【無料】基礎から分かる水産用語<165> フードバンクとは
フードバンクとは
生産・流通・消費などの過程で生じる未利用食品について、食品企業や農家などから寄付を受け、児童養護施設や障害者福祉施設など必要としている施設や人などに提供する取り組みのこと。米国で始まり、日本でもNPOを中心に徐々に広がりを見せている。
企業による寄付の取り組みも進む。マルハニチロは物流業者とフードバンクかながわとの三者連携で、冷凍食品の持続的で効率的な寄付スキームを構築。輸入冷凍食品の抜き取り検査後の端数品などを寄付可能品として物流会社倉庫で保管し、フードバンクかながわの保冷車で運搬・冷凍コンテナで保管後、支援を必要とする人へ届けた。
フードバンク活動は食品ロス削減にもつながるとし、農林水産省は支援事業を展開している。2023年度事業では「食品ロス削減総合対策事業のうちフードバンク活動支援」を展開。活動団体のスタートアップ支援や先進的な取り組みの支援を行った。同省担当者は「食品の衛生管理や情報管理などをしっかり行っていただくと、企業側も寄付しやすくなる」と説明。今後も食品ロス削減のため、フードバンクの取り組みを支援するとした。
同省ホームページでは食品の取り扱いなどに関する手引を公開している他、掲載希望のあった活動団体を一覧にして紹介している。
みなと新聞本紙2023年11月21日付の記事を掲載