1-2 マイクロソフトMasa×東京医科歯科大中原
※ こちら の続きのレポートになります
モチベーショングラフに基づいた1-1に続き、
1−2ではスピーカー同士で決めたテーマで話します。
アウトプットまでセットでチャレンジした「短期留学」
Masa:僕は成人式のときに決断した短期留学です。
学生の皆さんに声を大にして言いたいのは、わくわくする方を選んだ方がいいということ。そして、自分が選んだ道であれば外的要因になすりつけない。自己責任で、自分自身でやり通して欲しいと思います。
先にもお話しましたが、子供のころから子ども扱いをされるのが嫌で、頑張ったと言える努力をしようと考えて留学に思い立ちました。
やることを決めた後は、少し先の自分の姿を周りに言うようにする。自分の活動を周りに見えるところでアウトプットをする。という行動を取りました。
当時の場合は「大学が終わったあとは22時までスタバで勉強」。
22時までは帰っちゃいけないというルールを課していました。
少し先の自分の姿を周りに言う-これからこんなことをする。最終的にどうなりたいか。-を言うようにしておくと、具体的なイメージを持つことが出来るようになるし、周りがある意味で監視役になってくれるんです。
自分だけで自分を制御するのは難しいから、周りから声をかけてもらうことで目標に向かい続けることが出来ました。
アウトプットについては、留学先で人数がいる場所で積極的に話したり、Facebookで日本語の後に英語で書いてみたり、海外の友人の日記にコメントしてみたりと、自分だけに見える場所ではないところでアウトプットをすることを心掛けてました。
数字で具体的に
もう少しこうやればよかったなと思うこともいくつかありました。
・目標をもつときは定量的に。
・スケジュール感をもつ。
例えば英語なら、TOEICのスコアを「いつまでに」「何点に」するか決める。課題がクリアできたかを見やすくするために、そしてだらだらしないように、何か月後に控える試験でこのスコアを取る。ということをすればよかったなと思います。
あとは、始めるだけではなく「やめる」「ふやす」「へらす」「やっている」を書き出して優先順位をつけるとよかったなと。
続くこと=わくわくを選ぶのはいいけれど、わくわくだけだと「やらなくてはいけないこと」から目を背けがちになってしまいます。なので、やりたいことを始める前に
・やってること
・やめたいこと
・増やしたいこと
・減らしたいこと
を紙に書いて優先順位をつけるといいです。
大学でやらなくてはいけないことは優先順位が高いとか、
やらなきゃ<やりたい、なので、2番目に高いとか。
そうすると視野の広い状態で自分のしたいことを理解することが出来ると思います。
振り返ってみると、スピーチコンテスト2位、外資系企業への就職、テキサス本社での就労機会といった経験を積むことが出来たのも視野を広く、優先順位を付けて行動が出来たからだと思います。
こういうシートを作って(上記)
・その1年でやりたいことを書き出す。
・親や知っている人に渡して、1年後に一緒に振り返る。
・全部やる必要はないが、どういったことを始めたい・増やしたい・続けたい・減らしたい・辞めたいと思っているのかを言語化する。
・どのタイミングでどのようなゴールを迎えることが理想なのかを自分の中で明確化して、mustとwantを把握する。
・やりたいことばかりでやらなきゃいけないことをおろそかにしていないか、もチェックする。
僕はこういうのを友達とGoogleで共有して、忘年会で振り返る。ということをやってます。
中原:すごいですねこれ!
自分だけでなく人にも見やすく管理するのって、やるべきなのかなと思いつつやれないことですし、出来ていることが素晴らしいです。
Masa:ぼくは一人で悶々とできないタイプなんですよね。
だから周りを巻き込むスタイルでやっている感じです。
中原:(Masaの実際のシートを見て)毎週1冊は親書を読むっていうのすごいですね。
Masa:毎週は難しくても1ヶ月に2冊くらいは読むといいと思います。大学時代は年間50冊とかでした。社会人になってから本から学んだことが活きてるんですよね。
大学って書籍代がかからないじゃないですか。だから大学に行くといつも新作コーナーを見て、一番ワクワクする本をいくつか借りました。読むときはインプットに集中しがちなので、一冊読んだ後に説明ができるようアウトプットを意識して読む。読後は友達と著者になり切って説明をするという会を開いてました。どんな本を読んで、どんな内容だったかが頭に残るための読み方はおすすめです。
あとは大学は長い時間自分の思ったことに使える期間なので、「今だからできること」を意識してやっていくといいと思います。
中原:本当にその通りですよね。
Masa:ここまでの話で、中原さんのモチベーショングラフの「停滞期」に刺激になるようなものはありました?
中原:「やりたいことの整理」は本当にすぐやろうと思いました。頭の整理が出来ていないから自分でやりたいことが分からないのではないかと。まずは書き出してみようと思いました。
Masa:今、僕の作ったシートを送っておきました。
中原:ありがとうございます!すごく参考になります。
自問自答して捉える
Masa:結局自分は何をしたいのかよく分からなくなった、はいつ頃からなんですか?
中原:結構長いスパンと言いますか、人生を通してこれがやりたいとかがなくて。(受験勉強とか)目の前にある面白そうなことはガリガリやれたんですけど、急に一歩引いてみると冷めてしまうんですよね。
Masa:わかります。僕も大学時代いろんなことをやりましたけど、やりすぎて、「いろんなことをやれてる自分」に酔ってしまって、これから先どういう自己実現をしたいのか全く分からなくなる時期はありました。
1つ、当時哲学の本で自問自答した言葉があります。
「なぜあなたは毎朝同じ時間に起きることを続けるのですか」
つまり、誰も求めてないのになぜ繰り返すのか、の答えをあなたは持っていますかと。僕は答えられなくて。そこから人生どうありたいかを考え直したんです。
その時思いついたことは「できるだけ人の心に棲む人になりたいな」と。
僕が人生を賭けて触れ合った人たちが、時間や回数が少なくても、何かのタイミングに僕を思い出してくれる瞬間があればいいなと。自分が亡くなったとしても棲むことができる。
生を全うした後でさえもというすさまじい承認欲求がそこにはあって。
それを達成するために、”世界に影響を与えられるような仕事”だったり”経営者2に興味を持ち、世界的な企業に属することはある一定の影響力をもつことが出来るようになるなと。さらに企業に依存することなく影響力を持つべく、MBAを取って起業したり、海外で経営層として仕事をしたりということに興味を持つようになりました。
中原さんが今自問自答しているのは、考え直すいい時期だと思っています。
1日2日じゃ出てこないんですけど、振り返ってみたときにどういうときの自分が好きだったかを-まだ20代前半だけれど自分の人生の中でそれなりの影響を与えた経験ってあったと思うんです。-その時の感情をできるだけ鮮明に思い出してもらうとそこには傾向が見出せたりしてくるものです。
こういう時、こういう人から、こういうシチュエーションで、こういうことを言われたときの感情がすごく好きだ。
ということが分かると、人と直接触れあわないと得られないのか、間接的に関わると得られるのか、もしくは対人であるかどうかではなく医療という分野に携わることが好きな自分でいられるのか、医療を提供するではなく別の角度で関わるのがいいのか、などが見えてくる。
経験によって人は作られる。と僕は思っていて。何もしないと何もしない自分しか知れないけれど、経験を重ねるとそれぞれの経験の中での自分を知ることが出来ると思うんです。
自己理解のススメ
Masa:例えばメドキャリに所属したからメドキャリの中原さんが分かるし、今の大学に入ったから見つかった中原さんもある。今までの人生の岐路となる瞬間には新しい中原さんが見つかったはずで。
その傾向から”こういう中原でいたいんだな”というものが見えてくると思うんです。その姿を実現するためにどんな手段が考えられるか、何歳までにやらなきゃいけないのかを考えられるようになります。
中原:経験によって人は作られるってそういうことなんですね、聞いたことはありますが、初めて腑に落ちました。
Masa:こういうのって振り返って分かることの方が多かったりするので、中原さんの今の姿はなるべくしてなっている姿だなと。成長の機会になると思うんですよね。
誰にも邪魔されない空間で、どういう人生が自分のハッピーに繋がるのかを考えて、それはどうやって実現出来るのかを考えていけばいいと思う。大学生の間では考えられる選択肢も限られてると思うので、僕とかでよければいつでも相談に乗ります。
まずは自己理解に時間を使うことは、強くおすすめ出来ます。
起業家とか経営者の本を読むと、その人の幼少期の経験や感じたこと-色々な轍が見えるので面白いです。こういう考えでこういう行動を取ったんだ、と共感できると参考にできます。
中原:そういうものは読まないタイプだったんですけど、読んでみたくなりました。有名な人はすごいな、と思うけど自分事化には結びつかないし。
Masa:参考になる箇所・ならない箇所の線引きはどんどんしちゃっていいと思います。本は自分の視野を広げてくれます。
中原:最近本は読むんですけど、実用的よりはちょっと昔の文学にはまりだして。すごい面白いなと思うんです。
Masa:何気ない感覚は大事にするといいです。
急に聞かれても思いつけない人がほとんどですけど、自分がこういう時に楽しいとか不毛だなと思っているのかを知っておくと傾向が掴めてきて役に立ちます。
Masa:日記付けるのもいいですよね。僕は挫折してるんですけど。
学生時代に出来ることを!
中原:改めてモチベーショングラフを見ると、Masaさんは特に学生後半の活発さがすごいですよね。
Masa:なんかすさまじいですよね笑
社会人よりも忙しかったのを覚えてます。
中原:やってるときは楽しかったですか?
Masa:めちゃめちゃ楽しかったです。過密だったけれどやりたいことをやれているのがすごく楽しかった。そういうのは社会人になるとやりにくくなるので、今だから出来ることはやったほういいです。
大学院とか博士になることは今やるといいのかもしれないし、社会人になってから取りたいのならそれができるようなキャリアプランを考えるとか。
中原:あー、会社のお金でMBAとれるとかありますよね。
Masa:有名なMBAを取ろうと思うと2000万とかかかるんですけど、それを会社のお金で取る代わりに取得後数年はうちで働いてねという制度もあったり。そういうのも知ってると知らないとでは就活の時の選び方も違ってきます。
中原:お話を聞いてると自分は「やるべきこと」が全然できてないなと思います。
普通に働きに出れば2年は研修とかになると思うんですけど、研修先の病院のことなんかも考えられてないなって。
あとは、どういう時の自分が好きか。大事な部分というか。好きな自分でいる期間が長い方が幸せなのかなと思うので。僕は周りとの関係が良好なら幸せなのかもなーと、話を聞きながら感じていました。
Masa:僕も大学時代そうでした。
働くようになると、今まで無意識に関わらないようにしていた人たちとも関わるようになるんです。
今のハッピーがどういった人間構成によって得られているのか、これから先も実現できるのか、難しいのならそういった人たちと新たな関係を作るというのも手です。
あとは、努力をし続ける人達は努力をし続ける人達の環境にどんどん向かっていくと思うので、ポジティブな方向に努力をし続けるのはいいことだと思います。怠慢をしても怠慢な人しか集まらない環境になってしまいます。
中原:(Masaさんって)僕が最初に思っていたよりアツい方ですよね
Masa:そうですね、ぼく実はパッションタイプの人間です。魂でぶつかる感じです。
中原:話すと刺激をもらいますね。
Masa:刺激って人からもらいやすいものですよね。
中原:すごく共感します。
一方、僕の周りは”静かに頑張る”人が多いイメージがあって。開け広げに努力するのを恥ずかしがる人が多い気がします。
Masa:どっちが自分を引っ張ってくれるか考えるといいですね。隠れた努力で大きな成果を出すことにモチベーションがあるのならそれはそれでいいし。
僕の場合は誰にもとがめられないのなら怠けたい。と思ってしまうことを分かってるのであえて大言壮語をしておき外に委ねている部分はあります。
メドキャリ・MINDSに入ったきっかけ
Masa:ちなみにメドキャリはなんで入ろうと思ったんですか?
中原:留学が終わった後、色々なことをやってみようと思う気持ちがあって。
医療に限らずIT系のことにも興味があって、プログラミング言語の入門本とかもやってみたりしたのですが、実務寄りなこともしてみたいなと思って応募したバイトの1つが、メドキャリと関係のある会社でした。
ただ大学にも行かなくてはいけない中、稼働時間的にうちでは雇えない、と言われ、その際にメドキャリのことを紹介してもらって入ったという経緯です。
Masa:いろんな機会を見つけてコミュニティに参加すると言う姿勢は大事だと思います。
中原:MINDSは逆に、どういうきっかけですか?
Masa:僕の会社の場合は代表の人からこんな活動やってるので興味ある人いれば、と言うメールがあり、速攻で興味あります!と返した感じです。
中原:すごい。僕は自分に出来るか分からないと少しためらってしまいます。
Masa:出来ることをやってくスタイルでいいと思いますよ。長距離で走るように、モチベやペースがキツければ無理にハイペースにする必要はなくて。ただしゆっくりでもゴールに近づいたほうがよくて。そのゴールを考えていけばいい。
大学だけではその視野も限定的になるので、メドキャリなりMINDSなり使って気づきを得に行くといいと思います。
中原:こんなアツいことを言ってくれる人いなかったので、すごくうれしいです!
Masa:大企業のインターンって期間が決まっていたりして見つけるの難しいと思うんですけど、パッションナビっていう就活サイトがあって。ベンチャー専門のサービス。結構多岐に渡る募集があるので、いずれやって見たいと思うのなら実務を通じてエンジニア・プログラミングの道を学んでみてもいいと思います!
最後に
中原:今日話を聞いてみて、まずは自分が何をしたいのか考える時間をちゃんと作ろうと思いました。
Masa:いいですね。
人生の目標を描くのって、ざっくり描いた後の”具体化”が難しいと思います。そういうときこそ、人生の先輩と呼べる人たち-大学教授とか-に助言をもらうと、目標に対するフィードバックや具体化の術をもらえたりして、より現実味のあるライフプランになると思います。
Masa:今何年生でしたっけ?
中原:5年生です。6年制なので再来年の3月に卒業です。
Masa:これからは病院に行って実習する時間ってないんですか?
中原:まさに5年生からそれが始まるんですけどコロナで遅れてしまいました。
Masa:めちゃめちゃ忙しくなる頃ですよね
中原:コロナもあって、待機時間を減らそうなどがあったりで、あまり忙しくはなっていないです。ただ今までイメージでしかなかった病院での仕事を見れて充実しています。
残りの学生生活で自由に出来るのはあと1年くらいかなと思ってます。6年生の後半は国家試験対策の勉強になるかなと。それまでは活発に動きたいと思います!
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