International Mindfulness Center Japan
トラウマ・センシティブ・マインドフルネス12ヶ月トレーニング始まります
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トラウマ・センシティブ・マインドフルネス12ヶ月トレーニング始まります

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David氏ウェビナー(後編)を実施しました

トラウマ・センシティブ・マインドフルネス(安全性やトラウマに配慮したマインドフルネス)のウェビナーの第2回目を12月5日に実施しました。

第1回目(10月28日)の模様は、前回の記事から御覧ください。

前回は以下のようなテーマが語られました。

・トラウマ・センシティブ・マインドフルネスとは?
・マインドフルネスは、安全に用いることで、トラウマからの回復の力になる。
・一方、クラスの中に、瞑想による副作用を受ける可能性がある人が多くの場合混じっており、配慮が必要。
・具体的にどのような点に注意すべき点。
・アンカーの重要性について。

そして、この第2回目では、より具体的なテーマとして、耐性の窓、コンパッションについて取り扱いました。
以下はDavid氏の講演内容を筆者がまとめたものです(筆者の理解、解釈が入っています)。

耐性の窓について

「耐性の窓」とは、Dan Siegel博士が提唱した概念で、人が日常生活を送る上で最適な「覚醒」の状態を表すものとされます。
窓の枠から上に出て過覚醒状態になると不安や怒りなどを感じる状態になり、逆に下側の低覚醒状態では無力感や凍りつくような状態になり、いずれも感情のコントロールができない状態を指します。

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(出典)https://www.nicabm.com/trauma-how-to-help-your-clients-understand-their-window-of-tolerance/
※和訳:IMCJ

ストレス反応の代表的なものとして、Fight(闘争)、Flight(逃走)、Freez(凍りつき)がありますが、前の2つは過覚醒状態、最後の一つは低覚醒状態に対応します。
トラウマに影響された状態は、この枠の外にいる状態であり、そしてその回復とは枠の中(二本の線の間)に戻ることというのがこのモデルを用いて示すことです。

David氏によると・・・

・そのためには、自分のこの枠のどこにいるかを知ることが必要。
・枠の外に出ている状態自体が必ずしも悪い、というわけではなく、自己調整が効かなくなることが問題。
・このトラウマ・センシティブ・マインドフルネス配慮することは、マインドフルネスの実践者に対し、この枠の中に戻る環境を提示したり、方法を身に着けてもらうこと。
・そのためには、あるがままの状態とともにある(being with)という態度だけではなく、積極的に働きかける(working with)の態度が必要であり、その方法を学んでいく。

この日は、その取っ掛かりとなる瞑想の練習をいくつか行い、受講者の皆さんに体験をしていただきました。


トラウマ・センシティブ・マインドフルネスとDavid氏

David氏は、自身の15年間の研究や実践の経験を、一連のビデオコンテンツとして提供しています。その中で、トラウマを体験した人には、安全性を感じ、マインドフルネスの実践におて、自分で選択できる主体性が必要であるということを述べています。

そのためには、前述の通り、瞑想により心理的、身体的同動揺を感じている人に対して、ただ「呼吸に戻りましょう」であるとか「あるがままに観察をしましょう」では不十分です。David氏は、自身がマインドフルネスの実践をする中で、そのような場面に出会い、ほんとうの意味でマインドフルネスの実践者をサポートすることための方法を研究し、形にしてきました。
具体的にはアンカーを複数提示するとか、姿勢についてのインストラクションなど具体的なものから、よりコンセプト的なものまで様々な事例が語られています。

考えてみると、トラウマ・サバイバーに限らず、すべての人にとって、マインドフルネスの実践を通じて、安全性を感じること、は共通のメリットだと言えます。たとえば、MBSRやMBCTといったプログラムが受講者の力になる理由は、カリキュラムの内容もさることながら、安全だと感じられる場で利害関係の無い人(他の受講者)とともにある時間を体験することだと思います。

なぜ今なのか?トラウマ・センシティブ・マインドフルネスとIMCJ

なぜ、私たちが、いま、トラウマ・センシティブ・マインドフルネスに注目しているかについては理由があります。
いま、IMCJでは、ドイツのthe Institute of Mindfulness Based Approaches (IMA)とのパートナーシップのもと、日本国内でMBSRの講師資格を取得できる初のプログラムを開催しています。
これまで、MBSRやMBCTといったプログラムを受講するためには、海外に受講しに行かざるを得ず、時間的、物理的、金銭的なコストも大きいものでした。そのため、現時点で、国内でMBSRやMBCTの資格認定を受けた講師の数は、他国と比べても非常に少ない状態にあります。

そのような状況下で、今年から、当センターで開始したMBSR講師養成(第1期、第2期)でこれから1〜2年の間に講師の数が数十名単位で増えること、またBrown大学のMBSR講師養成のfoundationコースも始まり、こちらのほうからも数年のうちに講師が誕生することが見込まれています。

これからの数年は、エビデンスに基づくマインドフルネスがより一般に注目され、このスタイルのマインドフルネスがしっかりと日本に根付いていくかの大事な時期であると考えています。そのタイミングで、マインドフルネスにはトラウマや安全性への配慮が必要であること、その上で用いることで多くの人の力になるものになること、を一人でも多くの人に理解していただき、可能な限り実践の中に組み入れていただくことが、長期的にマインドフルネスが健全な形で広まっていく助けになると思います。

また、これは8週間プログラムのフォーマットとしてのマインドフルネス(MBSR, MBCT, MSC, MBCL他)だけでなく、様々な形で提供しているマインドフルネスや、ヨーガ、またマインドフルネスや瞑想のエッセンスを取り入れて対人援助を行っている方々など、多くの方にも役に立つ内容だと考えています。

学びを深めたい方へ

今回、学びを深めたい方に向け、David氏とのパートナーシップのもと、トラウマ・センシティブ・マインドフルエンス・ジャパンを設立し、一緒に学んでいく機会を作りました。
David氏が「過去15年分の知見を入れた」という動画に、日本語字幕をつけ、それらをただ見るだけでなく、コミュニティとして一緒に学んでいくことを行っていきます。

もしご興味ある方、一緒に学んでいける方がいらっしゃいましたらご参加ください。

以下、David氏からの日本の皆さんへのメッセージです(日本語字幕をオンにして御覧ください)。

MBSR/MBCT/MSC/MBCL等のマインドフルネス、コンパッション講師、そのトレーニングを受講中の方、ヨーガ講師、心理や医療の専門家でマインドフルネスに関わっていらっしゃる方、トラウマに配慮した実践を行っていらっしゃる方など、様々な方にご興味を示していただき、ご参加いただける方向で進んでいます。
コースは12ヶ月ですが、それ以降も継続してお互いに学びあうことのできる、いつでも帰ってくることの出来るコミュニティになればと思っています。

友達

前にも書きましたが、8週間コースを提供していていつも感じることは、そのカリキュラムの内容だけでなく、ありのままでいられることの出来る場がある、ということがそれぞれの人のリソースになっているということです。
David氏も今回のウェビナーで同様のことを言われていましたが、「トラウマというテーマは、学んだり支援する立場でも、類似の体験をする可能性がある」点にも注目したいと思います。支援する側が、自分自身の心のケアをすることも大事で、このコミュニティがその一助になればと思っています。

なお、ここでは、参加される方の専門性やバックグラウンドには敬意を払いつつ、上下関係などは持ち込まないこととし、同じマインドフルネスを実践、教えることを目指す、pratitioner(実践者)として関わっていくことを志向しています。そのため、コミュニティ内では、ファーストネーム+さんづけでコミュニケーションを取ることとします。

皆様のご参加をお待ちしています。

トラウマ・センシティブ・マインドフルネス12ヶ月コース

2月開講です。詳細は以下より御覧ください。

コース無料説明会

以下、無料説明会を行います。ご興味ある方は以下バナーよりお申し込みください。


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エビデンスに基づくマインドフルネスの普及、活用を目的として設立されました。MBCT(マインドフルネス認知療法)、MBSR(マインドフルネスストレス低減法)コースやスタディグループ、講師養成講座を開講しています。https://www.mindfulness-japan.org/