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【経済本100冊】Vol.31:『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』(著:神樹兵輔)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、神樹兵輔さんの『眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話』です。

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基本情報

タイトル:眠れなくなるほど面白い 図解 経済の話
著者名:神樹兵輔
初版発行年月:2018年12月
ページ数(大体):約120pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい

大和の適当あらすじ

日常身の回りの商売がどうやって成り立っているかを色々教えてくれる本。


全体の感想

表題が経済の話とありますが、不動産屋やラーメン屋、立ち飲み屋等、日常身の回りの商売の儲かる仕組みを色々解説してくれていて、ピンと来やすいです。経済と言うとマクロな観点から解くものが多いですが、ミクロのものをネタにしているので、好奇心を刺激されやすいです。また、カラーでイラスト付きなのも見やすくていいですね。但し、後半の方ではちゃんとマクロのネタもテーマにしていて、格差社会の問題や原発、アベノミクス等を解説してくれています。

著者はやや穿った分析をする人で、ポップなイラストの割にやや意地悪な見方が多いのが注意ですが(笑)、身近なものをテーマに、自分で経済を考えるアタマを作るのにはいいツールだと思います。この本ではミクロの所が特に面白いと思ったので、その部分だけをこちらにピックアップしました。

大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >


★冷凍食品の半額セールは実はオトリ商法
★化粧品の原価は激安
★格安清涼飲料水が存在する理由
★立ち飲み屋は粗利ミックス戦略で儲けている
★ファストフードは粗利ミックス戦略で儲けている
★客も来ない不動産屋が潰れない理由
★高級ブランド品店とアウトレットモールの賢い棲み分け
★クリーニングは1日100人以上の顧客を必要とする
★ラーメン店のスープの大半は業務用インスタント
★金券ショップは粗利が少なく、品揃えが重要

< 各詳細 >


★冷凍食品の半額セールは実はオトリ商法
・・・スーパーの冷凍食品コーナーは時々半額セールを行っているが、実はこれは「オトリ商法」で、半額の値段の方が本来の価格なのである。これは「不当景品類及び不当表示防止法」に抵触しない為のスーパー側の工夫で、通常価格で売ったことも無いのに半額セールを行うと違法になるが、安売りセール表示以前8週間以内に半分以上(4週間)において通常価格で売られた実績があれば、半額でも虚偽表示では無くなるのである。なのでスーパーのお客は2倍の方を通常価格として刷り込まれ、半額セールに食いつくのである


★化粧品の原価は激安
・・・化粧品の原価が5~15円と激安なのは業界のマル秘常識である。何故なら、基礎化粧品の原料の9割は水と油だからである。寧ろ容器代や箱代の方が10~100円したりする。そしてヒアルロン酸は1g(1cc)50円で4Lの保水効果があるので、0.1cc入れれば湿潤効果満点なのである。しかも化粧品は夢を売る為、高価格品程効果があると顧客は錯覚してくれる。しかし化粧品業界への参入自体は容易だが、競争は熾烈である。何故なら、既に大手が広大な販売網を築き上げており、莫大な広告費と販促費がかかるからである


★格安清涼飲料水が存在する理由
・・・コーラやジュースと言った清涼飲料水は、ネット通販のまとめ買いなら、一般的な相場の半額位の値段で買える。半額にできる理由は、そもそも飲料原価が安いから。大体原材料費2~4円と、容器代がペットボトル11円、缶10円で、合わせて13~15円程度なのである。清涼飲料水には賞味期限があるが、スーパーやコンビニは在庫管理の都合上、賞味期限が半年を切った商品は仕入れてくれない。そうなるとメーカーは製造原価に近い20円~25円程度で処分しようとするが、そこを格安自販機等を専門に展開する販売会社が買い取って、自社の自販機に組み込んで、100円、50円と言った値付けで販売するのである。

★立ち飲み屋は粗利ミックス戦略で儲けている
・・・飲み屋街で「立ち飲み屋」が人気だが、その理由は価格の安さである。大体お酒一杯からつまみメニューまで、一つ300円を切る価格帯である。ではどうやって儲けを出しているかと言うと、実は100円ショップと同じ粗利ミックス戦略である。粗利益率の異なる商品を並べて、全体の売上に対して平均での原価率を飲食店の定石とされる30%以内に収めているのである。ちなみにお酒で言うと、原価率は生ビール中ジョッキが70%、グラスワイン40%、酎ハイ10~20%、日本酒35%と、ビール以外は総じて原価が低いのである。

★ファストフードは粗利ミックス戦略で儲けている
・・・一般に、飲食店の原価率は30%以下が定石である。そうしないと、人件費や家賃、水道光熱費等が売り上げを超えて赤字になるからである。しかし、ハンバーガーや牛丼、回転すし等のファストフードでは、看板メニューの原価率が軒並み4割を超えている。どうやって儲けているかと言うと、原価率の異なるサイドメニューを充実させることで、利益を上げているのである。ちなみに、牛丼は原価率15%の味噌汁や20%の豚汁・しじみ汁・生卵等、サイドメニューにメリハリが無いので、利益がギリギリになりやすい。


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。


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