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LGBTQ+がなぜ男女平等フェスティバルで扱われるのか

男女共同参画社会基本法が、1999年に制定され、内閣府の下に男女共同参画局ができ、そこからの指令で、各地方自治体に、男女平等参画センターが作られた。ここはもともと、女性解放センターとか言われたた場所だったが、女性だけを解放するのも差別的ということで、男女平等となった。

もともと女性解放運動は戦後の女性参政権の獲得から始まる。
参政権のなかった女性は、農耕社会において男性の所有物であり、参政権がなかった。そもそも男性も平民には参政権がなかった。すなわち人間扱いされてなかった。

男性すべてが参政権を得るようになり、産業革命以後、労働社会への女性進出もあることで、女性が参政権を求めるのは当然の流れだった。

第1次フェミニズムはこの女性参政権の獲得が目的だった。男子トイレしかなかった国会にベニア板をもちこんで、女子トイレを作った話は有名です。

第2次フェミニズムは、それをうけて、男性社会において対等に働く女性像を主としていた。いわゆるウーマンリブ運動だ。パンタロンにマニッシュなカッコをして男に負けない女性像を目指していた。

第3次フェミズムはその第2次フェミニズムに疑問を呈する。そもそもマニッシュで男性同様のカッコをすることが女性解放なのか、かわいいかっこや、自宅で専業主婦として子育てしてるひとは女性として開放されないのか?

同時期ににゲイ開放運動があり、その流れでレズビアン開放運動もあった。しかしそれらはあくまでも白人同性愛者の開放運動だった。
差別されてると主張してる人が、一方でブラックレズビアンを差別している構造に疑問を呈した人たちがいた。その考えはうけいれられ、それではどんな女性が存在するのか、羅列してみようという話になった。

  • 白人女性

  • 黒人女性

  • アジア人女性

  • ヒスパニック女性

  • 女性同性愛者

  • バリキャリで働く女性

  • 子育てでお家にいる女性

  • フェミニンな女性

  • ボーイッシュな女性

  • 障害のある女性

  • 高齢な女性

  • 小さな女の子

  • トランスジェンダー女性

etc…

これらをすべて多様な女性として等しく扱う考え方、インターセクショナリティという言葉がつかわれるようになった。日本語では「交差性」と訳されるこの言葉は、多様な女性(男性)がお互いに交差して存在しているのが本当の多様性であるという考え方だ。

この言葉ができてから、男女共同(平等)ではなく、ジェンダー平等だよねと言う言葉にかわってきた。実際に、中性として生きている(身体的にも心理的にも)人たちがいる以上、男女という二元論では語れなくなってきたからだ。

そのため、地元のLGBTQ+活動は、ジェンダー平等の位置づけの下で男女共同参画センターの管轄になっていることが多い。

さらに、現在では第4次フェミニズムの運動が起こってる。これはSNSをつかった共感、共鳴、発信が運動の中心だ。

代表的なものとして、女性だからといって足の痛いパンプスやヒールを履かされる事に対する不満をのべる、#KuTooや、性被害やセクハラにあったことをカミングアウトする、#MeToo など、いままで、女性が我慢することによって埋没していた言葉を、SNSで浮かび上がらせるような活動がおこなわれている。これらは、インフルエンサーなどによって瞬く間に広まり、社会にこのような女性問題があるのだということの認知に役立っている。

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