シェア
あれは秋のことだったと思う。 恋人と別れた僕は、サークルの仲間に連れられて二丁目のア…
飼い主が死んだ。病に倒れたのだ。 犬は三日三晩、亡き骸のそばにいた。 しかし飼い主…
彼以外の生存者とは、すでに五日間会っていない。 だから当然、石段を駆け上がる元気もな…
東京メトロ渋谷駅の地下通路は、ちょっとしたナンパ道として有名だ。 私と鎌田は、仕事の…
東大には、妙なカルト集団がいる。 仮にK教団としよう。 K教団は洗脳しない。強制もし…
スターバックス渋谷店には、妙な客が寄ってくる。 妙な客第一号「声がでかい女たち」 「ス…
君は言う。 イルカとクジラの間には本質的な差がない、と。体が小さなものをイルカ、大きなものをクジラと呼んでいるにすぎない。それはワシとタカでも同じだ、と。 困惑する僕を見て、君は笑う。そして、無理もない、と君は肩をすくめる。 七億人の運命が、いま君の手中にある。厳密に言うと、アメリカの保有する七千発の核弾頭の発射スイッチを、君が握っている。君の指の動きひとつで、七億人を蒸発させることができるシチュエーションなのだ。 そんな状況では、イルカやクジラの呼び名など瑣末な問