薬剤師のとっさの現場で活かせる!情報収集方法 <すぐ読める> 一般の方も
患者さんに聞かれ、「本当にこれで正しい情報なのか?」とそわそわしながら伝えてしまうことがあるかと思います。
患者さん自身でも、自分でネットで情報を調べることのできる現代
しかし、ネットは誤った情報だらけです。
薬剤師のみならず、どの職業の方でも情報収集方法は現代でとても大切なツールだと思います。
一般の方、その他の医療従事者も薬と関わることもあると思いますので、良ければご参考下さい。
まず薬剤師とは、「どのようなこと」が価値につながるのか?
「正しい情報を伝える」ことが価値です。
その情報を知りたくて、患者さんは薬の専門家である薬剤師に相談に来るのです。
そして、情報にあふれる現代、人の命に関わることだからこそ、経験と知識に基づき、迅速に正確に要領よく、情報を収集していくことが必要になります。
主に使う情報源とそれぞれの注意点です。
①添付文書
製薬企業に作成した法的拘束力のある公的文書です。
そのため、信頼のできるデータで最も薬剤師が参考にする情報源であるが、
情報量が限られているというデメリットがあります。
◆ 副作用が全て書かれているわけではない。
◆ 妊婦、産婦、授乳婦への投与、小児等への投与に関しては、決まりきった表現が記載されていることが多く、情報に乏しい。
「安全性は確認されていない」、「投与上の有用性が危険性を上回る時のみ」など、あいまいに記載されていることが多いです。
②IF(インタビューフォーム)
IFは添付文書の情報を補ってくれるもので、情報量が多い。
そのため、添付文書に書かれていない内容が多く書かれてあり、現場で大変役に立ちます。
しかしながら、情報量が膨大すぎる分、見るのに時間がかかってしまい結果として使っていない方も多いかと思います。
IFの中で特に「現場で使える項目」については、別の記事でご紹介したいと思います。
注意点として、挙げるとすれば以下の2つです。
◆ 概要欄の「製品の治療学的・製剤学的特性」では誇大表現がみられる場合も。
製薬会社が最も力を入れて書き、「新薬とはここが違う」、「こんな安全で効果がある」など書かれてある。
◆ 「有効成分」と「製剤に関する項目」の2つの項目は情報が異なります。
ロキソニンを例に出しますと、「有効成分」は「ロキソプロフェン」という成分。「製剤に関する項目」は、このIFを書いた製薬会社が作った「ロキソニン」の情報です。
③PMDAサイト
こちらのサイトでは、様々な医薬品の添付文書(医療用医薬品、医療機器、一般用医薬品、対外診断用医薬品)や、患者向け医薬品ガイド・くすりのしおりを検索することができる。
その他、新薬、副作用の最新情報や重篤副作用疾患別対応マニュアルが閲覧できる。
④その他の情報
また、その他の有用なツールはこちらです。
・安心処方infobox
複数の薬の添付文書情報を迅速に検索できる。1つ1つ添付文書を調査していく手間を減らせます。
・Minds(マインズ)
各学会が作成している診療ガイドラインをネットで見ることができる。
以上が主な情報源です。
忙しい時こそ正しい情報を効率よく入手し、
筆者もよくあった「あの時、こうすれば良かったのに!」の後悔が少しでも減ることを願ってます。
↓ 現場で役立つIF項目について紹介してます。
(※注意 一般の方へ)
病気をお持ちの方、薬・病気に関して、自己判断するのはおやめください。
医療は、医療機関にて必要に応じて検査などを行い、専門家たちの総合的な判断で行われます。必ず医療機関にご相談ください。