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【経済本100冊】Vol.51:『ビッグデータの覇者たち』(著:海部美知)のあらすじ

経済本100冊読破タイトル作成

こんにちは!メンタルブロック解除人こと心理カウンセラーの大和です。
こちらでは、「数字に疎い心理オタクが、経済関連の本を100冊読むとどうなるか?」と言う企画で、読破した経済関連の本を紹介して行きます。
既に経済に詳しい方もそうでない方も、今後の本選びの参考にして頂ければと思います。


今回ご紹介するのは、海部美知さんの『ビッグデータの覇者たち』です。

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基本情報

タイトル: ビッグデータの覇者たち
著者名:海部美知
初版発行年月:2013年4月
ページ数(大体):約210pg
難易度所感〈五段階〉:★★★ ほどよい

大和の適当あらすじ

ビッグデータとは何かとか、各ビッグデータの企業の強み・弱みを解説してくれる本。


全体の感想

「ビッグデータ」ってよく聞くけど、具体的にどういうこと?・・・と思っている本に、本書は打ってつけです。そもそもビッグデータとは何かと言うことや、ビッグデータの強み、また、ビッグデータを扱う各IT企業の強みや弱みも紹介・解説してくれています。

全体的に技術・概念・サービスの紹介に終始しており、今後どうなるかと言った未来予測や、こうした方がいいと言う提言が無い所が、僕的にはちと物足りないなと思いました。あと、著者がシリコンバレー在住の為か、主にアメリカのIT企業の解説に終始しており、中国のIT企業の分析や、日本のIT企業の動向等にほとんど触れられていないのも少しもやっとポイントでしたね。

難易度所感としては、基本的なITの概念が理解できる人にはそれ程難しくないと思うのですが、もしかしたらデータベースについてあんまし考えたことの無い人には、ややイメージし辛い内容が多いかも知れません。とは言え、GAFAを始めとした各巨大IT企業の文化的違いがよく分かるので、文系にもオススメできる本ですね☆彡


大和の学びポイント


< 学びポイントまとめ >

★ビッグデータブームの要因
★ビッグデータの得意技は「予測」「絞り込み」「見える化」
★最近のビッグデータは有機的データも扱える
★ビッグデータが扱えないサイトは簡単にスラム化する
★グーグルの検索広告におけるターボ効果
★グーグルの分散並列処理・オープンソースの思想
★ソーシャルが苦手なグーグル
★クラウドやビッグデータに弱いアップル
★アマゾンのAWSとは
★アマゾンのAWSの柔軟性


< 各詳細 >

★ビッグデータブームの要因
・・・現在のビッグデータブームに至る過程の要因には以下の3つがある。①インターネットの進化:神経に当たるネットが発達し、クラウドにデータが集まるようになったお陰で、「脳」の役割を果たすようになった。②デジタルデータの爆発的増大:あらゆるデータがデジタル化され、蓄積しやすくなった。その結果、データの蓄積量が急激に増加した。③コンピューティング・パワーの増大:データを集めて処理する技術等、コンピュータの性能がどんどん向上している。

★ビッグデータの得意技は「予測」「絞り込み」「見える化」
・・・ビッグデータの得意技と言えるものは、「予測」「絞り込み」「見える化」である。「予測」とは、天気予報で言えば、雲や風、海の色等の複数のパターンの要素から、将来こうなるだろうと予測することである。「絞り込み」とは、刑事が色々な物証から容疑者を絞り込んで行くように、関連のありそうな口コミや、ユーザーが次に買ってくれそうな商品等を、膨大な件数からある程度の分量まで絞り込むことを言う。「見える化」とは、文字や数値の羅列では無く、集めたデータを使ってグラフや図を自動生成し、わかりやすく表現することである。


★最近のビッグデータは有機的データも扱える
・・・データには「無機的データ」と「有機的データ」の2種があり、「無機的データ」とは、天気予報や宇宙・地質・動植物等、人が関わらないデータである。株価や為替等の取引情報は、厳密には人の取引が引き金となって生成するが、通常の仕組みの中で扱われる数値データの部分は無機的データの性格が強いと考えられる。対して人が関わる「有機的データ」として分かりやすいのは、SNSの投稿や検索履歴や買い物履歴等のユーザーの生の情報である。昔のビッグデータは無機的データを扱うことが多かったが、最近はコンピュータの発達により、処理の難易度の高い有機的データも扱えるようになって来た

★ビッグデータが扱えないサイトは簡単にスラム化する
・・・ネット上のサイトの多くはネット広告が掲載できるが、もし広告掲載スペースの量が多く、ユーザーターゲット精度の低いサイトであれば、需要と供給の関係から、その広告料金はほとんどタダのような激安価格となる。そのような所に出稿される広告は、一言で言えば「スパム」である。そしてスパムが多い程、サイトのユーザーが離れてしまう。ソーシャルメディアや掲示板のようなサイトは、広告を見る「需要」のユーザー数が増えるほど、広告スペースの「供給」も増えるので、常に供給過剰と言う難しい商売なのである。つまり、大量の有機的データを処理して効果的なターゲティングができないサイトは簡単にスラム化し、寂れる運命にあるのである

★グーグルの検索広告におけるターボ効果
・・・ビッグデータの代表と言えるグーグルの検索サービスは、使われれば使われる程、良質の材料が生み出され、それにより検索結果が向上すると言う、「向上・加速」する仕組みなのである。自動車で、排気を回収してエンジンに送り込んで、加速力を増幅させる仕組みに似ているので、海部氏はこれを「ターボ効果」と呼んでいる。同じ広告で儲ける商売でも、例えばテレビや雑誌では、広告を出してもらう為の番組や記事をその都度新しくコストをかけて作らねばならないが、それに比べ、グーグルではユーザーが勝手に吐き出す排気が検索広告の材料になるので、その分コストが安く済むのである


これより先は有料コンテンツとなります。価格は200円と、週刊少年誌よりも安く変える値段ですので、更にサクッと学びを深めたい方は是非ご購入下さい。

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