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新型コロナウイルスに脅威を感じる今だからこそ、人との繋がりとマインドフルネスが大切と感じた話

はじめに

 この数週間で、新型コロナウイルスによって世界が大きく変化した。そして、外出自粛要請など、家で不安を抱えながら過ごしている人々、ウイルスに怯えながら通勤を余儀なくされている人々など、多いのではないだろうか?

 私自身のこの数週間の状態だが、まず普段と違う状況なので興奮して頭の中が過活動になった。普段ならストレス解消になっているアウトドアやヨガ教室、自助グループなどにも思うように通えないため、不安と不満が募った。そして、肩こりと頭痛が悪化した。

 オンラインで提供されているサービスはできるだけ利用した。マインドフルネスの練習グループでは、世界中の参加者と不安を訴え、オンラインで繋がり、分かち合い、瞑想することで落ち着くことを体感した。自助グループでも同じ問題を抱える人が世界中から集まり、仲間の大切さや、こういう状況での自分の傾向、コロナへの恐怖などを語っている。自分から求めれば、世界中の人々と繋がることができる。これがオンラインのすごいところだ。

 オンラインの繋がりにおいて、肌で感じたのは、この問題は世界中に及んでいる脅威であり、世界の人々も地域の情勢によって違いはあれど、恐怖、不安、ストレスを感じており、人とのつながり、思いやり・愛に癒されているということだった。

 日本でもオンライン化が少しずつはじまっており、そちらにも参加しはじめている。自分にこれだけ恩恵があったので、当センターのサービスもできるものはほぼオンライン化していこうと思う。

新型コロナウイルスについての心のケア

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いくつかの正確な情報からのまとめを下記に記す。

(1)生活リズムを守る

(2)ルーティーンやスケジュールを決め、それを守る

(3)正しい情報を適切な量で(一日中TVを見ているなどはよくない、時間を決め1日2回くらいアップデートされた正確な情報を知る)

(4)親しい人と、オンライン・電話などで話す

(5)互いに労う

(6)差別しないようにする

(7)ヨガ・呼吸法・マインドフルネス・ストレス対処法

参考資料

マインドフルネスの恩恵

こういう危機的な状況になって、マインドフルネスが本当に役立つことを改めて発見して驚いている。

瞑想会や、瞑想仲間との会話では、この新型コロナウイルスの影響で、多くの人が雑念や心のさまよいを多く感じ、体が硬くなっていることを訴えていた。

そして、この問題は、支援する側のものにとっても、「これは大丈夫ですよ必ず収まりますから」といった安定感を従来の支援のように持ちにくいのであるからやっかいである。支援する側も燃え尽きに注意しなければならない。

マインドフルネスがこういう場面でなぜ良いか

(1)マインドフルネスはストレスに効果がある

マインドフルネスストレス低減法というカバットジン により作成されたプログラムは、マインドフルネスが不安やストレスを低減させる効果あることを科学的に実証している。そのため、マインドフルネスを身につけたほうがストレスが下がる。

(2)マインドフルネスは免疫力を上げる

デビッドソンとカバットジンによる研究では、「インフルエンザの予防接種後の抗体が有意に増加した=瞑想は免疫反応を高める」ことが実証されている。

こちらの記事にもそうしたことを書いている。

(3)この時期に必要な思いやりが育つ

 不安が高まる時期は、どうしても不安に乗っ取られ自動操縦になり、イライラしたり怒りっぽくなったりしがちである。マインドフルネスの実践をしていると、思いやりを持つことができるようになる。このあたたかい感じに、自ら繋がれることが、この状況で助けになる。

(4)本当に必要なことは何か?を常に感じることができる

 ジョンカバットジンが、YOUTUBEで、新型コロナウイルスの脅威にさらされている人々へメッセージ動画を配信した。

翻訳機能を使えば日本語字幕もつくはずだ。

彼が主張していることで、印象に残っていることは、今こそマインドフルネスで、「思いやり」と「つながり」を深めよう、そして「自分に本当は必要なことは何か?」を問いかけようということだった。

脅威にさらされている今こそが、本当のマインドフルネスを実践する機会なのだと。日々のルーティーンを守る、人とつながる、スケジュールを立てるなども有効であり、家事でも料理でも、服を着替えるでもすべての動作はマインドフル に行うことができるのだと力説していた。

「もうすでにみなさんは完全であり、何かにならなくても、どこかに行こうとしなくても、そのままでいいのです。」

これがカバットジンが繰り返し伝えてくれる一貫したメッセージなのだが、このメッセージが腑に落ちると、実に落ち着きと平安がもたらされる。

素晴らしい動画で、その後も続編が配信されているので、興味のある方は是非視聴してほしい。

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オンラインで無料瞑想会を継続

月1程度で、開催していたオンラインzoomを用いた無料マインドフルネス瞑想会であるが、4月も予定している。

もうそろそろ定員いっぱいになりそうなので、検討中の方がいたら早めの方がよいかもしれない。

ここでも、自分が体験して助かった、分かち合い、皆での瞑想、つながりを確認して安心するを体感していただければと思っている。

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おわりに

精神科医でホロコーストのサバイバーであるヴィクトール・フランクルはこう述べている。

「刺激と反応の間には、スペースがあります。そのスペースには対応を選ぶ力が存在しています。そしてその対応に自分の成長と自由がかかっています」

「どのような対応をするかは、誰もが意識的に選択する自由があります」

どんな状況においても、不安や恐怖から「自動操縦」に陥るのではなく、「気づき」をもって対応することが、きっと今こそ求められているのではないか。











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