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【読書の思い出】子どもへのまなざし

長男が生まれた頃は毎日不安なことだらけで、
ありとあらゆる育児書にお世話になった。

ママ友もおらず、
趣味もない私には読書の時間こそ、心安らぐ自分の時間だった。

その数ある育児書の中で一番感銘を受けたのが
佐々木正美さんの「子どもへのまなざし」だった。

自信のない私は、いつもどこか不安で、
長男に友達を作ってあげなくちゃ、とか
遅れを取ってはいけない、とか
そんなことを考え、
運動に関することも知能に関することも
いろんな体験をさせなくては、と焦っていた。

いろんな焦りから解放してくれたのが
この「子どもへのまなざし」だった。

細かい内容は覚えていないが、
読み終えた後に、
「そのままのあなたでいいんだよ」と言ってもらった気がしたのだ。

基本的には子どもに怒らない、そのままを受け入れて、
みたいな内容なのだが…

育児書を読んで、「子どもにいつも怒らないなんて無理!」とは
よく思うことなのだが、
それすらも「そのままのあなたでいいんだよ」と言ってもらえた気がした。

本書では、「子ども優先」だったと思うのだが、
私には「そのままでいいよ」と言ってもらえた気がした。

一番覚えているのが、
本書の中で、
週末を終えた子どもに保育園の先生が、
「おやすみの時に楽しかったことは何?」と聞いたら、
子どもが笑顔で
「お母さんのお膝で爪を切ってもらえたこと」と答えた、というエピソード。
子どもはそれだけで十分幸せなのです、
という文面だったと記憶している。

佐々木正美先生の、子どもに対する優しさが
すごく伝わってきた。

特別な何かを追い求めなくても、
そのままのこの子を受け入れてあげればいいのだと。

とはいえ、やはり塾に通わせたりと、
特別な何かを追いかけがちな私…

けれど、時々立ち止まって、落ち着け…と自分に
言えるようになったのはこの本に出会ったからかもしれない。

毎週特別なお出かけを重ねなくても、
何気ない日常も子どもにとっては特別になる、
というその部分を自分の都合の良いように解釈し、
「今日は家で過ごそう」とか言っちゃってるだけかもしれないけれど。

たくさんの付箋とともに今も本棚にあるこの本は
私の大切なお守りだ。

#人生を変えた一冊

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