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基本はシャワーで週末はサウナ!韓国の住宅のお風呂・トイレ事情(『キム秘書はいったい、なぜ?』について#5)

『キム秘書はいったい、なぜ?』について5回目は、日本と似ているようで違う韓国のお風呂・お手洗い事情についてです。

 12話で、ミソ(キム秘書:パク・ミニョン)の家に来たヨンジュン(パク・ソジュン)が、一緒に足湯をしようとバスソルトを出します。ところがミソの家のお風呂には浴槽がないため、2人は洗面器にバスソルトを入れて足湯をします。

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ドラマ『キム秘書はいったい、なぜ?』からのキャプチャー画面。

 浴室の中でヨンジュンが便器に座って洗面器に足を入れ、ミソと向かい合っている風景は、ちょっと笑えるけれど気まずい空気です。

 韓国のお風呂は、日本のユニットバスのようにお手洗いとお風呂が一緒になっているのがほとんどです。マンションで100.8㎡(約30坪)以上の面積があるとお風呂が2つあったりします。その場合、メインの浴室には湯船があり、もうひとつの浴室はシャワー施設で、どちらもトイレが付いています。日本ではお風呂場の近くに洗濯機を置くスペースがあるのは一般的のようですが、韓国のマンションは、多目的室やベランダが洗濯機の置き場所になります。ベランダの外側にもガラス窓が付いているので、ベランダといってもほぼ室内です。

 また、日本のお風呂のように追い焚きや出し湯といった機能がないので、浴槽に入ってもそのお湯を家族が続けて使うことはあまりないです。そもそも家族が順番にお風呂を使うこともないのです。というのも日本の健康ランドのような大浴場やサウナ施設(チムジルバン)が多いので、自宅ではシャワーで済ませ、外でサウナなどの施設を利用する人も多いです。

 日本に来た韓国人は、お手洗いとお風呂が別であることやお風呂の機能に感心する人が多いです。私も日本の生活に慣れて当たり前のように思っていますが、一時帰国をしたり海外旅行に行くたびにあらためて日本のお手洗いとお風呂の文化の素晴らしさに気づきます。

 ドラマでミソが住んでいる家は、マンションではなく一人暮らしの「ヴィラ」です。浴室には湯船がなくシャワー設備だけ。ヴィラでも広さによって湯船があるところもありますが、狭いとシャワーだけのところが多いです。

*マンションのことを韓国ではアパートと呼んでいます。韓国の共同住宅は法律的に大きく3つに分かれています。5階以上の建物はアパート、4階以下で駐車場面積を除き660㎡を超過すると連立住宅、それ以下は多世代住宅と区分されています。「ヴィラ」は4階以下の小型住宅の呼び名です。

おまけ。

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ドラマ『知ってる夫婦』からのキャプチャー画面。

夫のお風呂の際、妻が入って来てトイレを使うシーンが面白かったので。


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