哲学の博士課程の学生が、24時間365日頭痛と向き合う話③〜整体・マッサージ編〜

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最近すこぶる忙しく全然記事を更新する暇と心の余裕が取れなかったのだが、ひと段落したので久々に書こうと思う。

2019年の2月の半ばごろに原因不明の頭痛が2週間くらい続いた。とりあえず神経内科でロキソニンをもらって少し良くなったのだが、それでも夕方くらいになるとそれなりに頭が痛くなる生活が続いた。2週間分もらったロキソニンも無くなった(ここでもう一回医者に行かなかったのはかなりの失敗だと思う)。

症状からして緊張型頭痛だと思っていたので、緊張型頭痛についていろいろ調べたところ肩こりなどが原因とあったことからも、整体やマッサージに行けば何となるのでは?などと今思えば安直な考えで、とりあえず大学の近くにあるそこそこ有名な整体・マッサージのチェーン店に行ってみた。2月末とかそれくらいのことだったと思う。

ちゃんとしたマッサージ店に行くのは初めてだったが、施術それ自体はもちろん気持ちよかった。身体を押されたり、肩に電流を流されたり、骨盤が歪んでるとのことで特別な装置でバコンバコンやられたりした。元々猫背気味なのでその辺りも治された。施術後は確かにいつもより肩が後ろにあり背筋が伸びていた。

最初に「頭がずっと痛くて〜」ということも伝えた。どういうやり取りがあったかは忘れたが、施術後に「頭痛軽くなったんじゃないですか〜?」みたいなことを多分言われたと思う。正直その実感があったのかは定かじゃないのだが、こちらも当時は「肩こりとかがきっと原因なんだ!」と思っていたので「いや〜そうかもしんないです〜」などと二つ返事をしていたと思う。

施術が終わってお会計の前に、一通り人間の骨盤周りの仕組みや、骨盤が歪むと身体全体が不調をきたすと言ったことについて説明された後に、「骨盤の歪みはすぐ元に戻ってしまうので、何度か通ってくださいね〜。次いつにしますか〜?」と投げかけられた。そのとき(というか割と最近まで)マッサージに通っていれば頭痛も幾分良くなると思っていたので、1週間後に予約をした。

そこから毎週そこに2-3回通ったが、特にただ背筋が伸びるだけで頭痛の方は特に何もなかった。1回60分くらいで確か6000円くらい払っていたのもあり、「いや、頭痛治ってないし、これ毎週通ったら破産するわ。」と私は冷静になった。


しかし、、、


マッサージで頭痛が治るかもしれないという希望を捨てきれていなかった私は、近くにあるもう一つ別のマッサージ屋さんに行った。2019年4月のことだった。こちらはゴリゴリの指圧系のマッサージで、それはそれですごく気持ち良かった。が、原因は肩こりではないので、ただ肩がとか首とかが少しほぐれて終わるだけである。施術してくれた人は「頭痛軽くなったんじゃないですか〜?」という程で話しかけてくるので、それに関しては適当な返事をしておいた。

結局2019年の2月末~4月でほぼ毎週整体とマッサージに通った。肩や首のこりについては元々自覚症状がないのでわからないのだが、多分軽くなったのだと思う。今思えば最初に行ったところの「次はいつにしましょうか〜?」というあの感じは営業トークで、私はそれにまんまと乗せられてしまったわけである。しかし、当時はそれで治ると信じていた。実際、今通っている病院で筋筋膜痛という診断がおりるまで、その後も定期的にマッサージに通っていた。一抹の希望を持っていた。ただ、そもそも整体師やマッサージ師は頭痛や痛みの専門家ではないし、医学的な知識に長けているわけではないので、この人たちに頼って治癒すると考えた自分も愚かである。餅は餅屋だ。


さて、そんなこんなでマッサージに通い詰めても私の頭痛は一向に良くならなかった。むしろそれどころか悪化さえしていっていたと思う。2019年の2月の初めに発症してから数ヶ月、毎日朝から晩まで頭が痛い生活が続いた。さて、何が一番辛かったかといえば、論文が全然読めなくなったことである。修士の頃はそれこそ20ページくらいの英語の論文は2時間くらいで読めたし、1日に3-4本論文読むということもザラだった(今思うと意味もなくただ数だけ稼いでいただけだが)。しかし、この時期、不思議なことに論文を読み出した途端に頭痛が重くなるという現象が生じていた(これは今では少し原因がわかっているが、未だによくある)。それに加えて一気に眠気が襲ってきて、論文読み始め5分で「あ、ちょっと無理、何も頭に入ってこない。」というのが日常茶飯事になりつつあった。1日1本論文読めればいい方だった(今ではそれで十分だとも思うが)。しかも夕方〜夜にかけて何もしていなくてもかなり頭痛が重くなっていたので(これも今では原因がわかった)、大学やバイトから帰宅してから布団で30分くらい横になってひたすらスマホをいじって動けるようになるのを待つ生活をしていた。

さて、2019年の8月、さすがにこれはなんとかしないと、という気持ちが強くなってきた私は新たな治療を受けに行く決心をしたのである。ということで次回はペインクリニック編!

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