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「つみたてNISA」でNASDAQに毎月20年間投資してみたら

実際の指数の動きに連動させて、積み立て投資をシミュレーションしていくこの企画。今回は米国成長株指数の代表NASDAQ総合指数(IXIC)
まぁ、今ではGAFAMと呼ばれるIT世界企業に偏りすぎて分散が効かず、残念ながらリスクが大きすぎてNISAの投資対象銘柄にはなっていませんが、仮に積み立て投資が可能だったと仮定して、20年間シミュレーションしてみましょう。

条件はS&P500のシミュレーション同様に、投資に関わる手数料と税金は考慮せず、毎月33,333円(年間約40万円)を2002年11月末から20年間、240ヶ月を投資運用させたものです。

2002年12月~2004年11月投資シミュレーション

つみたて2年後の投資成績
投資資金799,992円、評価損益158,582円、損益率+19.82%

つみたて開始から2年後、80万円の投資資金は95万円以上となり、利益率は19.82%。素晴らしい成績です。
さすが米国を代表する成長企業への投資ですね。相場環境さえ良ければこのくらいは十分想定内です。

そんな中、あの100年に一度の金融危機、「リーマンショック」を迎えることとなります。

リーマンショック時の投資シミュレーション

S&P500のときの最大損失は△37%だったのですが、NASDAQは意外にも△32%程度に抑えられています。もちろんリーマンショックまでの運用成績が良かったことに起因するものと考えられますが、普通リターンが大きいとリスクも増大するもの。もちろん△30%超の含み損は精神的にはかなり不安を覚えることには変わりないですが、この程度で収まっているということは、この後の素晴らしい急回復相場を予兆するものとも考えられます。
実際、アップル株を中心にGAFAMと呼ばれるIT企業群は、ここから目覚ましい成長を遂げます。

投資開始10年後のシミュレーション

つみたて10年後の投資成績
投資資金3,999,960円、評価損益1,568,416円、損益率+39.21%

10年後、S&P500の利益が+20.83%だったのに対し、NASDAQは約倍の+39.21%。ドルコスト平均法によりリーマンショック急落時の株式を拾えたことと、利益が元本に加算される複利の効果を最大限に利用できた勝利とも言えるでしょう。

更に10年間、淡々と積み立て投資を続け、コロナショックも乗り越えて20年経過した結果、投資成績は次の通りとなりました。

20年後の投資結果シミュレーション

つみたて20年後の投資成績
投資資金7,999,920円、評価損益20,573,201円、損益率+257.17%

800万円の投資資金は2,800万円以上と3倍以上にも増えています。
この爆発力は成長株投資の醍醐味であり、これにレバレッジをかけた「iFreeレバレッジ NASDAQ100(通称:レバナス)」がブームになるのも当然といえば当然なのでしょう。
ただ、前表を良く見てもらいたいのですが、レバナスがブームになった昨年秋ごろ(2021年10月)をピークにNASDAQの投資成績も下降の一途をたどり、このシミュレーションにおいても最大3,800万円以上もあった評価額(含み利益を含んだ資産)は約1,000万円も減少しています。

投資の世界では、皆が口にするようになれば大抵その相場は終わっています。そこから参加してもほとんどの方は損失しか出ません。
それでもなお、このシミュレーションが成功しているのは

  • タイミングを計らず、値動きに振り回されず、淡々と定額を投資している

  • できるだけ長い期間(20年間)を投資し続けている

からだと考えられます。
ピーク時からは資産を減らしてしまいましたが、それでも20年間で3倍以上の資産増は十分満足いく成果だと考えます。

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