白鹿村に泊まろう。「シェンムー3」プレイ日記1


画像1

この暖色のゲーム風景。
「実りの季節!!」みたいなピンクとダイダイの花で埋め尽くされた村を、子供たちは、たわいのない遊びではしゃぎまわり、

画像2

それを尻目に、パチンコの曽祖父みたいなギャンブルに興じる老人。
日本の地方都市の縮図みたいな村にやってきた!

発売日がデスストと龍が如く7にはさまれて、本来浴びるべき注目度の割には静かですが、去年からずっと気になっていたシェンムー3。
遅ればせながらプレイ開始しました。
ストーリーは「父を殺した武道家を追って横浜から中国にやってきた」程度をわかっていれば大丈夫。
ただ、ゲーム内容よりも、よくゲームの外の話と共に語られる。

監督の鈴木裕は、格闘ゲームやゲーセンの大型筐体(実際にバイクにまたがって操作するやつ)を手がけた。
バーチャルって言葉が浸透したのも、プロゲーマーのような人が現れたのも、この人の影響はあったと思う。

そんな凄い人が、集大成として出したのが「シェンムー」
町ひとつを丸ごと再現して、通行人ひとりづつに、顔も声も生活もある。用事があればそれまで待たないといけないし、作り込んだ背景を見ずにチマチマしたミニゲームで遊んだりする。

表示されたボタンを即座に押す「QTE」にもびっくりした。
格闘ゲームで、方向キー半回転とAB同時押し!とか覚えないといけなかったのに、これならボタンひとつでダイナミックな映像とともに見られる・・・はずだったが、判定が厳しすぎて思ったような効果はなく。

のちにオープンワールドの原型になって、海外のファンが多数いることがわかって評価が上がったけど、1作目で「ドラクエ」「FF」のような、壮大な娯楽作品を期待していた人は、ただただ困惑した。
映画でいえば「ポニョ」とか松本人志の「大日本人」みたいな困惑。

20年ぶりに再起動したシリーズ3部作の完結編は、本当にあのころの空気のままだ。
(2はプレイ動画でしか見たことない。偉そうに聞こえたらごめんなさい)

画像3

どうでもいいけど文字がでかい

ゲーム内に町があって、ストーリーとともにミニゲームで遊べるのは「龍が如く」でもやってるけど、シェンムーは、なんというか作っている人が真顔なのだ。

商店で調べることができる壺の数が異常。
ひとつひとつをちゃんと手に取って
「これは何だろう」
とか
「よくわからない」
とか言える。
それだけのものが何十個も雑に店内を埋め尽くしている。

村人に話しかけるときに、いちいちあいさつから入るし、全員にボイスがつく。
今どきのゲームの「声優多数起用!」アピールがしたいんじゃなくて、
本当の人はみんな違う声でしゃべるから、そうした。

他のゲームの流れとはズレたことを、登場人物だけじゃなく、制作スタッフも真顔でやっている感じ。この感じだ。多少あそびやすくなっているが、見事にそのまんま帰ってきた。

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。