入れ歯行方不明事件

研修とかに行くと、色んな介護職員さんと出会うことができる。
私みたいに認知症グループホームで働く人。
放課後デイサービスやＢ型就労事業所で障がい者の方の介護職員。
特別養護老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅などなど。

２０代の若い人から６０歳前の人まで、色んな人と出会える。

入れ歯がなくなった！

「この前、入れ歯なくなってしまって。」
「まじでぇ！なんで？」
「なんか、食事の後に入れ歯だしてしまうみたいで。
で、それをティッシュかなんかと一緒にゴミ箱に入れてるみたい。」
「その人が？それとも他の入居者さん？」
「どっちかわからないんですけど。
前に１回、ゴミ箱から見つかったことがあって。」

と同じような施設で働く若い女の子と話しが始まる。
すると、入れ歯行方不明事件に遭遇したことのある人が話しに入る。

職員総出の大捜索

「俺んとこも、この前あったで。
夜勤明けで、朝ごはん食べてる時はちゃんとしとったんや。
で、帰ってから職場から電話があって『入れ歯ないんや。帰る前はあったか？』って。」
「（夜勤）明けで帰ってからの電話って、キツイなぁ。」
「俺が帰るときは入れ歯してたんや。
で、以前その人のベッドマットの下から見つかったことがあるから探してみたら？って。
そしたら、しばらくして『あった』って電話あったわ。」
と話がふくらむ。

「入れ歯、高いからなぁ。」
「もし無かったらまた始末書やぁ。」
「え？前にも無くしてはるんや、その人。」
「そう、１回無くしてはるんです。
その時も私が担当してた時で…。
今回も職員総出で探してるんですけど、見つからないんです。」

探している時は見つからない？

「そう言えば、『入れ歯ない～！』って職員が探してる時は見つからへんかった時があったわ。
でも、探すの諦めてベランダ行ったんやって。
そしたら、植木鉢の中に入れ歯が突き刺さってたことがあったって。」
「え～！植木鉢…。
肥料かなんかと思ったんかなぁ。」
「そうそう、探してる時ってないもんなぁ。
で、諦めて他の入居者さんの部屋行って、就寝準備とかするやんか。
（尿取り）パッド出そうと、クローゼット開けてみたら出てきた。
なんで、こんなとこから出てくんねんって。
そういう時ある。」

などなど、各々の経験を交えて励ましたりしたけど…。
結局、彼女のとこの入れ歯は見つからず。
始末書を書いたそうな。

入れ歯にＧＰＳでもつけた方がいいかも。

#未来のためにできること