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アディクションへのマインドフルネス(オンラインMBRP):参加者の声から見えること

2020.5~7月に計8回(各2時間)のMBRPオンラインコースを開催した。全過程を終了した7名の声をご紹介したい。(個人が特定できないように若干の変更を加えている)

MBRPを受講して、あなたの依存行動(アディクション)はどのように変化しましたか?

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 良い方向に変化したと回答した人が、100%。依存行動の内容によっては、完全に依存行動をストップさせることが目標出ない場合もあるが、(過食や、ネットなど)依存行動は、良い方に変化したとはっきりと回答がえられた。

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もっとも有意義だと感じたことは何か?

医療や12ステッププログラムとはまた異なる視座からのアプローチで、依存症についての理解が深まりました。また、「アディクションと付き合っていくためのツール」として瞑想のやり方を学んだことは、今後の回復に向けて12ステップとともに自分の「力」になると信じています。

嗜癖的なこと、というのは、自分と、自分にとって大切なもの、の間にあること、なのだ、と深く心に刻めたこと。
初めから病気(依存症)のステータスを語れるところ。 マインドフルネスの習慣が身につく。

当事者スタッフの存在。

仲間たちと共有し進められたこと。 行動の前には間(ま)があり、衝動を抑えられるようになった。 客観的に自分の渇望を見れるようになった。 

依存症への効果的な対処を教わった 同じ問題を抱えている人と安心感の中で表現やワークができた。

一緒にコースを受ける仲間との分かち合い。自分について包み話せる環境が貴重だった。

依存行動への対処法としての瞑想を体験した点や、他のメンバーとの正直でオープンな分かち合いを通じて理解が深まった点を有意義だと感じる感想が複数みられた。

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この3ヶ月の変化について(プログラムを受けて)

瞑想への苦手意識がなくなり、習慣の一つになりつつあります

起こったことはよいことばかりではありませんでした。こんなに極端に流されるのは、このセミナーに参加しているせいかも? などと思わないこともありませんでした。しかし、大事なことにより近づけたことは間違いないような気がしています。

瞑想する習慣が出来た事。間をとることを意識すること。

心のフタの下に、自分の問題の存在を実感的に把握できたこと

依存行動をする前にとどまることを考えられるようになった。

食べ過ぎないで入眠できるようになった。瞑想が習慣になった。試験など課題に集中できるようになった。

渇望が押し寄せた瞬間に、ジタバタしている自分を愛おしく思えるようになった

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コメントや感想

今まで自分が、自らの思考に振り回されながら生きてきたことが分かり、「そりゃ疲れるし何かに依存したくもなるな」と過去の自分を理解する助けになりました。
たぶん、このタイミングでないと参加できなかった、というような気がしています。いろいろなものへの感謝の念があります。ありがとうございました。

他のMBP(MBSRやMBCT)の経験もありますが、MBRPの優れてる点は、コミュニティーマインドフルネスの要素が強い事だと感じた(多様な苦悩を抱えた人達が集まる)、私自身の苦悩やステータスをシェアする事も受け入れてくれました
貴重な場を提供していただきありがとうございます。

毎週送っていただいた資料とセッションの内容がどう合致するのかがわかりにくいと感じる時がありました。また、プログラムの8週間を通して構成などを初回のセッションで説明していただけると、全体像がわかりやすくなると思いました。

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このプログラムは、あなたの依存症・共依存からの回復にどのように役だちましたか?

私自身は、プログラムで学んだ瞑想は「PCの復元ポイント」のようなものだと感じています。調子が悪くなった時、「ここまで戻れば大丈夫なポイント」への復元方法を教わったことで、トラブルや暴走気味になった時も、きちんと安全な状態に立ち戻れるという安心感を持てるようになりました。
いろいろなものへの「解像度」が増したような気がします。特に「思考」に対して。これからだと思います。

心のフタが、回復進展の足かせだった。諦めたフタ開けの「扉を開けた」点。
依存から回復へ、具体的な道が少し見えてきた。

課題やセッション、仲間がいることが支えになった。日常での伴走になった

スタッフの率直な語り口が何よりも良かったです。

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まとめ

スタッフとして参加していての感想になるが、他のマインドフルネスに基づく8週間のプログラムもそうであるように、当プログラムも決して参加者の方にとって楽な道ではかったと思われる。

一緒に参加していたメンバーや、安心できる環境の中で、自分の苦悩や人間らしさを開示していくことが、「回復への希望」につながったと感じている。一人ではなく、安心できる場で、仲間と共有しながらマインドフルネスを実践するのがMBRPの良さだ。

衝動の波はいずれさる、その時の身体感覚や感情・思考に飲みこられるのではなく、観察し少し距離をとる・・ そのことを、SOBER呼吸法や、その他の瞑想で学んでいく。週を重ねるごとに、自分や渇望・衝動への気づきがまし、他の参加者も同じような体験をしていることを通じて自分だけでないと思え(共通の人間性)癒やしが深まったのではないだろうか。

みんな、同じ色々抱えている人間だ。でも少し客観的に見てみると、色々抱えているのは自分ひとりじゃないし、自分で作り出している問題を自分の中だけでそう大きくしなくても対処できるかもしれない・・ 

そんな、希望を最後参加者のみなさんが抱いて卒業していってくれたのなら、この上ない喜びである。

次回のMBRPは11月スタートである。2020/11/5(木曜日)より8週連続で開催予定である。詳細は、こちらのページをご覧いただきたい。

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