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10日間のヴィパッサナー瞑想

Facebookをあけたら、4年前の今日に10日間のヴィパッサナー瞑想のリトリートを終えてポストした投稿が。

10日間(滞在は12日間)のヴィパッサナー瞑想修行が終了! 参加者の誰とも話せず(携帯、ネットももちろんナシ)、毎日11時間の瞑想と75分の講話は思ったよりハードでしたが、多くのことを学べました。ありがとうございました。生きとし生けるものが幸せでありますように
Just completed a 10-day course of Vipassana meditation (one of India's ancient meditation technique and it was rediscovered by Gotama the Buddha more than 2,500 years ago). Throughout the course, I was not allowed to talk to other students (no phone calls, no PC, and no reading...), meditated for 11 hours, and listened to a discourse for 75 min a day . It was much harder than I expected, but I've learned a lot. I'm very grateful now. May all beings be happy.

私はこの10日間のヴィパッサナーのコースを千葉の茂原にあるダンマーディッチャという施設で体験しました。10日間指導者とスタッフ以外とは誰とも話すことはできず、この瞑想法を世界に広めた故ゴエンカ師の指導の録音を聞きながら、そして自室や瞑想ホールで自主的にただただ座る毎日でした。

ヴィパッサナー瞑想とは

千葉のダンマーディッチャと京都のダンマバーヌという施設を運営する日本ヴィパッサナー協会のヴィパッサナーの定義です。

ヴィパッサナー (Vipassana) はインドにおける最も古い瞑想法の一つです。長い年月の間に失われていましたが、2500年前にゴータマ・ブッダによって再発見されました。 ヴィパッサナー とは、「物事をあるがままに見る」という意味で、自己観察によって自己浄化を行う方法です。まず心を集中させるために、自然な呼吸を観察することから始めます。そして研ぎ澄まされた心で、精神と肉体が常に変化しているというその性質を観察し、無常、苦しみ、そして無我という普遍的な真実を体験を通して学んでいきます。体験を通して真実を学ぶことが、心の浄化につながるのです。この道のりの全ての過程(ダンマ Dhamma)は、普遍的な問題に対する普遍的な解決法であり、宗派や宗教とは一切関係がありません。

このヴィパッサナー瞑想を基礎にして、70年代終わりにマサチューセッツ大学のジョンガバットジン氏によって、痛みの緩和のため、また、ストレス関連の病気を持つ人の治療に役立てるために生み出されたメソッドが、「マインドフルネス・ストレス低減法」です。いわゆる「マインドフルネス・メディテーション」と言われるものは、60年代にベトナムの僧侶、ティックナットハン師によってすでにアメリカで広まっていたようなので、ジョン氏は宗教色をなくすために"マインドフルネス"と"ストレス軽減"という言葉を上手く組み合わせたのかもしれません。

10日間で行うこととは

話しがマインドフルネスにそれてしまいましたが、10日間のヴィパッサナー瞑想では、呼吸に集中してひとつひとつの呼吸を観察することから始まり、全身の細かい感覚を観察することを学びます。夜寝る前には瞑想ホールに集まり、生前に録音された故ゴエンカ師の講話を聴きます。ブッダのストーリーを多く引用したもので、大変素晴らしいものでした。指導者によると本当は10日間の滞在では基礎を学ぶのでさえ全く足りないそうですが、外界から遮断されて自分の感覚、感情だけに向き合うことは、他では得ることができない貴重な経験でした。3日目、4日目くらいまではかなり辛かったですが...。

10日間のコースを終えると、今度は奉仕者としてコースに参加することができます。この4年間仕事が忙しく、まだ参加する機会がなかったので、今年こそはと思っています。

余談ですが、食事はヴィーガン(ミルクだけOK)で、朝はしっかりめ、昼は軽め、夕食はたしかリンゴと紅茶くらいだった気がするのですが、動かないせいか2キロくらいしか痩せませんでした(笑)。

*写真は最終日にスマホを返してもらった時に撮影したものです。雲の向こう側の太陽がまぶしかったのを覚えています。