまくできる方法を確立できるといいんだけどなぁ。「これだ!」と言う方法に出会えず、何をやってもしっくりこない。
最近やっているグラフィックレコーディングはつづけてみよう。

2月28日(日)

2月が終わる。なんというあっと言う間さだろう。一年前のちょうど今頃、個人的に外出を自粛し始めた。1年もあっという間だ。
このままだと、あっと言う間に人生も終わる。
ボーっとして過ごすのが好きだから、ボーっとしているとホントにボーっとしたままで終わる。
文章を書いたり、オリジナルの作品も書いていきたいから、このままだとヤバイ。一日の時間が足りない。なぜなんだ。時間をくれ。
でも知ってる。時間を作れるのは自分しかいないということを。
知っていてできないからタチが悪いんじゃ。自分でたてたスケジュールなのに守れないとはどういうことだ。キチンと管理しろや。
ここで明記しておけば、自分に対しても起爆剤なるかも。3月はスケジュール管理をちゃんとやることにする。やるべきことを後回しにしないこと。



















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