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【経済本100冊】Vol.15:『AI流通革命3.0』(著:大久保恒夫)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、大久保恒夫さんの『AI流通革命3.0』です。

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基本情報

タイトル:AI流通革命3.0
著者名:大久保恒夫
初版発行年月:2019年2月
ページ数(大体):約250pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい


大和の適当あらすじ

AIの進化で今後は小売業が流通のリーダーになるだろうと大胆に青写真を提示した本。


全体の感想

著者は様々な小売業を経験して来たコンサルタントであり、その経験も踏まえて、AIで広がる小売業の可能性とアイデアを一つ一つ丁寧に解説してくれています。この本の大部分は、既存の小売業の構造自体をも変える大胆なアイデアばかりですが、著者は今後のAI流通革命においてこの変革は必須だと訴えています。

読んでいて特に面白いと思ったのは、食品スーパーは実はAIの活用でコンビニや外食にも勝てるチャンスがあると言うことです。今後はAIの分析をベースに売り場の演出力を高めたり、商品開発力を強める等、食品スーパーは創造的になって行くことが大事と言うことでしたが、結構ここの所は人間力が問われるので、そこまでAIでカバーできるかは僕的にはやや疑問でした。

唯、スーパーでのバイト経験もある僕は、スーパーと言うと地味でちんたら売る場所だと言う認識でしたので、それが将来クリエイティブな場所として変わり得るのだとしたら、非常に面白いなと思いました。

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★小売に向くのは軽いAI
★製造拠点としてのスーパーの強み
★AIで食品スーパーはコンビニにも外食にも勝てる
★ネットの食品スーパーの赤字は宅配経費が主原因
★ネットスーパーと無人コンビニは画期的な組み合わせ
★今後はコモディティ商品とノンコモディティ商品の2極化が進む
★スペシャリティ商品はネット販売と相性がいい
★これからの小売業は商品開発力で勝負
★小売業と物流の境目が無くなって行く
★「コト」を売れるスーパーが生き残る


< 各詳細 >


★小売に向くのは軽いAI
・・・AIには大規模で高性能のものが様々あるが、現状で流通小売業に向くのは軽いAIである。軽いAIとは、何曜日に天気がこうで、気温がこうなると、弁当が何個売れるだろうと言う程度の、複数要素の相関関係が分かる程度のAIである。時間帯別・個店別のPOSデータでさえ、データ量が多すぎて人間の手計算では対応が追い付かないが、軽いAIさえ導入できれば、その分析が進み、より効率的な売り場構築ができる。


★製造拠点としてのスーパーの強み
・・・これまで店舗は「在庫拠点」だったが、今後は「製造拠点」・「物流拠点」としての役割が重要になる。例えばコンビニは工場で大量生産された商品を、大量の店舗に物流し、大量販売することで、低コスト・高品質の商品を実現して来た。しかし物流にはタイムラグがある為、その分鮮度が落ちる。その点、食品スーパーマーケットは惣菜・生鮮を店舗で製造できる為、新鮮な商品をその時々のピークタイムに合わせて提供できる。もし今後AIが普及して、今よりも正確に需要予測ができるようになれば、お客様一人一人のニーズに合わせた商品をバックルームで調理し、必要な量だけ提供できるので、欠品も無くなり、惣菜部門の収益性は向上するだろう

★AIで食品スーパーはコンビニにも外食にも勝てる
・・・今後、AIによる自動運転等で物流が効率化されて行くと、個人宅の宅配ロッカーも普及されて行くだろう。そうなると、コンビニの店頭受け取りの魅力は低下する。更に、コンビニは店舗面積が狭い為、物流・在庫拠点としても品揃えが不十分である。スペースにおいて余裕がある分、食品スーパーはチャンスがある。また、外食産業は店舗経費や接客人件費がかかる為、価格が高くなりがちだが、そこを食品スーパーができたての惣菜を個別に宅配できれば、外食にも勝てるチャンスがある。これまで食品スーパーはコンビニにシェアを奪われて来たが、AI流通革命により、食品スーパーによる巻き返しが大いにあり得るのである。


★ネットの食品スーパーの赤字は宅配経費が主原因
・・・ネットの食品スーパーは需要こそ高いが、赤字続きの所が多い。その理由は宅配経費が高いことである。宅配経費を下げるには、自分で物流の仕組みを作り、効率化するしかない。お客様の自宅に専用宅配ロッカーを設置して再配比率を下げ、梱包資材を回収することがポイントになる。配送費を月額会費制にして、宅配が無料になる最低額を下げ、低単価・高頻度にすれば、お客様への配送回数を増やせるし、物流効率が下がる。


★ネットスーパーと無人コンビニは画期的な組み合わせ
・・・ネットスーパーは無人コンビニと上手く連携させることができると、アマゾンにも勝てる最強の食品流通システムができるだろう。食品スーパーの周辺にサテライト的に無人のミニコンビニを配置し、ネットで注文を取り、コンビニの売れ筋商品や、食品スーパーで調理した作り立ての弁当・寿司・惣菜・生鮮食品を販売するのである。ネットスーパーの配送を利用する為、ミニコンビニもネットスーパーも配送効率が上がる。これによって、その地域の食品のマーケットを面で押さえることができるのである


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