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2023年秋

今年藍を染めた毛糸はさまざまでした。
先日出店した横浜北仲フェスでのマルシェでは
ニッターさんが足を止めていただき手に取ってくださる機会も増え
通りすがりのご家族やご友人グループから
藍の毛糸に『きれい』とお話しする声が聴こえてくるなど
うれしくありがたい反応をいただくことができました。

今年は、さまざまな毛糸を染めましたが、
産地や羊の品種、細いものから太いものまで
それから手芸用、工業糸など用途や目的に幅広く活用できることを考えて
藍で染めた毛糸がどのような色合いに染まり、
その特徴や使用具合、経過をたどるのか
楽しい活用を更に深めていくことになります。

太いウールロービングをそのまま手を使って編むものは30分~1時間ほどで
大きなものが完成します。太いウールロービングの厚みによるクッション性を活かして、日常使いのインテリアとして重宝しています。

細い毛糸を使用した薄手のシンプルなインナーセーターは
幅広いシーズン着用できます。さらに
ニットの編み地、素材感から部屋着からお出かけ、仕事場など
吸湿速乾、ヒートテックシャツやYシャツ、
ダウンジャケットや、スーツ、コートなどとの組み合わせにも活躍してくれます。

またニットの歴史文化のある北欧やバルト地域産の毛糸は
多くのひとに手編みの風合いを楽しんでもらえる太さと風貌があり
ざっくりアウター的な服を製作しようとゲージを取り始めました。


藍の畑とプランター藍は、今年の猛暑に加えて雨が降らない気象環境の中、
改めて有効な手段と新たな手段を見いだす良い試験栽培となりました。
藍とともに育てた野菜にも同じことが言えますが、
結果として猛暑の中実り多いシーズンとなりました。

秋に収穫したさつまいもは、
もともとの土壌がサツマイモに適していたこともあって
雨不足が心配でしたがとても美味しいサツマイモが収穫出来ました。
特徴のあるお芋ごとに美味しく食べる調理法を試作して
10月はお芋尽くしの毎日でした。

今年は秋が暑かったこともあって
藍畑の収獲終わりは、ハロウィンにぴったりなオレンジ色のミニパプリカ、
里芋とヤツガシラ、甘長ししとうでした。
雨が降らず乾ききっていた夏でしたので
里芋はどうなるかシーズン通して心配しましたが、
美味しいほくほくの真っ白な里芋料理で暖かな冬を過ごせます。


都市には、本格的な規模の農業を展開できる畑が有り余っているわけではありません。しかし本格的な農業には使いにくい、使うには難しい面積や立地、担い手がない畑があります。

また都市中心地の大型施設が集中する地区にある地表、地上にもさらなる活用の余地がある緑化スペースがあります。

都市SDGsに藍の共生と環境にやさしい藍染め毛糸から
結び付く社会貢献への可能性はいくつも思い浮かぶかもしれません。
やってみようとする芽が実現できるものへと育つために必要な
技術やアイデアを実証試験のなかで活かしノウハウを蓄積していきます。

藍を育てる・藍をシンプルに活かす・藍から染められる毛糸を活かす・その工程の中に様々な人が関われる多様性を含ませることができるように
今年度は十分な成果を得られる活動をすることができました。


今年度、SDGs都市での実証試験では
都市SDGsと牧羊地域、羊農家を結ぶという目的においては進展がなく、
既に夏から次年度以降に向けて活動場所を再び牧羊地域まで広げる計画で
準備を進めています。

よりつながりの深いウールや毛糸を
藍で染めて毛糸の活用を地域や福祉、産業と結びついていく未来に
近づける環境を開拓していきます。

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