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デザイナーマッチングについて#4

前回までのあらすじ
クリエイターが作りたいものを作りたいときに作れる場所を作りたい!と思いついたが、その為には大切なアイデアを公開するというデメリットをクリエイター達に受け入れてもらわなければならなかった…

問題はさらにある。
メーカーをどうやって巻き込むかだ。

作れる設備はあるが、作りたい物のアイデアは無いというメーカーにどうやってリーチしていくか。また、当たるかどうかわからないアイデアにリスクを負って投資してもらうわけだし、試作してみて初めて上手くいかないと判明するリスクだってある。(世にまだ無い商品の多くがこのフェーズで頓挫している事だろう。)

上記のリスクをもってしてもメーカーが作りたいと思えるように、二つの方向でアプローチするべきではと考えている。

一つは言わずもがなアイデアの質と精度だ。
パッと閃いたアイデアは、自分にとって最良に思える。
だが大抵は深夜に書いたポエムのように、他人に見てもらった瞬間煌めきは吹き飛ぶ。
既にアイデアを公開する、勇気ある一歩を踏み出したクリエイターには、次の試練に立ち向かってもらいたい。
他のクリエイターとブレストし、ブラッシュアップし、メーカーを唸らせうるアイデアへと昇華してもらう。
クリエイターが集まって各々のアイデアをカタチにできるまで磨いていく。プライドと敬意を持って。(他者の意見は痛みを伴うが、前進には必須だ)

また、現在デザインコンペを公募している企業も参入障壁は低いだろう。定期的にコンペを開催するようであれば、アピールするのも手だ。

もう一つの解決法は、投資家を引っ張ってくる事だ。
投資家の中には投資対象の判断する上で、「社会貢献度」を基準にする人がいる。
投資回収の時期や大きさも大事だが、それ以上に「何に対して投資をするのか」「投資する事で社会にどう影響があるのか」その点を大事にするというわけだ。
クリエイターの作り出す物の中には、マネーゲームの世界とは縁遠いアートやニッチな商品などがあるだろう。
まさに大企業や巨大なメーカーがいないブルーオーシャンだ。
そこに価値を見出し、ブランドや看板を背負わないデザイナーのアイデアに賭ける投資家は必ずいる。
試作から生産までのコストをメーカーに負担させない事で、よりチャレンジャブルなアイデアにトライできるだろう。
もしヒットすれば三方良しだ。

「クリエイター達がアイデアをブラッシュアップできる場」

「メーカーがアイデアを発見できる場」

「投資家がまだ世にないプロダクトを発見できる場」

三者のニーズが重なり合うマッチングサービスだが、クリエイターを主役に考えているので
あえて「クリエイターズギルド」と命名する。

次からはギルドのディテールについて
掘り下げていきたい。

今回の内容を書くにあたり、私が所属しているABLab設立者でコミュニティデザイナーの伊藤真之氏に協力していただいた。
https://note.com/msyk_ito

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