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好きに遠慮はいらない

2024.7.29

この日は何だか不思議な日だった。
まったく関係ないところから、まったく同じようなメッセージを受け取った。それが不思議だったので忘れたくなくて書いてみたい。

たまたまXで見たポスト。

何これ?
どんな状況?
突然若い日本人男性がフジロックのステージに上がってドラムを叩いてみんな盛り上がってる。
「よくわからんけど夢がある!」と、よくわからないまま感動した。

だけど結局何が起きてああなったのか? 知りたくなってThe Killers Japanの公式アカウントをチェックしていくと、全貌が掴めた。

rockin'onの記事もいいけど、朝日新聞の有料記事がわかりやすかった。それらの記事を読んで簡単に解説すると、ワタルくん(24歳)はThe Killersのファンで海外のライブに足を運んだ事があり、その際、自分の目の前にいたオーディエンスがステージに上がってこの曲のドラムを叩くのを目撃した。調べるとそのパフォーマンスはその時だけのものではない事を知る。そして「いつか自分も!」と願っていたと。

今年のフジロックでThe Killersの来日が決まり、一気にそのチャンスが近づいた。集中してこの曲を練習して、見つけてもらえるように電飾をつけたプラカードを持ち、最前列でライブを観ていたのをブランドンに見つけてもらった。

↑公式がその瞬間を切り取ってXにアップしてくれてた(YouTubeは削除されていました)

いや、もう、こんなの少年漫画以上に少年漫画よ。

同時にこんな事も感じた。フジロックのヘッドライナーを務める大好きなバンドのドラムを叩けたのは単なる奇跡ではない。ワタルくんがたくさん曲を聴き込んで、いつか叶える為にイメージして練習してきたからこそ。憧れが突然目の前に降りかかってきた時、自分の手足を伸ばせるか? 憧れに近づく地道な努力をしてきたか? そこが問われる。そこを越えてこその夢の実現だったんだなぁ。そう思いながら、何度もあのYouTubeを見た。

そしてこの日の夜、未来デザイントークというクローズドのオンラインイベントに参加した。世見 明(よみ あける)さんという方がご自身の闘病を経て和歌に行きつき、和歌にのめり込んで深く追求していく中で、自分の世界が大きく広がっていった話を語ってくださった。

https://www.instagram.com/yomi.akeru?igsh=MTRvbTg1bWU2bzg4ZQ==

専門的でスケールが大き過ぎてほとんど理解できなかった。内容は理解できないけど、わかったことがあった。それは【相手に理解されようがされまいが、好きな事にエネルギーを注いで追求していくことの重要性】。好きだからこそ、遠慮や躊躇は要らない。ダメかどうかなんてわからない。それでもコレが本当に好きで、こうしたいと思ってるという熱意。そういうものに人は心打たれて動かされるという事。

中途半端な私は、ついつい躊躇するし遠慮してしまう。争う事や競い合う事が嫌いで、誰かが「コレは私のものだ!」という殺気や熱意で張り合われたら簡単に譲ってしまう。「それで貴方の気が済むなら」と。張り合うとか勝ち負けとか、とにかく苦手で、夢を実現する為に誰かを蹴落とさないといけなら私はそんなことしたくないと思っていた。その癖、ウジウジいつまでも悩む情け無さも持ち合わせていた。

だけど、ワタルくんと世見明さんの姿を見て、「あぁ、私はもっと自分の"好き"に忠実になろう」と思った。そもそもこのnoteは、気持ち悪いくらい自分の好きなことを書くつもりで始めたのに、いつの間にか内観深掘りnoteに成り下がっていた。いや、内観深掘りが好きだからそれはそれでいいんだけど、何ていうか気持ち悪いくらいの「好き」、誰にも止められない吉田峰子汁が出るくらいの好きを、もっと溢れ出させてみたくなった。ただただ好きっていう想いは、誰かを押しのけたり蹴落としりなんてしないんだという事が何だか急に理解できた。

そういえは数日前、こんな出来事があった。介護の仕事中、淡々と作業をしていた時に、ふとこんな言葉が頭をかすめた。

毎日時間をかけていることは否が応でも上達する。今やっていることは本当にやりたい事?

そう浮かんだ時、手が止まった。自分の好きな事をする為にこの仕事でお金をもらってる。好きなことをする為にもらうお金? 今やってることは嫌いじゃないけど好きではない。だったら、私は何に時間もエネルギーも使いたいのだろう? 本当はわかっているのに気づかないようにしてる気がした。

そして退勤前に職場の人からこんな事を言われた。

「この前入ったパートさんは体調不良ですぐ辞めたし、このユニットはパートおり過ぎやねん。吉田さんがもっと時間を多く入ってくれたらもうパート増やさなくていいから、吉田さんが仕事に入る時間増やして頑張って! みんなそう言ってるから!」

出ました! みんなそう言ってる! の罠。
ちなみにこの人は上司でもリーダーでもない。
せめて、みんなそう言ってるじゃなくて、私はそう思うと言ってくれ。

私は満面の笑みを浮かべてこう言った。
「がんばりません♡」

呆気に取られているその人を尻目に「お疲れ様でしたー!」と笑顔のまま帰った。

「そうですね。頑張ります」なんて言わなくてよかった。何かを飲み込んでそう言ってしまったら、私はその人を嫌いになるだろう。私は人を嫌いになりたくはない。それでその人から嫌われてもいい。周りから嫌われても、私は私が好きなことをして、好きな自分でいたいし人を好きでいたい。その為に遠慮はいらないんだと思えて嬉しい。


虫除けのオニヤンマ君を帽子につける私は好き


サポートほしいです!  よろしくお願いします! お金をもらう為に書いている訳じゃないし、私の好きや感動に忠実に文章を書いていますが、やっぱりサポートしてもらえると嬉しいし、文章を書く励みになります。 もっと喜んで文章や歌にエネルギーを注いでいけますように。