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「母がゼロになるまで」レビュー

9月21日に出版されたばかりの「母がゼロになるまで」リー・アンダーツ著

いろいろ感じているのに読んだ後にその感想をどう伝えていいかわからなくなる。だけど、なるべく多くの方に読んでいただきたいので文章にしてみました。同文をAmazonレビューにも載せています。ひとりでも興味を持ってくださる人がいたら嬉しい。

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noteに執筆されていた頃から読んでおり、待望の書籍化の本書。

noteに書かれていた文章は生々しく、読んだ後に何とも言えない気持ちになるけれど、そこから目を背向けていいのか? と自分が試されるような気持ちで読んでました。

書籍化にあたり、少しライトに読みやすい編集になっていると感じた。それでも、コレが実体験であるということや、様々な出来事の内容を思うと言葉にならないような感情が湧きます。

人によっては見たくない、自分には関係ないと思いたい話かも知れません。だけど、このお話に出てくるお母さんも当たり前ですが、昔は若かったのです。人は誰しも歳をとる。その中で、何の問題もなく生きていける人は少ない。本の中のお母さんは、厄介なことや苦手なことから目を逸らして逃げ続けた末の姿なのではないかと感じられる。自分の人生の責任から逃れてしまった為に自分のことを他人事みたいに感じていたのではないでしょうか。

筆者は自分だけでなく、そんなお母さんの責任や厄介なことや苦手なことからも目を逸らさず、逃げずに受け止めた。それでも生きていく。

その違いなのかもしれない。今後ますます高齢者の人口比は増え、自分自身も歳をとる。その現実から目を背けずに、「では、今、自分はどうするか?」ということを、本を読んだ方と話したくなる。そんな本。

ひとりでも多くの方に読んでほしいです。

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↑リー・アンダーツさんのnote。写真もあり、書籍より生々しいです。読むのにエネルギーはいりますが目を逸らしたくない気持ちで読んでいました。ご興味を持たれた方は読んでみてください。

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2023.10.6 追記

著者のリー・アンダーツさんを中心に座談会が大阪で開かれます。公共の福祉よりも、より身近な手助けや、生きにくい人たちがどうやって生きていくかなど著書や、リーさんの体験を元にお話しします。

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