見出し画像

ポストデザイン思考のデザイン提起


コロナ以降のビジネス

311があって、コロナがあって
みんなの気持ちがかわった
お客様の気持ちも変わった
わたしたちはなんのためのビジネスをするのだろう
わたしたちはなんのために商品やサービスを消費するのだろう

お客様が誰かわからない
自分達の強みがなんだかわからない
競合はだれなのかわからない

なにをお客様は求めているのかわからない
どうやって競合に勝てるのかかわからない

そもそも競合するより、協業したい
SDGsとか考えたら、持続可能な社会にコミットしたビジネスがしたい
その為にどうすればいいのだろうか

小さなデザインと大きなデザイン

小さなデザイン:チラシのデザイン、ウェブのデザイン、パッケージのデザイン、製品のデザイン=マテリアルのデザイン(モノのデザイン)

大きなデザイン:社会問題、社会システムのデザイン、デザインの考え方 =デザイン思考、社会変容デザイン(コトのデザイン)

小さなデザインは道具、大きなデザインは本質を考えること

デザイン思考による発掘

拡散して
収束して
試作して
テストする

そうやって問題解決する
デザイン思考は問題解決だけど
そもそも問題がわからない時代になってる

今、必要なのは問題解決ではなく問題発掘
そして「未来への問題提起」だとおもう
デザイン思考の次ぎのツールを試して見よう

社会変容デザイン+AB3C

ステップ1:もやもやの海にダイブする

過去の経験をもとに、自分の心の奥の奥の底にある、ほんとうにやりたかったこと、自分の強み、出会いたいおきゃくさん。お客さんが本当にのぞんでいること、どんな人が競合になり、協業できるのかを想像してみて探る。人生レベルで、お金を稼ぐだけじゃなくって社会に還元したい。生きてる意味とか、働く意味までみつめてみること。見つけたキーワードをA3の紙いっぱいに地図のように書き出してみる。

ステップ2:もやもやを「問い」というかたちに言語化する

かきだしたもやもやの裏側にある真相を探り当て、書き出して〇をする。その真相をもとに、キャッチコピーの形で、もやもやを言語化してみる。わたしは〇〇ができる。〇〇なお客さんと出会いたい。お客さんは〇〇を望んでる。〇〇な人が競合で、〇〇な人は協業できそうなど A4の紙の真ん中に太字のサインペンで書きだそう

ステップ3:AB3Cにマッピングしてみる

書き出した「問い」を、AB3Cのフレームワークにマッピングしてみる。お客様1人に1枚を使用し、その人にたいして、どんな強みがで提供できて、どんな競合がいるかを考える。その上で、お客さんがもっと望んでいること(ベネフィット)と、競合に勝てる、または競合を求められる差別的優位点(アドバンテージ)を考え、書き出す。

書き出したシートを見て、どのような「戦略」なら、ほんとうにやりたいことを、出合いたい人に届けられるかを見極める

ステップ4:体を使って試して見る(プロトタイピング)

頭で考えていたアイデアを、体で考えて見る。プロダクトなら試作品をつくり、サービスならイベント的に開催してみて、実際に戦略を試して見る。
できるだけ多くのひとを巻き込み、その感想を共有することで、戦略のブラシュアップを行う。戦略に欠点が見つかったら、ステップ1までもどって本質を見つけ直すことを行う。

ステップ5:周りを巻き込む

プロトタイプを購入してくれたお客さんに、アンケートをおこない、定量定性的な感想を獲得する。興味があって、一緒にやりたい人、協業を提案してきた人とコンタクトをとり、仲間にいれる。スタート時にはファンベースができているような場づくりを心がける

ステップ6:あたらしくうまれたもやもやを大切にする

プロトタイプ〜リリースをおこなっている過程で、少し自分のやりたかったこととずれてきたなとか、おもっていたお客さんと違うなということがでてくるかもしれない。そのズレが心地よいのか、違和感があるのかをごまかさずに大切にする。ステップ1にもどり、内省してみて問いとして言語化する習慣を忘れずに

ステップ7:外洋へ出航する

プロトタイプを実プロダクト・サービスにするための計画をたてる。ヒト、カネ、モノなどの必要なリリースを考え、資金調達のための計画(自己資金、融資、出資、クラウドファンディングなど)を考える。

可能な限り、融資を利用せず、無理ない自己資金の範囲で、プロジェクトの乗った船を、内海から外洋に帆走する。常に、羅針盤でもやもやの確認をしながら、資金繰り、ヒトのモチベーションなどをマネージメントしつつ、大きな海を超えて目的の港を目指してすすむ。

用語集

スペキュラティブデザイン

スペキュラティブデザインは問題解決ではなく「問題を提起するデザイン」です。「スペキュラティブ」とは日本語で「思索する・推測する」という意味であり、スペキュラティブデザインは**「未来について考えるきっかけを提供する」**ことを目的としています。

システミックデザイン

システム思考+デザイン思考によって考えるデザインメソッド。社会的、技術的、経済的な各要素間の関係性であり、関係全体をシステムとして捉えること。さらにいえば、これまで周辺的な要素に留められてきた、自然環境や生物、地域の歴史性などもデザイン行為に関わる

トランジションデザイン

地球規模の巨大な問題に対して社会規模の価値観の移行をデザインする新たなデザインの実践・研究。気候変動、生物多様性の喪失、天然資源の枯渇、格差の拡大などを指し、持続可能な開発目標(SDGs)で焦点が当てられている問題とも一致する。科学や哲学、心理学、社会科学、人類学などのデザイン以外の知識による情報を使用し、デザインの方法をより深く追求するという特徴がある。また、歴史の中で大規模な社会・技術移行がどのように起こったかを研究し、世代を超えて持続的な生活を設計してきた先住民社会の知恵を利用する。

問いのデザイン(イシューデザイン)

創造的対話のファシリテーションというサブタイトルが書籍につけられた、商品開発、人材育成、組織開発、地域活性等々、あらゆる分野において複雑な問題の本質を捉え、創造的な課題解決に導く技術として有用な方法論です。ファシリテーターの導きによって、各自が問題の本質を見抜き、解くべき課題解決のプロセスを設計する、思考法・スキルを体系化したもの

社会変容デザイン(ソーシャルトランスフォームデザイン)

スペキュトラムデザイン、システミックデザイン、トランジションデザインのコンサプトをうけ、もっとローカルな社会を変容させるためのデザインメソッド。社会のもやもやを問いにかえて、地に足がついたローカルな社会問題を変容させることを、パッケージ化して拡散することによって、社会全体が良い方向に変容することをを目的とする。

AB3C

大前研一氏が開発した3C(顧客、自社、競合)に、権成俊氏が、ベネフィットとアドバンテージをくわえた戦略立案のためのフレームワーク。3Cを欲分析することによって、顧客が本当に求めていること(ベネフィット)と、競合にたいする自分達の差別的優位点(アドバンテージ)が明確になり、競合との競争にかてるビジネスを実現することができる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?