未来の希望

私は、今年、来年、再来年といった先のことを想像する能力が著しく低い。そのため夢や希望に向かって頑張るなどという崇高な気持ちが持てずにいる。
そして、こんなに複雑かつ爆速で変わる社会に生きながらも10人のホモサピエンスに好かれるより、1頭の犬に好かれる方が大切だ。
昨今科学が進歩して未来予想(特に気候変動や災害予測)がかなり信憑性を増していて、それによれば日本の大災害はほぼ約束されているといっても良い。大災害が起こるということは経済に与える影響も甚大で、なおかつ世界情勢的に見て戦争や攻撃を受ける可能性もあるため安寧な暮らしはもはや崩壊寸前のような気もする。政権は不安定で一律成長期だった社会はいつの間にか貧富の差が広がり、ネット社会においてより明確に闇がオモテに認識されやすくなっている。
現在の私には世界がこのように見えており、日々薄氷の上を歩くような感覚だ。
「なんのために生きているのかを考えながら生きる」「生きる目標を持つことが長生きの秘訣」などの記事を見るたび、その起稿者はいわゆる豊かな生活を勝ち取ったと思われる人物だ。
そもそもしっかりと先を見据えて備え、努力し、欲しいものを手にできるのはそれこそ一握りいるかどうか。
努力は報われるというのは幻想にすぎない。強いて言うなら、努力は裏切らないとは思う。努力したぶんの経験と知識は確実に身につくからだ。
しかし1人分の努力で得られる知識も経験もたかが知れている。
今までの努力、経験のなかで私が現時点で感じているのは、絶望だ。希望があるとしたら、苦しまずにこの世を去ることくらいだろう。


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