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論文には何がどう書いてあるのか?  ーーー【本の紹介】です。

前に書いたnoteで、

ただどういう構成になっているのかに慣れると、ふつうの本でも何十ページもあるの対して、たいがいの論文は数ページです。

自分のnote「論文を使ってみよう

などと書いていたのですが、
流石に無責任かなと思い、補足記事を書いてみました。

とはいえ僕が「こういう構成になっているのだよ」などと
分かったようなことを書くより、

自分が「論文って使える」と感じるキッカケになった本について書いた方が、
確かだし、自分の言葉でかけるのかなと思ってこのかたちにしました。


『情報生産者になる』 上野千鶴子 著

これまでもnoteを書くときに参考や引用に使わせてもらっている本です。

どんな構成になっているのか?ということについては、

ざっくり言うと、

「問いと背景」「先行研究の分析」「仮説」
「実証(実験・統計)の対象と方法」「その分析と考察、結論」
「その研究の意義と限界」

というのが論文の要素になってます。

なお、上野さんの本を元に、自分の理解ではです。
実証についてのパートは必ずしもあるとはかぎらず、
順番なども人によって多少違ってはいます。

とはいえ、
いくつかある項目が、それぞれどういった意図で書かれているかを
知っていると、書いてあることも理解しやすくはなります。


ちなみに、

僕が、論文の構成について一番なるほどと思ったのは、
研究の意義だけでなく「限界」についても、その論文に書いてあるところです。

研究者が何を考えて研究しているのか。
どのように研究しているのか。
学問や研究をするとはどういうことなのか。

そういったことに触れられている全体を通しての、
しかも僕がそう感じたというだけの話ですが、
この本で、
主張や論証するための論文に、なぜ「限界」を書くのかという理由も
なんとなく分かった気がします。

社会科学の分野に立って書かれたものですが、
他の分野においても通じるものがあると思いますので、
誰かの発信を理解して覚える勉強だけでなく、
自分で考える学び・学問に少しでも興味を持たれた方には、
ぜひ読んでいただきたい
一冊です。


『伝わる・揺さぶる! 文章を書く』 山田ズーニー 著

山田ズーニーさんは、小論文の書き方指導などをされて、
糸井重里さんの『ほぼ日刊イトイ新聞』で、
おとなの小論文教室。」を執筆されている方です。

小論文について書かれているので、
論文を読むというテーマとは少し違うのですが、
僕自身は、昔このズーニーさんの本を読んでいたから、
上野さんの話も腑に落ちたところがあるので紹介させてもらいました。

それと、「出題者の意図」について書いている箇所もあり、
小論文型のレポートの書き方に悩んでいる人にも一読の価値ありです。

(小論文型というのは、
「考えを述べよ」とか「論じなさい」という指示のあるやつです。)

ちなみに、

最近、noteの文章の書き方を少し変えた(文の途中で改行してる)のですが、
これは、「大人の小論文教室。」のマネです😂

さらにちなみに、
ズーニーさんの言う「根本思想」という考え方、
自分の言いたいことを考え抜いて、かつ相手にとっての意味を考える、
その上で、
「自分の根っこの想いにウソをつかない」という考え方は、

文章を書くとき以上にソーシャルワークというか、人に接するときに
心がけたいと思っている信条でもあります。


つまるところ「読んでみて」

結局、本の紹介だけで「論文がどういう構成になっているのか」は、
まる投げですが、

これらの本は、

僕が、『学問』っていうのも悪くない、面白いと感じるようになった
キッカケの本でもあります。

大学の学びに関心を持たれた方も、
大学に入ってレポートを書くことにつまずきをおぼえた方も、
一度、手にとってもらえたら幸いです。

どちらも新書なので、置いてない図書館もありますが、
相互貸借なら使えばまず取り寄せれると思いますので😁


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