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【経済本100冊】Vol.79:『葬式は、要らない』(著:島田裕巳)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、島田裕巳さんの『葬式は、要らない』です。

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基本情報

タイトル:葬式は、要らない
著者名:島田裕巳
初版発行年月:2010年1月
ページ数(大体):約180pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい


大和の適当あらすじ

葬式にまつわる様々な費用と、葬式不要論を説く本。


全体の感想

葬式やお墓も経済的な問題に相当するだろうと思ってチョイス。葬式代と言うと、中々デリケートな問題ですが、葬式自体にかかる費用にどれだけ無駄があるかと言う観点で説いてくれる貴重な本です。考えてみれば、日本人は無宗教と言うにも関わらず、葬式やお墓に物凄くこだわるのは不思議です。

かく言う僕も、葬式やお墓は無いよりはあった方がいいなぁとは思うのですが、コストがやたら重いなぁとも思ってるので、実際どれだけ簡略化できるかとかが分かる本書はとても有難かったです。事業は大胆に効率化できますが、葬祭・お墓関連ってやたら効率化すればいいと言うものでも無いので、どのように今後最適化されるのかは、今の僕には全く分からないですね。。。

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >


★日本人の葬式費用231万円は世界一
★葬式自体に法的義務は無い
★散骨であれば墓を作らなくても良い
★直葬の増加
★家族葬の増加
★お寺を維持して行くのに必要な檀家は最低でも300軒
★無住の寺が増えている
★戒名料程、寺の経済基盤の安定に寄与するものはない
★墓参り代行ビジネスの登場
★健康保険から埋葬料が出る
★マンション形式の納骨堂の登場

< 各詳細 >

★日本人の葬式費用231万円は世界一
・・・葬式自体は普遍的なことだが、日本人が葬式に相当な費用をかける点は、決して普遍的ではない。日本人の葬儀費用の全国平均は231万円(2007年)で、この費用は世界一である。海外ではアメリカだと葬儀費用が44万円、イギリスは12万円、ドイツは19万円、韓国は37万円であり、比較すると日本だけ一桁違って飛び抜けて高いと言うことがよく分かる。昨今、物価全体は下落傾向なのに対し、葬式は年を追うごとに高額になり、贅沢になって来ている

★葬式自体に法的義務は無い
・・・どの国・民族・宗教・時代でも、死者が出れば葬式を行って来た。しかし、葬式は法的な義務では無いので、葬式等一切しなくても罰せられない。具体的には、死者が出ると医師に死亡診断書を書いてもらい、それを持って市役所に行き、死亡届を提出する。すると火葬許可証(埋葬許可証)を渡される。そこまでの手続きは必要だが、それ以降どうするかは法的に決まっていない。焼いた骨を勝手な場所に埋葬してはならないと言う規定はあるが、葬式自体は法で規定されていないのである

★散骨であれば墓を作らなくても良い
・・・葬式はしなくてもいいが、同様に、墓を作らないことも可能である。墓埋法では、遺骨の埋葬は墓地以外の場所で行ってはならないと規定されているだけである。もし遺骨を埋葬しないなら、遺骨を砕いて灰にして、海や山に撒く「散骨」のスタイルであれば、墓を作らなくて済む。実際、最近では散骨を行う葬祭業者も増え、幅広く実践されるようになった。死者が出た時に、病院から火葬場に直行し、焼いた遺骨をどこかに撒くのであれば、葬式も墓も不要で、費用もかなり節約できる。これ程簡単なことは無いし、しかも合法だから法律で咎められることも無い。


★直葬の増加
・・・現代では「直葬(ちょくそう、じきそう)」が増加している。直葬とは、故人が亡くなった後、一旦自宅に遺体を安置し、近親者だけで通夜を行うものの、その後、遺体を直接火葬場に運び、やはり近親者だけで見送って、それで終わりにするやり方である。元々は亡くなっても身元がはっきりしない人や、生活に困窮していて十分な葬式代が出せない人の為のものだったが、最近は一般の人にも利用されるようになり、東京では20%が直葬ともいわれる。直葬の普及率は東京が圧倒的に多く、地方ではまだ5%~10%程度である

★家族葬の増加
・・・直葬とやや似たものとして、現代では近親者だけで行う葬儀として「家族葬」が定着している。家族葬は葬儀の形式と言うよりも、近親者だけで行う小規模の葬式全般を指す。家族葬が増加したのは、高齢者の大往生が増え、会葬者の数が自然と減って来たことによる。会葬者が少ないのなら、近親者だけで済ませ、会葬者に負担をかけるまでのことも無いと言う、遺族側の希望が強くなって来たのである。また、通常なら通夜と葬儀・告別式で二日かかる所を、一日にまとめた「ワンデーセレモニー」と言う形式も生まれており、このように最近は総じて、葬式の簡略化が進んでいるのである


★お寺を維持して行くのに必要な檀家は最低でも300軒
・・・一般の仏教寺院は葬式や年忌法要だけで寺を維持して行く費用を捻出しなければならない。その際に、基盤となるのが檀家の数である。檀家の数が多ければ、葬式や法要の機会が増え、経済は安定する。一般に一つの寺を維持して行く為には300軒の檀家が必要だと言われる1年間に営まれる葬式の数は、凡そ檀家数の5%程度である。300軒なら、15件程の葬式がある計算になる。これに、布施の全国平均54万9000円をかけると、823万5000円と言う数字が弾き出される。


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