平坦地域は”内水氾濫”も忘れずに【ハザードマップを理解するコツ:豪雨災害編4/5】
大雨が原因の災害は、河川の洪水だけではありません。
内水氾濫にも注意しましょう!
1. 内水氾濫とは?
内水氾濫とは、ある地域に降った雨水の排水が追い付かず、溢れてしまう現象のことです。
街に降った雨は水路等を通って下水や河川に排水されますが、その排水量以上の雨が降ると起こってしまいます。
そのため、ゲリラ豪雨と呼ばれるような大雨が降り始めた場合は、比較的短時間で氾濫がはじまってしまいますので、迅速な行動が必要になります。
一方、河川の氾濫(浸水区域想定図)の場合は、自分が住んでいる地域は豪雨ではなくとも、上流地域の豪雨によって数日後に氾濫する場合もあります。
このように、災害の起こり方が違うため、「河川氾濫」と「内水氾濫」は区別して備えておく必要があります。
しかし残念ながら、内水氾濫のハザードマップは整備が進んでおらず、マップがない自治体はまだまだ多いようです。
2.内水氾濫ハザードマップを見てみよう
仙台市では内水氾濫ハザードマップがありますので、事例を見てみましょう。
内水氾濫ハザードマップの場合は、下水道の排水能力との兼ね合いで、想定雨量は必ずしも「1000年に1度の降雨」ではないようです(※詳細はここでは省きます)。
仙台市の場合は「過去50年間に実際に起こった1時間雨量の最大値」の場合でシミュレーションしてマップを作成しています。
小さいので一部を拡大してみます。
仙台市街地の中心部(仙台駅周辺)で浸水が想定されています。この辺りは降雨時に水が溜まりやすい場所として市民にも認識されており、最近では排水管の整備が行われているようです。
3.内水氾濫ハザードマップが無い場合
上述のように、内水氾濫ハザードマップが作成されていない自治体もあります。その場合は、普段から「雨が降った場合にどうなるか?」を確認しておきましょう。
例えば、周囲より低まっている場所や河川・池の周辺は、普段の雨でも水はけが悪い場合があります。そのような場所を把握しておくだけでも、いざという時に役立つと思います。
今回は以上となります。
お読みいただきありがとうございました。
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