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大空スバルのサクラ大戦実況プレイとクロちゃんを同時に観たら脳が爆発する

昔はアイドルって、キスとかしたことない人だったはず。建前上は。それがいまやアイドルになるためには嫌いな男とキスされることも受け入れて、嫌なことをされつつもそれによって自分の味方が増えることも計算しているかもしれないという、夢と打算との入り交じった「水曜日のダウンタウン」モンスターラブを見ながら、90年代ギャルゲーの大傑作「サクラ大戦」を、今いちばん魅力的に伝えてくれるであろう宝鐘マリンと大空スバルが実況プレイするのを見ながら、サクラ大戦のヒロインたちは声優から実際の舞台に立って演劇をする2、5次元舞台の元祖的な位置付けだから、バーチャルアイドルの大先輩みたいな存在でもあるのか!と思いながら当時最高峰のアニメとCGの融合映像を見ていたら処理しきれなくなって頭が爆発した。

バーチャルユーチューバーの宝鐘マリンは、90年代アニメ大好きで自分でもイラスト描くしオリジナル設定のRPGとか作るし、ついに自分もアニメの体になって、「美少女アニメで十代の娘におばさん扱いされながら実はそこまで年配でもない」ポジションに上り詰めた人。
スマホのサクラ大戦が途中で終了しなかったらゲストの一人として登場した?はずだったらしい。
そういう専門家が見守る横で、そもそもオタク文化に詳しくないし、YouTuberみたいなことをするつもりで業界に入った、冷静に見たらあんたが一番ピュアな光を放っているのだ大空スバル、が遊ぶ。

Twitterのトレンド入りしたときにちょっと見たけど、やる前にいちばん多かったツイートが
「新作かと思ったらVの実況か」
だけど、やった後に見たら
「サクラ大戦って名前しか知らなかったけどすごい面白い!」
って反応がたくさんあった。

元々の藤島康介デザインのゲームキャラのくっきりした魅力と、広井王子の昭和の男マインドを持ち、ぬるいハーレムアニメにされることを拒否する主人公の大神ミオしゃじゃなかった大神隊長。
一人でやってたら勢いで受け入れてたような「昔のアニメの隙」のようなところもおもしろい。政府転覆を企てている悪役が花見やってる上野公園に出てきて、タコ焼きの屋台を切り捨てるわけですよ。極悪非道!冷酷無比!

そのときクロちゃんのモンスターラブでは、女子と作ったハートのクッキーが何者かに破壊される事件が起こった。カメラワークで、冷たい反応をしている子の顔を映してスタッフもミスリードをしかけてる。SNSをざわつかせながら、最後の最後でクロちゃん本人が「あれ僕です、反応が見たかった、大成功」とデスゲームの仕掛人みたいな無の表情で明かす。
勝ち抜けばアイドルになれるのに、ライバルであって共に夢を追う女の子に出し抜かれて、参加者の女の子はボロボロ涙をこぼすんだけど、その姿を話題性のある番組で見せることが今後なにかにつながるかもしれない。いろんな人の思惑があって、それぞれの角度から語れる、悪趣味だけど凄い
コンテンツになった。思えばクロちゃんも、元はアイドルになるつもりでお笑いの世界に入っちゃった人。元ちびうさの振付師の方が言っていた。アイドルとはセーラームーンと同じで、選ばれてしまうものだと。
人生って、アイドルって、なに?
 

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。